- 群別岳方面からの広くて長い鞍部の平坦地が終わり、暑寒別岳への登りになった。稜線まではシールを付けてスキーで登った。稜線直下は急だったためジグザグに登った。稜線は風が強かった。
- 稜線に出てからは狭くて雪が付いていない箇所も有ったのでスキーをザックに付けた登った。夏道は、雪が積もって膝くらいのラッセルのところが多かった。途中で先頭を交換した。暑寒別岳山頂台地の南端のハイマツ帯で雪を整地してテントを張った。
- 翌日は快晴。山頂までスキーを担いで登った。南西の風が強く山頂への途中で風にあおられた。時々背を低くしてストックで支えて耐風姿勢をとった。山頂は360度の展望だった。
- 山頂でスキーを履いて滑降を開始した。最初は、ほとんど平坦な山頂台地を進んだ。追い風で手を十字に広げるとどんどん加速した。それどころか少しの坂なら登ることさえできた。山頂台地が終わると山の風下側になり少し風が和らいだ。斜面に大きくターンを描きながら滑った。途中で地形図を確認したら、箸別側の尾根に入りかけていたので方向を修正した。
- 途中まで登山道の有る稜線より右側の斜面を滑った。標高1090m地点までは、ほとんど木の無い斜面だった。振り返ると、4年前の夏の見覚えのある景色がなつかしかった。ザラメ状の雪と粉雪が交互に現れ、粉雪のところでは急に滑らなくなり前につんのめりそうになった。
- 標高850m地点までは、ダケカンバの森になった。木のまばらな森は、まるでスキー場のゲレンデのようだった。標高850m地点でタクシーを10時に予約した。
- 佐上台に近づくと雪の尾根は狭くなってきた。佐上台へはスキーを脱いで登った。佐上台を下ると石清水ルートへの分岐が有った。ちょうど登ってきた単独行のスキーヤーと出会った。分岐を過ぎて、小さなピークを登った後、下りになった。標高520m付近まで下ったところでヤブになった。登山道を探したが見つからなかった。仕方なく分岐まで戻り石清水ルートを下る事にした。戻る途中でタクシーの予約時間を11時に変更した。
- 分岐でザックにスキーを付けて石清水ルートを歩いて下りだした。すぐに林道になった。15分程下ると林道の雪はほとんど無くなった。スキーのメインコースらしく木に番号札が付いていた。番号は下るに従い次第に小さくなっていった。20~10番付近は林道を外れヤブの中になっていたので番号札通りには歩けなかった。
- 暑寒山荘で迎えのタクシーに乗り増毛に出て刺身定食に舌鼓を打った。