更新日 1997年 10月 10日  English is here.


詩想空間 / 場


 今回は、かの"height_field"で遊んでみました。

 POV-Ray ver.2では実質的にGIF256色しか使えず表現力はいま一つでしたが、ver.3でTGAフルカラーが使えるようになったため、もう、凄いとしか言い様のないパワーです。

 "height_field"による風景は、さまざまなかたが素晴らしい作品を公開しているので今更なんですが、わたしもその誘惑には勝てません。


    階段、その存在はステージ幻想を上昇夢想を振り撒く

      階段を登るは自然からの離脱で
      しかるが故に脆くかつ孤高に纏われ
      しかるが故に憧憬と夢と 幻滅と挫折をもたらす

階段  [35k] 1997.10 by Tsutomu Higo


    水面を眺めて飽きもせず

    清冽なる水の不変と
    流れ行きて止まぬ波紋と
    あえて楽しむ、波紋に浮かぶ綾に溺れる


波紋  [48k] 1997.10 by Tsutomu Higo


    クリスタル宮の破片を懐かしんで人は皆ダイヤモンドを指に灯します

    そう、記憶の生まれるずっとはるか昔に
    もの皆全て光りを放ち意識持つことなく微笑んでいた時代の記憶を
    掴むことが出来ないかと
    ぼおうと考えるからなのです


晶宮  [71k] 1997.10 by Tsutomu Higo


    もうそろそろそんな世界が近づいてきているのだろうと思います

    湖沼を点在させるのびやかな草原の広がりと点在する森林とがけぶる霧の中にゆったりと横たわっている
    木々には鳥が歌い草原にはウサギが走り回り空にはとんぼが舞い

    思いきや、嗚呼、それはコンピュータが描いた似非空間で
    事務所に置かれたホンコンフラワーと同じに埃をかぶって
    気付いた人は目を逸らしながら足早に通りすぎる追い立てを受ける如くに


牧歌  [39k] 1997.10 by Tsutomu Higo



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