読書録

シリアル番号 377

書名

敵対水域

著者

ピーター・ハクソーゼン、イーゴリ・クルジン、R・アラン・ホワイト

出版社

文芸春秋

ジャンル

ノンフィクション

発行日

1998/1/25第1刷
1998/2/25第5刷

購入日

1998/03/15

評価

原題:Hostile Waters

レーガン・ゴルバチョフ会談を一週間後に控えた1986年10月3日に米国東海岸でミサイル事故でしずんだソ連原子力潜水艦 K-219のドラマ。

事故はサイロの水漏れによりミサイルの液体燃料である四酸化窒素と海水が化学反応して硝酸を生じ、これがヒドラジンのリークを発生して爆発に至ったものである。

素手で原子炉を止めたのち死亡したプレミーニン機関水兵の英雄的行為、人道的なブリタノフ艦長、ソ連末期の海軍上層部の保身、好戦的なフォン・サルキス米原潜艦長の織り成すドラマが見事に描写され、成田で購入した本っをサンフランシスコで完読。

徹底した関係者からのヒアリングに基づいている。航海日誌などソ連側からの情報が多い。米国側の公式記録はいまだ公開されていない。


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