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ネパールでの買い物

物の価格

基本的に定価は存在しないので私たちが買った値段。1Rs = \2。
品物 金額
瓶コーラ、ファンタ(町中)10Rs
瓶コーラ(トレッキング中)20〜30Rs
瓶コーラ(ホテル内)25Rs
アンモナイト(直径5cm)3個で500Rs
花瓶2個で420Rs
曼陀羅(その1)2枚で2350Rs
曼陀羅(その2)1枚で1500Rs
Tシャツ215Rs〜300Rs(質に比例する)
Tシャツ(希望の刺繍)350Rs
地図(ドイツ製上質物)800Rs
ワッペン(ザックに縫いつける)70Rs
一箱10Rs〜50Rs
カレンダー15Rs
たばこ(店内のネパール製一つづつ全部)160Rs
紅茶(大きめな袋4つ)420Rs

交渉

基本的に日本では値切ったりはまずしないし、値切るのが得意だとは 思っていない。ただ、ここまではやればできるはず、という例。 何よりも大事なのは「買わなくてもいい」という気持ち。 欲しい、と思ったら負けかもしれない。

(「高く買いすぎ。もっと値切らないとダメ」というご意見に関しては、 その買い物についてのホームページがあれば、ここからリンクを張りますし、 メモ書きがあるのであれば、ここに置いても構いませんので、 その旨の連絡をお願いします)

全体的な傾向

向こうが提示した額に対してしぶるとチベット商人などは「You say how much いくらね」 と不思議な英語(変な日本語含む)を言ってこちらの値段を聞いてくる。 基本的にふっかけてくる(チベット商人はかなり高い値段を言っているようだ) のでかなり低い額(半額くらい)を言うと 「それじゃぁ、こっちの儲けがなくなっちゃう。 この商品は○○で××なのですごくいいものなのに。 あなた友達でしょ」(いつ友達になったんだぁ!)と 言って再度値段を聞いてくる。ここで値段をあげてしまうと 向こうの思うつぼ。平然と同じ値段をもう一度言う。 向こうも負けじと同じ質問を繰り返すので、「じゃぁ、いらない」 と言って帰ろうとする。

この帰ろうとする行為はネパールでは非常に有効らしく、9割がた引き留められる。 当然この技を何度も使うわけにはいかないので、 後半に使うよりも初めに使ってどんと値段を下げた方がよい。 万が一これで引き留められなくても「似たようなお店はたくさんあるので気にしない」という気持ちが大事。

無事引き留めてくれれば「This is last price」と言って、 最初の「last price」を示してくれる。 この値段が出た後は相手が譲歩した額と同じ額を譲歩することを繰り返せば、 何度も「last price」や「ともだちprice」 (この不思議な英語もネパール人は好きらしい。 彼らはすぐ都合よくこちらを友達にしてしまう)が飛び出して、 最低でも両方の希望額の中間の額にすることができる。 中間の額方式はネパール人は好きらしいので、 逆に値引きたい額の倍額ひいた値段を言うとよい。

具体的には、初めに120Rsと言っているものを100Rsで買いたければ、 80Rsと言えばよい。 すると110Rsなどという返事が返ってくるので向こうの譲歩した額(10Rs)をこちらも譲歩して90Rsと言えばよい。 105Rsと粘ってくれば当然95Rsと言えばよく。無事100Rsになる。 単純な理屈なのだが、なぜかかなり有効な方法。

実際の交渉

アンモナイト(その1)
トレッキング中にチャンドラコットでチベット商人から買った。 お土産を担いで旅先で売り歩いている様だった。 彼らとの交渉になれていない時期だったので、無駄な買い物をした。 街でのアンモナイトに比べると非常に高い。
彼らは「チベットの山奥から取ってきている」と言っていたが、 ガイドの話だと2、3日歩いた先の河原(ジョムソン街道沿い) に落ちている物だそうだ。 私たちにとっては2、3日歩いただけで結構な労力だと 思ったが、ポーター達の日給の安さを考えると自分が馬鹿だったとつくづく思った。
商人「160Rs」私「100Rs」商人「150Rs」 私「100Rs」商人「120Rs」私「110Rs」。
ネックレス(その1)
チャンドラコットのチベット商人。ここで初めて「友達プライス」 という不思議な日本語を聞くことになった。 彼女は本物の銀だと言っていたが、 後に別のチベット商人に偽物だと指摘されることになる。
商人「500Rs」私「100Rs」商人「400Rs」私「100Rs」商人「300Rs」私「100Rs」 商人「200Rs」私「100Rs」商人「100RsとTシャツ」 私(登山用のTシャツだから普通よりも高いし、 普通のTシャツにしたって全然高くついちゃうじゃないか)「100Rs」 商人「100Rsとソックスかキャンディー」 私「100Rsとキャンディーね」と言ってネパールの国内線でもらった 飴をあげたところ、非常に喜んでいた。
アンモナイト(その2)
ポカラの湖沿い(レイク・サイド)の チベット商人のお店での買い物。 アンモナイトはジョムソン街道沿いの川で取れるらしいが、 彼らは「チベットの山奥から背負ってきた」 と言って、かなりふっかけてくる。 大きさはいろいろあるが今回は大きめの直径5cm程の物。 小さい物は直径2cmくらいの物もあるが、割高な気がする。
店「1個280Rs」私「200Rs」店「No」私「2個で300Rs」店「小さいのならいい」 私「3個で500Rs」店「2個と別の小さな1個ならいい」 私「じゃぁ帰る」店「550Rs」私「500Rsじゃなきゃ帰る」店「500Rsでいい」
おばさんはかなり怒っており、 そんなに怒るなら売らなきゃいいじゃないかと思うほどであった。 必要なまでに他の商品を勧めてきたが断って店を出た。
Tシャツ(その1)
ポカラのレイクサイドのお店。 自分のところで刺繍をしているネパールではよくあるお店。
店「1枚250Rs」店「2枚なら400Rs」私「1枚150Rs」店「ノー」 私「200Rs」店「230Rs」私「210Rs」店「220Rs」私「215Rs」 店「おまえ日本人だろう。日本人だったら5Rsくらいどうだっていいじゃないか」 ということだったが、結局215Rs。 おつりの5Rsをなかなか払ってくれなかった。 おそらく200Rsで買うことができただろう。
曼陀羅(その1)
ポカラのレイクサイドの曼陀羅屋(Classical Thanka Art Gallery) での買い物。 非常に人の良さそうな店員が相手なので、結構値切りにくかった。
店「1枚$25(1400Rs)」店「2枚で1600Rs」店「2400Rs」私「1800Rs」 店「ノー」私「2300Rs」店「2350Rs」
1800Rsに対してノーと言われた時点で店から出るべきだった。 ノーでやめたら相手の思うつぼ。
曼陀羅(その2)
ポカラのレイクサイドの曼陀羅屋。 「信用できない男」を絵に書いたような調子のいい男が相手。
初めは買う気は全然なかったが、 (その1)で買ったものとの比較のために覗いた。おかげで勝手に値段が下がってしまった。
店「$50」私「そんな金持ってない。じゃぁね」店「$40」 私「だから。買う気はないんだって。ありがとう、じゃぁね」。 本当に帰ろうとする私を「Hello, Hello, OK, OK」と呼び止めてきて、 店「$30」私(おいおい$50ってのはなんだったんだよ) 「それって何Rs?」店「1600Rs」私「1400Rs」店「1500Rs」 私「OK」。
彼はこちらが値切ると、曼陀羅に書いてある金の部分の多さと 絵の細かさ、という商品価値を説明してきた。これは 日本でもセールスをする際に重要な手法だ。ただし、 彼のいいかげんそうな調子のよさがこちらに疑いの 気持ちを芽生えさせてしまう。
レンタル自転車
ポカラのレイクサイドのレンタサイクル屋、というより 広場に自転車が10台ほど並べて置かれている。
自転車を選んでいる間は「2台借りてくれたら まけるから」と言っていたのに、実際に50Rsと75Rsの 自転車を借りてみたら、店「125Rs」。私「 さっきまけてくれるって言ったのに」店「120Rs」 私「、、、」店「110Rs」私「100Rs」店「OK, 100Rs」。
この店だけでなくネパールの多くの店員は商品を 放ったらかしにして道の反対側で座っていたり 反対側の店員と話をしている。この店員も 自転車を放ったらかしてどこかに行っているのだが、 自転車の前に立っているとどこからともなく走ってくる。
ネックレス(その2)
ポカラのレイクサイドのチベット商店。 こっちの持っている別のネックレスを指さして、店 「それは銀じゃないけど、こっちのは本物の銀だから高いよ」。 私「これは他のチベット商人が本物の銀だと言って売りつけたよ」。 店「でもそれは偽物。こっちのはこのしるしがあるから本物」 と言って、傷にしかみえないへこみを指さした。 全く誰を信用したもんだか、、、
私「いくら?」店「1200Rs」 私「700Rs」店「ノー、いくらね?」私「だったらいい。帰る」 店「ハロー、ハロー、850Rs」私(ずいぶん下がるな) 「800Rs」店「830Rs」私「820Rs」店「825Rs」
ところが830Rs払ったところ5Rsのお釣りをなかなか渡そうとしない。 結局なんとか5Rs札をもらったが、この お金を渡さないというとんでもない技は カトマンドゥの花瓶購入の時に役に立った。
紅茶
ポカラのレイクサイド銀行前のお店。値段が明記されており、 「一つひとつの利益が少しなので値引きは無理」と言っていた。 刺繍の袋に詰めた状態でも売っている。 棚に置かれていた刺繍の袋を指さして、「これは 古いお茶なんじゃないの?今新しいのを詰めてくれない?」 と聞いたところ「売れるたびに新しいのを詰めているから 古くない、棚にある数以上買ってくれたら詰めてあげる」 と言われた。(そりゃそうだろ)とは思いながら、 ネパール製のお茶で店内で最も大きな袋を4つほど買った。
ここでの袋のパッキングはアルコールランプで ビニールを溶かすという方法。 熱そうだったが慣れた手つきだった。
曼陀羅(その3)
曼陀羅(その1) と同じポカラのレイクサイドの 曼陀羅屋(Classical Thanka Art Gallery)での買い物。 (その1)の翌日に再び買いに行った。 いくつかの曼陀羅屋を覗いたがこの店の曼陀羅が 一番良い感じだった。この日に初め行ったときには (その1)の時の人の良さそうな店員ではない人が 対応した。
私「これいくら?」店「$50」私(昨日は$40って 言ってた気がするのになぁ)と思ったので、 店を出た。
再び自転車でふらふらしているとその店の前を 通りかかったとたん大きな声で例の人の良さそうな 店員が「なますてー!」と声をかけてきた。
私「これいくら?」店「$40」私(やっぱり$40なんじゃないか。 まったく油断もすきもあったもんじゃない。でも今日は まだまだ値切ってみよう)「そんな高くちゃいらない。 帰る」店「ハロー、ハロー、you say how mach?」 私「言ったら怒るよ」店「OK, OK」私「$20」 店「$33。1900Rs」私(やっぱり下がるんじゃないか) 「1700Rs」店「インポシブル」私「1800Rs」 店「OK,1850Rs」
1000Rs札を2枚だしたところ、店「この小さい絵も買わないか」 私「うーん、いくら?」店「150Rs」私「いらない」店 「うーん、お釣りがない」私(なんだお釣り分を売りつけようと してたのか。こいつも信用ならんやつだな)「だったら850Rs ちょうど払うよ。本当は細かいお金にしたかったけど」 店「そんなにお金持ってるのに値切るなんて、、、 でもせっかくだからこの小さい絵ただであなたにあげる」 私(さっきの150Rsはなんだったんだ!)「ありがとう。 今度ここに来たらまたこの店に来るよ」と言って、 名刺をもらった。
オート・リクシャー
カトマンドゥのマナスル・ホテル付近(タメル地区から徒歩15分ほど) からホテル・シェルパ(王宮前)まで。ちなみにオート・リクシャーは ポカラでは走っていない。
私「ホテル・シェルパまでいくら?」運「30Rs」私「20Rs」運「25Rs」。 結局チップも含めて27Rs払った。
Tシャツ(その2)
カトマンドゥのシェルパ・ホテルそばのお店。 この地区は他の地区よりも高級らしく、呼び込みはほとんどない。 しかし、あくまでもネパール内での高級なのでそれほど違うわけではない。
店「2枚で575Rs」私「まけられる?」店「うーん、うーん、 550Rs」私(その時の持ち金が少なかったのでカードで支払いたかったので) 「クレジットカードで払える?」店「たくさん買ってくれたらいいけど、 これだけじゃ難しい」私「そうですか。どうしようかな」 店「カードだと5%の手数料を払わないといけないから、値引き無しの 575Rsだったらいいよ」私「OK」
この店は値切ると店員がすごく嫌な顔をする。 やはり一概に値切ればよい、と言うものではないらしい。
ワッペン
タメル地区(カトマンドゥ)のお店。直径8cmくらいのワッペンをその場でミシンでザックに縫いつけてもらった。
店「一つ70Rs」私「まけられる?」店「ここではみんな70Rsでやっている」 私「OK」。
ここのお店は初めから値切れなそうな雰囲気があった。
Tシャツ(希望の刺繍)
ザックのワッペンをつけてもらったタメル地区(カトマンドゥ)の店で作ってもらった。ここの店は値切るような雰囲気でないのはワッペンの交渉で分かっていたので、店員の「Tシャツ1枚の値段込みで350Rs」をそのまま払った。この国では物も安いが なんと言っても人件費が安いので、このような「こちらの希望にあわせて何かをしてもらう」という買い物はかなりお得。
タメル地区(カトマンドゥ)にある幅1mくらいのお店、というか 自分の家の前で娘達が香を売っている。私が買ったときも娘( おそらく姉妹の妹)が相手をした。
妹「こっちのが50Rsで、こっちのが30〜35Rs」私「30〜35Rsって どういう意味?」妹「うーん、30〜35Rsなんだけどぉ」。すると 奥から姉妹の姉が出てきてぼそぼそ妹と話をした。 妹「二つあわせて90Rs」私(おいおい値段が上がってるじゃないか) 私「80Rs」妹「うーん、90Rs」私「じゃぁ、50Rsのだけでいい」 妹「OK,OK,80Rsでいい」姉「あなた、値切るのうまいねぇ」
子どもはかけひきに慣れていないので、分かりすぎてしまう。 悪いと思ったので、使えなくて困っていた1Rs札を一緒に あげたら二人ともにっこり笑って「Thank You」と言ってくれた。
花瓶
本当は香立てが欲しかったのだが、英語を相手が理解できなかったので 花瓶を買うことになってしまった。店「2個で700Rs」私「400Rs」 店「600Rs」私「400Rs」店「500Rs」私「400Rs」店「450Rs」 私「420Rs」店「430Rs」ということで手をうったのだが、 こちらにお札(10Rs)がないので、私「やっぱり420Rsだ」といって それだけ払って商品をもらってしまった。これだけ無茶をしても 最後には握手をして笑っていた。いったい相場はいくらなのだろう。
地図(ドイツ製上質物)
タメル地区(カトマンドゥ)にあった本屋さんで買った。地図には 安い物は100Rsくらいからあるが、それらは紙の質がよくないらしい。 ポカラで買った物と違う縮尺のクーンブ地方の地図が欲しかったので、 ドイツ製のものを買うことにした。日本人の感覚として「本屋さんは値引かない」という先入観があり、確かに値引かないのだが、 ネパールの習慣として他の店では値引くので、本屋の店員がそれを気にした表現を するのがおもしろい。
店「800Rs」私(それなりの値段なので本気で買うかどうか悩む。 値引けるものだとは思っていなかった)店「これは本当は 1000Rsするものなんだけど既に200Rs値引いている」 私「食事のお金が足りるか分からないので食事の後でまた買いに 来ていいか?」(これは本当)店「OK」
食後に再び店に行くと、違う店員がいて、店「これは800Rsだ。 だが、本当は850Rsだ。すでに50Rs値びいている」私 (さっきは1000Rsっていったのに150Rsも違うじゃないか、 とは思ったが)「OK」

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