課題（ア）
1.次の課題のうち、（１）必須課題@ABについては全課題、（２）選択課題@ABについては何れか1課題を選んで、それぞれ1課題400字程度で記述して下さい。
(1）必須課題(全課題)
@農業にもいろいろな場面でロボット技術が利用される時代になりつつあります。そこで、このような作業にこのようなロボットがあればな……とアイディアに夢を膨らませてみて下さい。
夢と言っても全くの夢ではなく、何か特定の作業またはシステムを例にとって、実現の可能性も考えながら発想を広げてみて下さい。イラスト入りでも結構です。
A農作業中に農繁機械・家畜等による事故が依然として多く発生しています。農家に事故のない安全で快適な農作業を行ってもらうために、あなたならどのように指導しますか。
B農業にも地球環境の維持・改善に貢献することが強く要望されています。農業機械化に携わる立場から、どのようなことに気を使わなければならないか述べなさい。
(2）選択課題(3課題のうち1課題)
@水稲の直播栽培技術は移植栽培に比べでいろいろな利点があるにも拘らず、その栽培面積は依然として伸び悩んでいます。なぜこのように伸び悩んでいるのか、その問題点を列挙し、どうすれば問題を解決できるかあなたの考えを述べて下さい。
A農業労働力の高齢化に伴い、野菜とくに大根・西瓜など重量物野菜の生産は敬遠される傾向にあります。依然として大きいこれらの野菜の需要に応じるため、生産手段の面からどのように解決したらよいか、考え方を述べなさい。
B畜産経営規模の拡大とともに畜産に由来する公害も規模が大きくなってきています。畜産公害を少なくするために重要と思われることに関して記述しなさい。
2.次の計算問題について計算過程を示し答えを求めなさい。
(1)圃場でいろいろな作業を行う場合作業能率が問題となる。
@次の条件の下で理論作業量を求める計算式を示しなさい。
理論作業C:(ha/h)
作業機の最大作業幅(理論作業幅）W：(m)
作業機の最高作業速度(理論作業速度)V:(q/h)
Aまた、最高作業速度が、V:(m/s)で与えられているときは、理論作業量はどのような式で示されるか。
(2)粒剤を散布したい。散布速度V:O.5m/sで有効散布幅L=8mにとり、設定散布量Q:3s/10aを散布するための薬剤の吐き出し量q(s/mi皿)を求めよ。
(3)牽引力450sfで走行速度2m/sのトラクターの牽引出力はいくらか。
(4)以下の条件で籾の乾燥を行った。乾燥終了時の籾の質量はいくらか。ただし含水率は湿量基準。
張り込み量：2,000s
乾燥前含水率:24％
乾燥終了時含水率:15%
課題（イ）
これまであなたが従事してきた農業機械化に関する仕事のうち、最も成果の上がった仕事を選び、次の事項について説明しなさい。
(1）その課題を取り上げた理由と意義
(2）実施した過程と具体的な成果
(3)残された問題があればその解決への見通し
共通課題（ウ）
１，あなたの考える「期待される普及員像」を具体的に述べなさい。
２，あなたの地域の農業・農村生活の実態から、重要な課題をひとつ取り上げ、専門技術員に望まれる援助活動について具体的に述べなさい。
課題（ア）
1、次の課題について知るところを記述しなさい。
ただし(1)については必須とし、(2)(3)(4)についてはこのうち2課題を選択して記述しなさい。
(1)農業機械の利用経費を低減させる方策を重要度の高い順に箇条書きに整理して記述しなさい。
(2)大区画水田(60a以上)の水稲栽培において、圃場均平作業(圃場整備時の均平は含まない)と管理作業(畦畔管理、水管理、防除、追肥等)の方法、問題点と今後の開発技術について、水田区画規模及び作付体系との関連で知るところを記述しなさい。
(3)乾草・サイレージ等、自給飼料生産にロールベーラ、さらにこれをビニール等でラッピングする体系がかなり急激に普及しました。飼料生産から給与まで含めて従来の方法に比べてその得失を論じなさい。
(4)軟弱葉菜の生産(露地)体系で、機械化が最も遅れている場面はどこですか。そしてそこにはどのような機械化技術が要求されていますか。機械化を概んでいる原因についてふれなさい。
2、次の計算問題について答えを求めなさい。
(１)一定期間において、１台のトラクタでｎ種の作業を行う場合の作業負担面積S(ha)を求める式を導出しなさい。
ただし、各作業の1日の作業時間、1日の実作業率、作業可能期間及ぴ作業可能日数率をそれぞれT(h〉、α(%〉、P(日)、β(%)とし、圃場作業量ぴ作業回数をそれぞれＣｉ(i=1、2、…ｎ ha/h)、ni(i=1、２、・・・・n)とする。
(2)防除機の吐き出し量がq＝30L/min、有効散布幅W＝１０m、必要散布量がQ＝２００L/10aのとき、散布速度V(m/s)はどれだけか。
(3)面積5haの採草地において、成形室の大きさが直径１.2m、幅1.2mの定径式のロールベーラで含水率62%の牧草の収穫作業を行ったところ、乾物換算密度135kg/ｍ３のべ一ルが150個できた。この採草地の単位面積(10a)当たりの含水率80％換算の牧草収量を求めなさい。
3、次の用語について説明しなさい。
(1)RMR
(2)超信地旋回
(3)ドライストア
(4)農業機械銀行
(5)CA貯蔵
(6)パイプラインミルカ
課題（イ）
これまであなたが従事してきた農業機微化に関する仕事のうち、最も成果の上がった仕事を選び、次の事項について説明しなさい。
（１）その課題を取り上げた理由と意義
（２）実施した過程と具体的な成果
（３）残された問題があればその解決への見通し
共通課題（ウ）
１，専門技術員は直接農業者に対して普及活動ができることになったが、そのような条件を踏まえて、農業者、改良普及員、専門技術員の三者の関係についてどうあるべきか、あなたの考えを述べなさい。
２，あなたが取り組んだ農業・農村生活上の課題（普及・研究・教育・行政いずれでも可）の中の一つについて、取り組んだ理由と成果の要点を述べるとともに、その成果をえるに至った要因を挙げなさい。
※ア、イのテキストデータについては久保勝照さんから提供していただきました。ありがとうございます。