大老土井利勝屋敷跡

(中京区油小路通り押小路下がる)地図へ


 現城巽中学校の敷地は、江戸時代の初め幕府の老中、大老土井大炊頭利勝の屋敷があったところである。利勝は天正元年(1573)の生まれ。幼時より徳川家康の信任厚く、2代将軍秀忠の誕生のときから秀忠に仕え、慶長15年(1610)老中となり3代将軍家光にも重く用いられて寛永15年(1638)大老となった。
 領地は度々移動したが、最後は下総国(茨城県)古河藩18万石。老中としてたびたび上洛して、朝廷との交渉にあたり、二条城にあって万事を差配した。この屋敷はいつ設けられたかは明らかでないが、寛永15年の地図に見える。上洛のときは、ここを宿所にしたわけである。利勝は正保元年(1644)に没したが、子孫も老中や京都所司代となり、幕末までこの屋敷を維持した。
 (京都市)



TOP地図 目次