96年10月


「ケーブル・ガイ」96/10/12

 ジム・キャリー主演の、ストーカー的サイコもの。テレビをベビーシッ
ター代わりに育ったジム・キャリーは、ケーブルテレビの工事人、ケーブ
ル・ガイ。友達を求めて、クライアントにストーカ的につきまとう…、と
いうサイコものなんだけど…やはりこれはミスキャストじゃないかなあ?
ジム・キャリーの演技がジョークなんだか、ヘンな人なんだかまるで判ら
ない。恐いという雰囲気はまるで無い。どちらかというと笑いたい所なん
だけど、おかしくは無い(^^;)。やはりこれは企画倒れという事なんだろ
うか。

 随所に映画とか古いTV番組のパロディ、ジョークがあるので、それを見
つけて気分を紛らわせていたのでした(^^;)。


「素顔のままで」96/10/14

 なんというか、手抜きな脚本ですねえ。まいったなあ、こりゃ(^^;)。確か
にストリップシーンは迫力あるし、面白いんだけど、ストーリはメチャクチャ
ないい加減さですね。
 観る価値ほとんど無しです。


「ファウスト」「ヤン・シュワンクマイエル短篇集」96/10/12

 チェコの人形アニメのシュワンクマイエルの2本を観てきました。
短編は見る機会は時々あるし、LDなども出ていますが、一般の劇場に出たのは
「アリス」以来でしょうか??「アリス」好きだったのだけど、毒が強すぎる
のか(^^;)、一般受けしないのかも。そもそも、長編なんか滅多に作れないのか。

 「ファウスト」

 題名通り、「ファウスト」を題材にしてますが、これが劇中劇という
か、なんというか、なかなか不可解な構造でファウストを演じていてま
す。ストーリ的にも面白かった。シュワンクマイエルのテクニックの総集
編みたいな所もありました。

 「ヤン・シュワンクマイエル短篇集」

 何本かは見たことあるやつですが、楽しいです。スタンダードなのが多
かった。もっと毒が強い方が好きですが。


「クラッシュ」96/10/4

 東京国際映画祭で観てきました。もー、めちゃ混み。昨晩からの徹夜組もい
たという噂。クローネンバーグだってこないのに、なんでこんなに人が来るん
だろう。
 で、感想としては、思ったよりずっと平凡。カンヌで拍手とブーイングの嵐、
賛否両論という話だったんだけど…これのどこが問題作なんだろう。キリスト
教的倫理観から外れているのかもしれないけど、普通のアクション映画の方が
ずっと残酷。
 ストーリは交通事故でしかエクスタシーを感じなくなった男女が、やがて自
分たちと同じような人々が多くいる事を知り、深みにはまっていく話。
 70%がセックスシーン、禁十八歳以下という話だったんだけど、税関で止ま
るようなシーンは皆無でした。まあ、セックスシーンは確かに多かったけど。


「スワロウテイル」 96/10/16

 散々、ひどい前評判を聞いていたから、思ったよりは面白かった。時
間の長さも気になりませんでした。
 しかし、なんというか、非常にまとまりがない映画ですね。中盤あた
りではCHARAのプロモーション・ビデオを作りたかったのかと思ったりし
て。長い割には最後は散漫に終わってしまうし。登場人物がやたらに多
いのも散漫な理由の一つですね。

 個人的には好きな場面も多いので、まるで無視は出来ない映画です。
少なくとも、「Undo」みたいなスタイルだけの映画とは違う何かを感じ
ます。

 クレジットにCG原田大三郎の名前があったような気がするんだけど、
どこをやったんでしょう??


「八つ墓村」96/10/28

 市川崑監督、豊川悦司が金田一。
 市川が、新しい金田一を創造したかったのは判るんですが…、これは失敗じ
ゃないかなあ。豊川悦司自体は演技は下手じゃないと思うけど、この映画の中
ではかなり浮いてました(^^;)。走る金田一のイメージも悪くはないけど、活
かされてはいなかった。
 何しろ全体に市川の軽妙な演出が出来ていないのが致命的。あのテンポある
カット割りは好きなんですけど。

 一番いいのは、岸田今日子の双子の大婆様(^^;)。これが一番恐い。ミイラ
より恐い(^^;)。


「D.N.A」96/10/20

 まいたなあ、これは。ほとんど観るべきところがない(^^;)。全編退屈の極
み。唯一面白いのはマーロン・ブランドのモロー博士の奇怪さだけど、これっ
て「地獄の黙示録」のパロディだもんねえ。原作でも、モロー博士は白塗りっ
てしてましたっけ?

 恐さも、悲哀も何もなかったなー。単に映画にしただけって感じ。「コン
ゴ」ぐらいつまらなかった(^^;)。


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