読書録

シリアル番号 1107

書名

最高支配層だけが知っている 日本の真実

著者

副島隆彦編著

出版社

成甲書房

ジャンル

政治学・地政学・行政学

発行日

2007/2/25第1刷
2007/3/20第3刷

購入日

2012/03/15

評価



鎌倉図書館蔵

ザ・カルト・オ ブ・ヤスクニに関する興味深い解説を発見した。小泉元首相は靖国に参詣して物議を醸していたが、中国が不快感をしめしただけで無事退任し た。その後の安倍総理はなぜか米国参りをするのを米国に受け入れてもらえず、代わりに中国に行って、私は村山談話を守りますと土下座し、そのうちノイロー ゼになってやめた。その理由は極秘だったのだが真相は米国がザ・カルト・オブ・ヤスクニの勃興と陰謀を疑ったためだというもっともらしい解釈だ。一種の陰 謀説だがこれは面白い見方だ。

くわしい顛末は外務省の外郭団体の外交研究所である「日本国際問題研究所JIIA」に玉本研究員が小泉以降の国内の動きを分析してザ・カルト・オブ・ヤス クニの勢力が台頭しているという分析論文を掲載した。これを読んだ産経新聞の古森義久記者がとがめ、佐藤行雄理事長に公開質問状をおくりつけた。小心な役 人の佐藤理事長は玉木氏を譴責し、理事長名で当該論文の問題点、編集体制の杜撰さを認め、「厳しく反省」し「編集体制を一新する」と表明し、JIIAコメ ンタリーの刊行を中止し、バックナンバーの公開も中止してしまった。これをみていた米国の研究者達が日本で思想弾圧の動きがあるとワシントン・ポストに書 いた。あわてた佐藤行雄理事長はワシントンポスト紙に釈明文を投稿したが、一部始終をみていた議員連中にわいた疑惑は消えなかった。そして阿倍が米国詣で をすることを拒否した。これを知った安倍総理はメロメロになてしまって憲法改正どころではなくなってしまって中国にでかけて醜態を演じたという解釈であ る。一旦カルトとインプリントされると疑惑は簡単には消えない。でも靖国カルトもアトム・カルトも身から出た錆というか、かなりファナティックな現象。当 人たちの体質的なものがあるかもしれない。女性が嫌いなタイプではないか?

日本海海戦の丁 字戦法とか一斉打ち方など秋山参謀の案とされているが実はイギリス海軍では標準的なT FormationとかCut the enemy "T"といわれるものである。イギリス海軍観戦武官の指導だったという説も説得性があった。こういう観戦武官が指導することは国際法上違法行為となるため 秘密は守られたという。おなじ構図は亀山社中というビジネスモデル、国家組織法の船中八策を竜馬にさずけたジャーディン・マセソンのト−マス・グラバーが いる。戦後は米国が英国に入れ替わっただけ。戦後の日本の成功企業の裏には米国企業(多くはユダヤ系)の影がある。主権とはその国で流通するお金を発行す る権利と権力である。国家の本当の元首は国立銀行総裁だ。明治時代この椅子に座った人物は松方正義である。ロスチャイルドが彼を指導した。日露戦争の戦費 はロスチャイルドの代理人ユダヤ人政商ジェイコブ・シフがハンドル。

欧米の支配層に見られる思想=ジョン・ラスキンの秘密ネットワーク=超エリートによる国家支配=プラトンの『国家編』=あらゆる独裁制の原典=円卓会議グ ループ=チャタム・ハウス(王立国際問題研究所RIIA)=外交問題評議会(CFR)発行の高級国際関係雑誌 「フォーリン・アフェアーズ」=太平洋問題調査会(IPR)=ビ ルダーバーグ倶楽部=ディッチレー財団=ラッセル・セージ基金=ピーボディー財団=スカル・ アンド・ボ−ンズ=社会主義の崩壊とともに、環境保護主義がイギリスで始まる=深層には中世への憧れ=CO2温暖化説を世界共認に持ち上げる

さてここで再び面白い見方に遭遇する。すなわちプロパガンダ=PR=ウォルター・リップマン=世論=社会科学(ソシアル・サイエンス)=社会工学(ソシア ル・エンジニアリング)=社会心理学=巨大企業に反抗しない市民を育てる義務教育=フリースクール運動家ジョン・テイラー・ガットが書いた「バカをつくる 学校」(Dumbling Us Down)=義務教育=1850年にマサチューセッツで始まる=プロイセンの「国家と産業に民衆を奉仕させる教育システム」=優れた知的エリートが大衆を 正しい方向に誘導してやる必要がある=孔子の論語「民は之に由らしむべし。之を知らしむべからず

安土桃山時代の黄金文化は石見銀山で産出した銀で金を買ったから。


トップ ページヘ