モンゴルの寒雪害は温暖化とする朝日の捏造記事

2014/2/27の朝日新聞記事に温暖化で生じたゾドのため、遊牧民が草原をすててウランバートル郊外のゲル村に定住したという記事があった。

ゾドとはなにか。夏の降雨が減少し干し草不足なのに寒波がやってきて、何万頭という家畜が大量死することある。

記事には添付図があった。この図のオリジナルは「気候変動に脆弱な途上国における影響評価・適応実証サイトの整備」からとられたものとある。



記事の添付図

添付図をみるかぎり、たしかに2000年以降ゾドが多発している。しかしオリジナルの環境省の報告書を見ると1940年からの記録があり、1940年代も2000年以 降と同じくゾドが多発しているではないか。そしてそこに70年周期が見て取れる。今に始まったことではないのだ。これを見ればすぐゾドの原因は温暖化ではないとピンとくる。朝日の記事は 温暖化と書くには不都合な40−70年代をカットしているのだ。これは一流誌がしてはならない捏造だ。北極海の氷が溶けていると報道されるが、ではなぜ北極点まで今でも歩いてゆけるのか?氷河が溶けたというが成長もしているのだ。要は何時みたかによる。



環境省の報告書のゾド発生指標指数のオリジナル

同じ報告書にあるモンゴルの平均気温の変化をみれば1940年代の気温は高くない。環境省の報告書 は IPCCに倣って真ん中に右肩上がりの直線を引いて上昇しているとしている。しかしよく見ると2000年以降はフラット化している。これをハイエイタス という。IPCCは2000年以降の ハイエイタスの主因は海洋の蓄熱だとしている。ということは海洋の熱塩循環の振動現象を認める布石を打ったのか?ならば1970年以降の温暖化はそのまえのハイエイ タスのときため込んだ熱を一気に放出したということもみとめなければ片手落ちだろう。いずれにせよ2000年以降、すべての気候変動の主因となる太陽黒点 も空前のレベルに落ちている。テームズ河が凍結した小氷期もおなじように太陽黒点は減少している。



モンゴルの平均気温の推移


上図だけみていれば1940年以降温暖化したようにみえるが、それは朝日新聞がしたと同じトリックを使っていることになる。つまり人為的温暖化説 の捏造だ。紀元600-1200年の中世温暖期は今より暖かった。これは我々が放出した二酸化炭素では説明つかない。今から6,000年前の完新世温暖期 はもっと暖かく縄文海進があったのだ。



D. Dahl-Jensen, et al., 1998. “Past Temperatures Directly from the Greenland Ice
Sheet.” Science, Vol. 282, No. 9 (October), pp. 268-271


8,000-6,000年前には第4間氷期の最温期 で現代より更に1-2oC 高く、サハラ砂漠は緑になり、グリーンランドや南極大陸の氷が溶けて海面が4m上昇した。これは日本では縄文海進とよばれている。 現在のJR大船駅周辺は大船入江となっていた。我が家の近くでは七里浜の西端にある小動岬は島とな り、神戸川(ごうどがわ)の流域では津入江が深く切り込み、2010年に倒れた樹齢800年の八幡 宮の大イチョウの下が渚となっていた。



過去2万年間の神奈川県の海岸線の変化 神奈川県立生命の星・地球博物館2004

地 球が温暖化しているかどうかの判断は地球が太陽から受ける放射エネルギーと地球が宇宙に捨てる放射エネルギーとの差に大西洋と太平洋を循環する熱塩循環量の振動によって一時的に海洋から大気 に放出される熱とのバランスがどうかで決まる。IPCCは地球が宇宙に捨てる放射エネルギーが二酸化炭素が増えると少なくなるとの立場である。これに関し ては別に「正しい地球の熱収支」で論じよう。

モンゴルのゾドは夏の降雨がすくなく牧草がそだたず、弱った家畜が冬の寒さで餓死するのだ。だから気温より降雨と関係があると考えたほうが正しい。

温暖化す れば降雨が少 なくなるとIPCCは言うかもしれない。同じ報告書のモンゴルの降水量データを見てみよう。1940年代のように温暖化しなくとも降水量が少ないときがあることがわかる。なにせ雨の水は海からくるのだ。 ゾド発生頻度図は降水パターンと相似である。そしてその降水パターンはまるで太西洋数十年規模振動AMOをみているようだ。太平洋十年規模振動PDOも同期している。



モンゴルの降水量

モンゴルの降水量は熱塩循環量の振動現象.のパターンと相似であるということを示唆する。


AMO


PDO

それなのになぜ朝日新聞は温暖化と報道するのか?環境省の報告書を作成した学者たちは温暖化調査という名目で研究費をもらっているから口が曲がっても温暖 化ではないとは書かない。でも事実は黙って報告書に掲載し、データに信実を語らせている。しかし記者諸君は事実を伝える義務があるのになぜオリジナルデー タを工作してまでウソをつく。そのほうが新聞が売れるのか?ならば購読者のレベルが低いということになるが。

IPCCは二酸化炭素の温室ガス効果のみに着目し水蒸気を無視する間違った人為的温暖化説で身動きがとれなくなっている。IPCCに逆らう学者は予算もつ かず家族も養えなくなるから理解できるが、なぜ朝日新聞は戦勝国連合である国連の一機関のインチキ仮説にへいこらするのか?

March 2, 2014


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