長崎・ちゃんぽん?旅行 2001年12月冬休み (拓ちゃん夫妻・塩ちゃん夫妻)  


来福5年目の年末を迎えた。ここ数年、年末年始は群馬で過ごしていたので、初めて福岡で年を越すことになる。これといったイベントもなく、のんびりゆったり・・といったら聞こえがいいけど、かなり退屈で面白くない年越しになりそうな冬休み。仕事場に顔を出したり、携帯に仕事の連絡が入ったりと、実際にはあんまりのんびりゆったりでもないんだけど。そんな年末、全くイベント無しっていうのも悲しすぎるで、近場に1泊旅行にでも出かけるか・・と、こちら福岡で唯一のお友達、拓ちゃん夫妻と車2台で出かけることになった。

当初、かねてからの美弥子さんの強い希望もあって四国へ「さぬきうどん」を食べに行こう!という話(in某居酒屋)で盛り上がっていて(僕は数年前、仕事で香川・徳島ヘ行った際にさぬきうどんの実力を体験済み)、「よし、それなら北九州からフェリーで四国へ渡ればすぐだ!」などといい加減な発言をしてしまった僕は、一応責任を感じて後日調べてみた。なんと北九州から四国まではフェリーでまるまる一晩かかるという事実が判明。でも拓ちゃん夫妻が和歌山へ帰省する途中に寄れるというメリットを考えれば、無理な計画でもないんだけど、美弥子さんの体調を考えるとチョット不安。実は妊娠7ヶ月目、無理してもしもの事があっては大変という理由で断念。

といういきさつで、つるつるしこしこ「さぬきうどん」の夢は来年以降に持ち越し。それでも元々麺好きな僕の思考回路に入り込んだ美味い麺への思いは捨てがたく、「それなら、もチョット近場の長崎へ本場の長崎ちゃんぽんを食べに行こう!」と計画変更。太宰府インターから高速道を使って2時間程度という、かなり近場の、それでもかなり異国情緒たっぷりの長崎ドライブとなったのだ。

(メインはちゃんぽん!)
昼頃、長崎中華街に到着した我々が真っ先に向かったのは「会楽園」
ここから中華街!と一目瞭然の北門の大きな鳥居、そのすぐ横の店。店の入口も店内もかなり高級感があり、少々気後れしてしまうけど、でもちゃんぽん単品ならど〜んと胸を張って大丈夫。735円!スペシャルでも1000円!しかし「リンガーハット」の380円(?)と比べたら・・・比べるだけヤボ。焼ビーフンなどに浮気心を出している美弥子さんは放っておいて、なんといっても本場長崎ちゃんぽん!ここ「会楽園」のちゃんぽんの特徴は、カキ入りでスープにもしっかりカキの旨みが出ていてグー!麺は太めで柔らかい。スペシャルは具が大きくて量が多いだけ。全体的にまあ合格点の内容。でこの程度なら、福岡市内、平尾の「かつえだ」の方が・・・比べるなって!なんといってもここは本場長崎中華街!・・・でもかなり可愛らしい規模の中華街。横浜中華街とは規模が違いすぎるけど、神戸中華街と比べてもかなり狭い。中華街といえば、肉まんやらシュウマイやらの店頭売りなんかやってて、人がごった返していて、なんてイメージがあるけど、昼時でもすんなり入れそうな、まあ地元の人々も利用しやすい中華街ってことだろうか。でも地元の人々が利用するにはかなり料金が高いよな。

そして夜、再度訪れたのが中華街ちゃんぽんナンバーワン人気の「江山楼」
店構えは「会楽園」同様かなり立派。コース料理金持ち客と単品料理貧乏観光客とでフロアが別。円卓上にはテーブル番号札がドンと立ててある。「ハイ、○番さんご注文は?単品でしょ?さっさと食べて!ハイ!お次の方△番テーブルへどうぞ!」てな雰囲気で、ゆっくり夕食を楽しむ雰囲気ではない。久々の老酒を飲みながら一品料理も食べたけど、なんともせわしない食事だった。お目当てのちゃんぽんは、スープの濃厚さは噂とおり。ただコーンスープ系の濃さで、満足度は店全体的な評価同様、いまいち。この程度なら、福岡市内、大名の「長崎飯店」の方が・・・比べたくもなるよな。

ちなみに地元長崎県民に一番の支持を得ているちゃんぽん屋さんは、実はナント!「リンガーハット」なんだって・・・確かに味と価格のバランスを考えたら納得のいくところだったりして・・・
ついでに付け加えておくと、ちゃんぽん発祥の店は「四海楼」。以前行ったことがあるけど、全国から観光客が集まるという超有名観光店で「ちゃんぽんミュージアム」まで作ってはしゃいでいる店。こういうお店はパス。
味の評価は別として、今回は長崎中華街で本場ちゃんぽんを食することが目的でもあったので、その点では満足、満足!なのだ。

(サブメイン?はハンバーガー!)
さてさて、長崎ちゃんぽんだけでは終わらせないのが我ながらエライところ!(?)翌日は、長崎市のお隣(といっても結構キョリあるけど)佐世保市へ。お目当ては「佐世保ハンバーガー」。皆さん、日本のハンバーガー発祥の地が佐世保だということを知ってた?知らないよね。僕もつい先日「ドーモ」(福岡のローカル深夜番組)で見るまで全く知らなかった。その番組内で紹介されていた、ハンバーガー発祥の店「ハンバーガーショップ ヒカリ」この店に是非行きたいと思ったわけ。昭和26年(約50年前)創業で日本マクドナルドが銀座に1号店を出す20年も前だというから驚き。米海軍基地を有する街・佐世保らしいアメリカ文化の一つとして、ハンバーガーの歴史も奥深いものがあるらしい。

さてお目当ての店「ヒカリ」へ。テイクアウト専門店かと間違える程の小さなお店。店先にはビーチパラソルと長椅子が置いてある。運良く店内カウンター(10席)が空いており4人で座る。壁紙は空の模様で、高校3年の時文化祭で喫茶店の飾り用に「オールナイトフジ」の装飾を真似て作った空模様を思い出した・・って書いても誰も分からないね。スマン!。
ハンバーガーは250円から。僕はベーコンバーガー(340円)を注文。コーヒーはハンバーガーの焼き上がりに合わせて一人分ずつ丁寧にいれてくれる。たった1個のハンバーガーとコーヒーがそれぞれ丁寧に作られるのをカウンターで待つ。いろんな歴史を刻んでいるであろうカウンターで待つひとときがまた嬉しかったりする。で、味は・・これが実に美味い〜!パンも焼いてあり、中身の具はシンプルながらも非常に味わい深くジューシーで、これまで食べたハンバーガーって一体何だったんだ?って思う程の一品。長崎中華街のちゃんぽんが遥か遠くに消え去ってしまった。食べながら、またこのハンバーガーを食べに、この店を訪れる自分を想像してしまった程の美味さだった。

そして予定通り「ヒカリ」の隣りにある「ログキット」へ、ハンバーガー店2軒目突撃。ハンバーガー1個で満腹になる筈もなく、調子づいてスペシャルバーガー750円をセットで注文。で、こ、これが凄かった。何が凄いのかというと、そのボリューム!手のひらサイズって言うと小さいことだよね、だけどこのスペシャルバーガーは手を広げたサイズ。片手で持つとズシリ!と思いBIGサイズ。まさにフードバトル選手権的食い方で一気に食べたものの、かなりお腹にズシリ!ときた。ちなみに拓ちゃんが注文したのは「BLTサンド」なるもの。焼いたトーストに挟まっている具が、ビーフ・レタス・トマトの略だったかな?「ELT」になるとエッグだったかな?こちらも美味そうだったな。

佐世保には約30軒のハンバーガーショップがあるそうで、夜のみ営業の店もある。飲んだ帰りにハンバーガーなんていうのも、佐世保ハンバーガーの美味さなら納得できる。また来よう。 

(長崎で青函連絡船に泊まる)
今回の宿泊先は船。しかも青函連絡船。かつて津軽海峡を行き来していた船が、ホテルシップ「ヴィクトリア」として長崎港で第2の人生、いや船余生を過ごしている。その船名は「大雪丸」。客室などは大改造されているものの、ホテルというよりまさに船そのもの。ホテル内、いや船内には青函連絡船の歴史が分かる資料やパネルなどが展示されている。操舵室は「BAR SODA」として使われていて、青い照明の中に浮かび上がる本物の操舵室で、長崎港のネオンを眺めながら飲むカクテルはなかなか趣きがあってよかった。ただ気になったのは、「BAR SODA」で飲んでいたのは我々4人だけ。大浴場では僕一人(電気は自分で点けた)。朝食のレストランですら我々以外カップル2組のみ・・・経営悪化で沈没しなけりゃいいけど。

青函連絡船時代から強運の船として有名な「大雪丸」。昭和40年に就航したということは僕と同じ時代を生きてきた船。実は学生時代、青函連絡船終航直前に、北海道へバイクツーリングに行ったことがあって、その時に青函連絡船に乗ろうと思い、間違って別のフェリーに乗ってしまった苦い経験がある。もしあの時、間違っていなかったら巡り合っていたかもしれない「大雪丸」。10年以上の時を経て、北の海から西海の港で巡り合うとは、船ってやっぱり浪漫があっていいね。最後まで強運の船でいてほしいものだ。

「長崎は今日も雨だった」なんて唄の歌詞みたいだけど、やっぱり長崎は雨模様だった。稲左山から眺める長崎1000万ドルの夜景も、風頭公園の坂本龍馬像が眺める長崎港も、雨に霞んでいた。だけどそれもまた風情があって良かったのかもね。

今回は拓ちゃんから借りっ放しのデジタルビデオカメラも同行して、遊ばせてもらってありがとう。お腹の中の赤ん坊(赤ちゃんて言えって美弥子さんから文句言われるかも)、とにかく夫婦だけの旅行は恐らく最後になると思うし、次回からは子供メインのビデオ撮影になるだろうから、きっと貴重なビデオになったと思うヨ。あ、ハイハイ・・自分のデジタルビデオカメラ、そろそろ買わないとね・・・

〜 完 〜