- 曇りだった。登山口への途中で男性に「芳ヶ平ですか」と聞かれた。登山口で軽い昼食を食べた。
- 最初はミズナラの多い広葉樹の森だった。緩い登りだった。右手奥にはゴルフ場が見えた。ゴルフ場が見えなくなるとミズナラの大木が有ったので一休みした。脇には崩れた祠が有った。
- 「蟻の塔渡り」は両側が切り立った所で、手すりが両側にあり、道幅も広かった。しばらく登ると右の脇道に「常布の滝」の展望地が有った。遠くに滝が見えた。周辺の樹林帯では蝉が鳴いていた。
- 桜清水付近からは笹原が多くなり展望が開けてきた。足下にはゴゼンタチバナの赤い実が有った。雨が降ってきたのでレインウェアを着た。幸い雨は短時間降っただけだった。
- 芳ヶ平ヒュッテでテントの手続きをして水をもらった。キャンプ場は我々だけだった。風の来ないベンチのそばにテントを張った。ベンチに座って白ワインと焼酎でくつろいだ。白根山からは蒸気を吹き上げる音が聞こえていた。やがて雨になりテントの中でゴーヤとツナをおかずに夕食を食べた。
- 夜降った雨は明け方にはやんでいた。曇り空で朝焼けが少し見えた。朝食は外でラーメンを作って食べた。風が心地良かった。朝食後テントを撤収し、ザックを置いて湿原散策に向った。湿原にはネバリノギランやイワショウブが咲いていた。湿原一周後、ザックを回収して横手山に向った。
- 少し下って沢を渡った後、登りになった。木の板の階段が多かった。少し滑りやすく足下に注意しながら登った。ダマシ平まで登ると笹原になった。やがて岩の多い登りからコメツガの森へと変わって行った。メボソムシクイが鳴いていた。
- 渋峠まで登ると観光用のリフトが動いていた。案内の若い人に「芳ヶ平からですか。何時に登り始めたんですか」と聞かれた。休んでいると車から下りてきた若い男性から「この辺に歩くところは有るんですか」と聞かれた。「リフトの横を登ると30分くらいで山頂まで行けます」と教えて上げた。
- リフト横のゲレンデの道を山頂へ向った。途中で霧になり雨が降ってきたのでレインウェアを着た。渋峠で会った若者が下りてきて「どうもありがとうございます」とお礼を言われた。
- 横手山山頂には神社と三角点が有った。あいにく周囲は霧に覆われていた。山頂ヒュッテに移動し、パンとコーヒーを注文して外の霧を見ながらゆっくりと休んだ。
- 下り始めでは雨はやんでいた。ゲレンデにはヤナギラン、ミヤマアキノキリンソウ、ノアザミが咲いていた。途中から雨が降ってきた。バス待ちの時間はカフェに入り、コーヒーを飲みながら過した。やがて霧が晴れ、志賀高原の笠ヶ岳が見えてきた頃には、バスの時間が迫っていた。