第15回

自由人のエネルギー勉強会

2016年5月1日

神田学士会館 302号室


青木一三 元千代田化工建設: 「ジャックアタリの21世紀の歴史」   13:15
福来正孝  宇宙天文学者   : 「宇宙、素粒子物理学の最近の話題」  14:00

        コヒーブレイク                  15:30

自由討論:   森永晴彦 ミュンヘン工科大正教授司会 大戦に向かう今

論者:小沼通二パグウォッシュ会議日本代表、武田暁元素量子論、榎谷惟光NBCR対策機構副理事長、西岡昌紀内科医長、上田眞実フリージャーナリスト


21世紀の歴史」に関し、元電総研所長の富山朔太郎氏は「日本はま さにジャック・アタリのいう利他的な社会だ。したがって中国に追い越されたといってじたばたしてニーアル・ファーガソンのいうように日本を『アクセス開放 型社会』にすることはほとんど不可能。したがって日本は静かにビンボーな国になるのを認めて耐え忍ぶことしかないのではないか」と聞かれた。わたしとして は今の日本では多分そうなるのは自業自得とあきらめるしかないと同意。あと10年の余命の人間にとってはどうでもいいこと。


「宇宙、素粒子物理学の最近の話題」

福来正孝氏は理論物理学者だ。素粒子論と宇宙論は同じ方程式で記述できる分野で理論的にはもはやすることがない。逆にいうと方程式に書けないものは物理学 ではない。実験物理学は理論を証明するために巨額の国家予算と大勢の学者が30年という年月を捧げていて、理論の正しさを証明してきた。こうしてクオー ク、レプトン、ゲージ粒子、ヒッグス粒子などがみつかった。のこる課題はダークマターあるいはダークエネルギーでこれは新しい素粒子の発見と裏表になるだろう。

ビッグバンで誕生して以来、宇宙は膨張を続けている。その膨張する速度は、物質の重力(万有引力)の作用で徐々に落ちていると考えられていた。ところが実 際にはスピードアップしつつあることが明らかになり、天文学者を驚かせている。膨張のペースが速まっているということは、物質の重力に打ち勝つほどの強い 斥力を生じさせる未知の「暗黒エネルギー」が宇宙に存在することを示唆する。

2022/11/4 NHKでベラ・ルービン(故)がダーク・エネルギーとダーク・マテリアルを発見したと紹介されていました。現在の最大の未解決テーマである。


「大戦に向かう今」

一番高齢者の森永先生の第三次世界大戦に向かっているのではないかという問いかけに、榎谷惟光氏は核兵器の存在が、先の大戦のような惨事の勃発の抑止力になっている。問題はゲリラ、テロ対策であろう。

小沼通二氏は最近の安倍政権での危惧は非常事態条項を憲法に書き込もうとしているのは非常に危険な思想である。これはワイマール憲法を骨抜きにしたナチの手法そのもので、国民は騙されないようにと警告。

西岡昌紀氏はSTAP細胞事件は再生医療が日本で先行するのを恐れた米国がSTAP細胞研究をつぶした陰謀で、日本のマスコミは利用されたという仮説を披露した。フリージャーナリストの上田眞実氏がこの仮説を追っているという。


打ち上げパーティー

元エルサルバドル、ホンジュラス大使だった加来至誠氏が「現憲法は敗戦時米国に押し付けられた屈辱的な憲法だから改正する必要がある」と安倍首相と全く同 じことをいった。私は「屈辱的な憲法だから改正する」というロジックは愚かな安倍首相の感情だとばかりおもっていたが、どうも震源地は外務省のようだ、日 本政府は民主党になろうが自民党になろうが政策がかわらないのは「日本国は官僚に乗っ取られた国家のため」という認識を再確認することになったと言明。「 改正する理由がもっとまともなら、考えてもよいがこれではまったく容認できない発言だ」と。



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