延勝寺跡

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延勝寺は、平安時代の末、10世紀から12世紀前半にかけて岡崎一帯に、相連なって造営された六勝寺の一つであって、その最後に建立された寺である。
この寺は、近衛天皇の御願寺として建てられ、平清盛の父である忠盛が、建設責任者であった。ちょうどその頃、保元平治の乱が起こり、武士の実力が発揮され始めたときであり、また、天皇退位後の上皇が、直接政治を行われたときである。
京都市は水道幹線建設工事の前に、延勝寺跡調査の実績がある六勝寺研究会に依頼して三次にわたる発掘調査を実施した。その結果、当説明板の位置に寺の南限と考えられる幅2.5m、深さ1mの大溝を検出した。
さらに、多くの遺瓦、井戸跡、池と庭跡、食器として使用した土器多数、灯明皿、墨書のある木片、漆器の椀を検出した。尚、延勝寺より下の層からは弥生時代末の溝跡を発見し、その中から多くの土器を採集している。(京都市)




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