山名 | 日付 | コース | 備考 |
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丹沢 | 98/7/5 | 小川谷廊下遡行 | 沢、ガイド |
97/9/? | 葛葉の泉→葛葉川本谷→林道→二ノ塔尾根→葛葉の泉 | 沢 | |
97/2/8-9 | ヤビツ峠→塔ノ岳→丹沢山(泊)→蛭ヶ岳→檜洞丸→西丹沢自然教室 | 雪 | |
??/GW | 作治小屋〜塔ノ岳 | ||
??/GW | 富士見山荘〜三ノ塔 | ||
大山 | 97/1/1 | ケーブルカー乗り場〜阿夫利神社下社 | 初詣 |
96/1/1 | 阿夫利神社下社〜大山 | 初日の出 | |
??/GW | ヤビツ峠〜大山 | ||
??/?/? | ヤビツ峠で雨 | 断念 |
丹沢 |
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集合場所の松田駅に車で行く、初めはMR2で行く予定だったが、
前日に志水さんからの電話で、他の参加者を運んで欲しいということだったので、
8人乗りのLucidaで行った。
集合時間の10分前に家を出たのはさすがに私たちだけらしく、
中には新幹線で来ている人もいるようだ。
やはりずいぶん便利なところに住んでいるのかも。
コンビニで昼食のパンを買っていると志水さん発見。
広沢寺での講習会で一度会っているが、公共の場で見るとやはりかなり背が高い。
棚の高さから一人とびでているのですぐに分かる。
初めてみるメンバーの人たちを6人乗せて松田駅を出発。
Lucidaを買ってから定員いっぱいの8人乗せたのはこれが初めてじゃないだろうか。
正直いつもよりも車がだいぶ重い。
最初は志水さんの車と私たちの車だけだと思っていたが、
他にランサーの二人組とバイクの人がいた。
参加者は十数名。
志水さん以外にガイドの人がもう一人ついてきたけど、
かなりの大人数という印象は否めない。
しかし、最初の滝で前に登っているグループを見かけた後は、
一度も他のグループを見なかったので特に他のグループに迷惑をかけるようなことはなかった。
小川谷の入渓口付近に車を止めて、出発の準備。 初級の沢と言うことなのに、どうやら多くの人が常連さんらしい。 私たちも講習会に参加したと言うことで「初めてじゃない人」 (志水さんと沢に入るのは初めてだったのに)に分類されていて、 初めてなのは一組だけらしかったが、その人たちもフリーをやっているらしかった。 本当の初心者が来たらちょっとこの雰囲気はかわいそうかも。
ハーネスをつけ、渓流シューズを履くが、
渓流タビを履いているのは私だけ。
みんなかっこいい渓流シューズを履いていて、
膝当てをしている人もいた。
渓流タビがちょっとかっこ悪いのは分かっていたが、
渓流シューズの半額以下なのとネオプレーンの靴下を買わなくていいので、
渓流タビにした。まぁ、こういうので目立つのもいいだろう。
ちなみに志水さんは渓流シューズだが、靴下は普通のもの。
「よほどの沢でない限り冷えたりしない」とのことだったが、
私のように鍛え方が足らない人間は途中で冷えて
(体力的にはつらくなかったので冷えが原因だと思う)
足がつりそうになったので、やはりネオプレーンは必要だ。
服装は私と志水さんだけが短パン。
前日に確認したところ「沢は長パンが原則だけど、今回は初級なので短パンも可」
ということだったので、暑がりの私は短パンにした。
しかし、実際廊下なので日が差さず、水の中で立ち続けということもあるので、
暑くて困ることは全くなく、
滝を登っているときなどは焦って擦り傷ができたりするので、
長パンの方がいいと思う。
今回はカメラを持っていかなかったけれど、もし撮ろうとするとかなり暗いので、
ネガのISO400で、万が一濡れても構わないカメラがいいだろう。
最初の短い滝を登った後、 ガイドブックには「木がつっかえてるのでそれで登れる」と書いてあるが、 今は木が無くなって高巻きが普通(志水さん談)という滝を登った。 結局今回の小川谷廊下において登った滝の中ではこの滝が一番難しかった。 最初に志水さんが登って、上で支点をセットした後、 順次ザイルを下におろして、それをハーネスにセットしたメンバーが登っていく。 フリーの課題だと思えばそれほど難しくはないのだろうが、 水で息が困難になったりすると焦りだしてしまう。 左の壁についているボルト(とスリング)につかまって滝の吹き出し口まで登るが、 焦っているために体で滝を堰き止めてもがいてしまう。 事前に着た雨具の効果が全くないほど、ずぶ濡れになりながらなんとか上まで登った。 自分だけだったら絶対に登ろうと思わなかった滝だ。 「ガイド沢登りって結構おもしろいかもしれない」と思った。
その後は適度に難しい滝を登ったり、難しすぎるのは高巻いたり
(高巻きをどの程度の時にするのかは未だによく分からない)
しながら登っていった(とは言っても出発点と終了点の標高差は300m)。
スタカットで登ったのは前述の滝のみで、他の安全確保の必要な滝と高巻きは、
「ハーネスにつけたカラビナにザイルを通す」という方法で登った。
この方法だと万が一落ちた場合には、どこかに流されることはないが、
最後の支点まで落ちてしまう。
そのため、滝ごとに毎回数人の人たちが滝壺へと落ちていった。
落ちても実際は胸くらいまで入ったところで、
足がつくのかザックの浮力が出るのか(入っていない私には分からないが)
ぷかぷかと浮いていてちょっと気持ちよさそうだ。
しかし、実際に落ちている人は同じ人であることが多く、
その人達は「もう落ちるのは十分」とこぼしていた。
私も一回だけへつっている時に本当に落ちる寸前の状態になったが、
偶然に元の状態に戻ることができた。
そこで落ちた人は一人だけだったが、どうも私は凹凸のない面にフリクションを効かせて乗るのはフリーにしても沢にしても苦手なようだ。
そう言えば、カムイワッカの滝のつまらない平らな面でも滑ったっけ。
「気持ちよさそうだなぁ」などとは思いながらも、やはり落ちるのは躊躇する。
フリークライミングのルートと違うのは、 谷なので両側に壁があってステミングで登れることが多いことだろう。 フリーをやっていると平面の小さな凹凸を探してしまうけど、 濡れている平面も凹凸もどうしても滑る。 それに対して、ステミングは面に対する力がかかりやすいので、 フリクションが増えて滑りにくいようだ。
今回は人数が多く、
志水さんも時間を気にして、せかすような指示がだんだん多くなってきた。
志水さんの懸念は分かるので、
自分の番になると本当は「ザイルにつかまらずにフリー
(ザイルは安全用として使い、あくまでも手足で岩を登る)で登りたい」のだけど、
時間のかかりそうな部分はザイルにつかまって手際よく登ることを心がけた。
他のメンバーの中にはフリーで手際よく登る人もいるのだが、
時間がかかっているにも関わらず凹凸をのんびり探して、
結局滝壺に落ちている人も何人かいた。
志水さんが実際に「さっさとザイルをつかんで登るように」
という指示を出していない時の話
(見本をやってみせてザイルをつかませることもある)
なのでどうすべきなのかは判断に迷うところだ。
終了点に着いて志水さんと少し話をした。
ガイド沢登りが気に入った私は、他のガイドプランに必要な技量などを質問したが、
志水さんは「君たちは若いのだからガイド山行ではなくて自分たちだけでいろいろとチャレンジしてもいいんじゃないか」と思っている様だった。
その後、志水さんの本を読んで、
私の歳くらいでいろいろと一人でチャレンジしているを知ると、
あの時の志水さんの言葉の意味が少し分かる気がする。
そう言えば今までに会った他のガイドの人たちも、最後には「若いのだったら自分たちだけでいろいろやってみたら」という意見が多かった。
雑誌や本などには「決して初心者だけでやらないように」
という記述が常にあって、
山岳会に入っていない私たちはガイドプランに申し込むしかないと思っていたが、
自分たちでできることを考えてもいいのかも。
下山は登山道だったが、山と高原の地図でも消えかかっているだけあって、 途中落ちそうなところが何カ所かあった。 沢登りにしか使われないような道(だと思う)はこんなものかも知れない。
滝は小さいものはほとんど問題なかったが、 大きな2つの滝は落ちた場合に不安だったので、やめることにした。 ちなみに濡れたところは滑りそうだったけど、 渓流シューズ&足袋は非常によくグリップしてくれた。
滝を登るのは楽しいけれど、どこを登ればいいのかよく分からない。 どの本にも誰に聞いても「どこを登ってもいい」という答えだけど、 どんどんまいたら全然楽しくないし、 滝のど真ん中を通るにはちょっと季節的に寒い。 まぁ、今回は適当に水のすぐ横を登ることにした。
滝をまくのは本に書いてあるとおり、思った以上に危険が多い。 普通の登山道と違って登るときにも崩れそうだし、 踏み跡はほとんどないし、落ちそうになるくらいバランスの悪いところの下は滝が待ちかまえてるから滝を登ってる時より危なかったりする。
林道まで来たところで少し雨が降り始めてきたこともあって、 下ることにした。「沢登りは暑いときが一番」 とのことであったが、下山はいたって普通の登山道なので、暑くてたまらない。 だからといって沢を下るのはかなり大変そう。
ヤビツ峠で準備をしていると蓑毛から登ってきた人が何人か歩いていく。
塔ノ岳までは日陰にしか雪がない。二ノ塔でアイゼンをつけて
歩き始めたが塔ノ岳まではつけていない人がほとんどで、
塔ノ岳往復の人たちはほとんど夏山に近い荷物だった。
しかし、塔ノ岳につくとプラブーツに12本爪アイゼン、手にはピッケル
という人たちが増え始め、ここを境に軽登山靴に8本爪アイゼン、手には
ストックという装備の私たちは標準的(か標準以下)な状態になった。
塔ノ岳には公衆電話があるので丹沢山のみやま山荘に電話する。
翌日はまず蛭ヶ岳に向かう。塔ノ岳、丹沢山、桧洞丸といった 丹沢の山々が見渡せる。丹沢の中でもっともよいところ というのは本当だと思う。雪を溶かしてラーメンを作る。 二人連れのおばさん(歩いているときに多少話をした)が 私たちのそばにやってきて地図と見えている山の対応を とりはじめたので、私がコンパスで確認しながら説明した。 一人のおばさんは納得したのだが、もう一人のおばさんは 自分が見た景色の整合性のみを信じるタイプらしくいつまでも 勝手な対応を(コンパスを持たずに)続けていた。丹沢では これくらいでもいいのかな。
ここから桧洞丸まではそれほど距離があるようには
見えないのだが、アップダウンの繰り返しで着実に時間が
かかる。桧洞丸の小屋で食事(自炊)をしてジュースを買うが
ここのジュースは缶を持って帰らないといけない。
いつもながら私たちの歩行速度は遅いらしく夏山コースタイム
より遅れてしまったので西丹沢自然教室から松田駅への
バスには乗り遅れてしまった。自然教室の公衆電話から
タクシーを呼んで御殿場線まで行き、松田経由で秦野に帰った。
大山 |
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