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4.消音器の構造


4.消音器の構造
 図30は吸音型の構造例で、高い周波数域の素抜けを無くすため、吸音スプリッタを配置している。



 図41は換気口用の四角型消音器で、内部に吸音材を配置した例で、図44は一般送風機用丸形の消音器で吸音材
の配置した写真を図45に示す。
 図42は発電所用押し込み送風機(FDF、軸流送風機)の吸気側に吸音型消音器を設置した例を示す。内部の吸音材
は図42に示す市販の吸音部品でこの様な部品を消音器内部に配置することで吸音型の消音器が構成出来る。
 図46,47は蒸気排出口用消音器の例で、排出口からの蒸気を円滑に排出するディフーザを介して吸音部を通過させ
ている。



 図31は吸音材の取りつけ方法の例を示したもので、グラスウールなどの繊維が流速の影響で飛散しないよう吸音材
表面をグラスクロス等の織布で保護し、パンチングメタル(穴あき板)で押さえて本体に取りつけている。流体が水分を
含む場合などは特殊なフィルムを吸音材表面に貼る必要もある。
 吸音材によっては表面が特殊加工されて撥水処理が施してあり、フィルムやクロスが必要ない製品もある。
 図32は拡張型と吸音型を組み合わせたもので、低い周波数帯域を拡張室にまかせ、高い周波数帯域を吸音材でま
かなうことができる。
 図33は拡張室をさらに追加したもので1段目と2段目の長さをうまく組み合わせることにより拡張室でおこる減音効果
の無い周波数帯域を改善できる。




 図35は拡張型と吸音型消音器を組み合わせた実際に設置した例で、大型の換気口より60Hzと315Hzが放射されてい
る。
 外観は図40に示す。(胴長1.4m, 胴径1.5m, 尾管長1.4m, 尾管径.0.4m×4本, 拡張比=5,重量約1ton)排気側は反射率
を上昇させるため4本に分割されている。
 図36は拡張型で計算、図37は吸音型で計算した例で、図38は実際に設置前後で測定した例で60Hzは拡張型の効果
で160Hz以上の帯域は吸音材の効果で低減が行われている。
 計算結果より測定した減衰量が少なくみえるが、これは建物壁面からの漏れ音や、他の機器の影響を受けているか
らである。




 図39は自動車用消音器の構造例を示したもので干渉・拡張・ブランチ・尾管を組み合わせて広い周波数帯域で効果
あるよう工夫されている。




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