同性愛に悩む女性


うつろな状態で、暗く重たい表情の女性25歳が、ため息を吐きながら、椅子に座りました。
瞳の大きな、なかなかの美人ですが、暗い感じが異様で、一体何があったのかしらと思いました。
ちょっと言いづらそうに、私をちらりと見ながら陰りのある口調で話し始めてくれました。

はなしの内容を要約すると、自分はかつては性的にはノーマルだったのに、女友達の方から誘惑されてレズの関係になり、その友達と現在は二人で暮らしているが、相手が結婚する事になり、そのために今までの関係を改めて、ふつうの友達として付き合うことを要求され、其れが耐えがたくて家で暴れている…と言うのです。

相手の女性を好きでたまらなくて、その人の存在が無ければ生きる力も無くなり、死んでしまいたいと言うのです。

「それだけスキならば、友達でいるだけでもいいのではないかしら?」と私が申しますと、首を振って、相手の愛情の全てを自分に注いでもらえないと、さびしくてたまらない、いつも、自分を「いい子、いい子と言ってくれる人、よしよしと頭やホッペを撫でてくれる人がいなくなるのは耐えられない」と言いながら泣き出してしまいました。別れを宣言している友達との状況を、本人も回復できるとは期待していないのです。
「それでは、どうしたら貴女にとってよくなっていくのかと、お祈りしてみましょうネ」といって、占いに答えを求めてみました。すると、トテモ奇妙な答えが出ました。
たくさんの動物の霊が彼女の愛を求めて憑依しているのが、原因であり、多くの動物達の愛されたいという気持が、彼女の心を愛で飢えさせているとでていたのです。「たくさんの動物が、あなたの傍で死んでいるとでているのですが、何か覚えはありませんか?」とききますと、彼女は、目をみはり息を呑んでから、
「わたし は、飼えなくなった動物を処分する仕事をしているのです。
毎週のように動物を注射で処分しています…、動物たちは、自分の事をいちばん気にいってくれているようで、皆私が来る といつも飛びついてじゃれてきて甘えるのです」と答えました。
私も、動物の魂までが念となって、人に影響を与える事を知り、お客様と二人で、そういう不思議な事を驚き合いました。彼女は腕の鳥肌を撫でながら、「つき物が落ちたみたいです…信じられないわ、もう友達の事も気にならなくなりました」というのです 。受付の人が、あの女性は、来た時と別人のようになってしまってどうしたのかしら? というほどでした。

占いをしていますと、<事実は小説よりも奇なり>とおもうことが多くありますが、見えない世界と見える世界の境界線に立って、いろんな事を見つめていく事を大切にしたいとおもいました。

皆さんも、他人の感情を感じて、自分の事でもないのに、悲しくなったりする事はありませんか?テレビで、悲しそうにしている人が映っている時でも、その悲しみの理由がわからないのにその表情を見て、此方も悲しくなることがありませんか?気持というものは、伝わりやすいものなのですね。