- 伝付峠から蝙蝠岳を経ての縦走も3日目の後半になった。蝙蝠岳からの道が縦走路と合流した北俣岳分岐に荷物を置いて、塩見岳に往復することにした。塩見岳への登りにはイブキジャコウソウなど、花がたくさん咲いていた。
- 塩見岳東峰は10人程度の登山者が休んでいた。時々ガスが晴れ下の谷が見下ろせた。谷の反対側にある悪沢岳は雲の中だった。小動物がチョロチョロ動いていた。近くにいた人の話ではオコジョとの事だった。
- 北俣岳分岐に戻り荷物を回収して熊の平小屋に向かって出発した。水の残りが500ccになったため雪投沢の源頭の水場で水をくむことにした。最初、水場の入口が分からず、うろうろしてしまった。結局テント場の跡地より少し下った棒が立っている所が水場の入口だった。沢まで下ったところが水場だった。縦走路からの標高差は100mだった。
- 北荒川岳のザレ場に出る手前は一面のマルバダケブキのお花畑になっていた。ハクサンフウロも咲いていた。ザレ場に出るとタカネビランジやイブキジャコウソウがたくさん咲いていた。霧はますます濃くなっていった。
- 北荒川岳を過ぎるとシラビソとダケカンバの森になった。ところどころでマルバダケブキが咲いていた。メボソムシクイやホシガラスが鳴いていた。竜尾見晴は岩場になっていて樹林帯の上に出ていたたが、ガスで展望はなかった。
- 縦走路途中に安倍荒倉岳山頂まで「1分」の標識が有り、縦走路からわずかの登りで山頂に着いた。安倍荒倉岳を過ぎると再び森林限界を越える稜線になった。しばらく稜線を歩き再び樹林帯に入って下った所が今夜の宿泊地、熊の平小屋だった。20張り位テントが有った。夕方、少しにわか雨が降った。