更新日 2000年 2月 7日 Japanese only


電子メールから「数想空間 / BEADS」にて



    格子欠陥を持つ結晶もこんな構造になってるのかなあ、なんて思ったりします。

    シーンファイル:lpbzcrst.txt


欠陥  [116k] 1999.12 by Tsutomu Higo

    いただいたE-mail'00.02.06 から

      今まさに生まれようとしている。
      強い視線。
      選ばれし者だけが栄養を与えられ、
      かいがいしく世話を焼かれている。
      はじめから決まっていたのだ。
      背筋の伸びた立ち居振る舞いで、
      すべての欠けた者達に君臨する。
      そら寒く思いながら、
      満ち足りている。

      (1:20 2.5.2000)


    何故か規則性ある文様に連なってしまうビーズダマ、細胞の増殖のようにも見えます。

    シーンファイル:lpbzcent.txt


増殖  [101k] 1999.12 by Tsutomu Higo

    いただいたE-mail'00.02.06 から

      彼女は培養する。
      シャーレの中で愛し合う苔達を。
      日に日に文様は変化していく。
      発散される、熱。
      いつしか君が君でなくなって、
      私が私でなくなってしまう、錯覚。
      彼女は夢を見る。
      シャーレの中の無数の二人。

      (13:47 2.6.2000)


    近づいてゆくと、なんだか人だかりの様にも思えます。

    シーンファイル:lpbzfish.txt


集合  [112k] 1999.12 by Tsutomu Higo

    いただいたE-mail'00.02.06 から

      矛の先が水面に触れた刹那。
      むくむくと命漲り、泡だって囁き始めた。
      柔らかく掻き抱くも、棘が抜けない。
      母が母であるように、子が子であるように。
      山も谷も姿を変えてゆくのだろう。
      痛みを超えて、分かり合うのだろう。

      (13:54 14:16 2.6.2000)


    重複せぬようぎっしり並べた球から適当に選択、色付けしてやると、意外と変化に富んだパターンを得られます。

    シーンファイル:lpbzgem.txt


切片  [87k] 1999.12 by Tsutomu Higo

    いただいたE-mail'00.02.06 から

      近づいてはならない。
      こんなにも美しい碧が、
      肥沃の土地を、生き物達を、
      家も宝物もすべて、消し去るのだ。
      絶え間なく、ひゅるひゅると落ちていく。
      どうか、届かないでいて。

      (14:04 2.6.2000)


    平面だけではつまらないので、球面に貼りつけてみたものです。

    シーンファイル:lpbzcup.txt


半球  [97k] 1999.12 by Tsutomu Higo

    いただいたE-mail'00.02.06 から

      聴診器を当てると、
      水を飲む音が聴こえるらしい。
      ごっくんごっくん。
      花びらは、むしって食べたよ。
      むしゃむしゃむしゃむしゃ。
      痛かったかな。ごめん。
      今か今かと待ち受けている。
      内側からぐぐーっと。
      肩の力が抜けたら、旅立ちだ。

      (14:14 2.6.2000)


    このように枝を出させることができるとは、新鮮な発見でした。

    シーンファイル:lpbzext.txt


伸張  [63k] 1999.12 by Tsutomu Higo

    いただいたE-mail'00.02.06 から

      月夜の晩に、何が起きていると思う。
      月から垂れた細い細い糸と呼応するように、
      ざわめく人いきれが、揺れながら虚空を、
      それは長い黒髪の女に似て、白い肌で笑うのです。
      さぁ、お眠りなさい。
      明日は晴れるでしょう。

      (14:37 2.6.2000)



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J.S.バッハ
2声のためのインベンション 04
演奏者 : BUNBUN