- 檜枝岐(ひのえまた)の大中子山にスキーで登る事にした。上河内サービスエリアで仮眠後、檜枝岐村に向かった。塩原を過ぎると雪が降り出した。峠越えの手前の橋で路面凍結のためトラック2台が横に並んで道をふさいでいた。登って来た除雪車も前へ進めなかった。どうしたらよいか思案しているうちに、いったんバックした除雪車がUターンして後ろ向きに戻って来た。そして後部にある噴出口から融雪剤の塩化カルシウムをまいてくれた。効果は絶大で氷は数分で溶け出した。道をふさいでいたトラックもようやく動き出した。動き出すまで20分ほどかかっていた。
- 檜枝岐に着いてから電話で今晩の宿の予約をした。林道入口の集落の広場に車を駐車した。
- スキーを担いで林道を5分歩いた所で除雪が終わりスキーを履いた。雪が降っていた。林道は新雪が15cmほど積もっていた。最初はスキーの締め具の扱いに慣れていなかったせいで、スキーが数回外れてしまった。バネを強く設定してようやく快適になった。
- 林道の標高1031m地点の橋の手前で左手の斜面に取り付いた。小さい尾根の先で一ノ岐戸沢をスノーブリッジで渡った。渡った所には赤テープが付いていた。
- 急な尾根をジグザクに登って行った。少し薄日が差してきたものの雪は降り続いていた。風が強かった。標高1230mを過ぎるとブナの尾根になり勾配が緩くなった。まっすぐ登れるようなった。
- 標高1380m地点は平らになっていたので小休止した。ルートを示す赤テープが所々に有った。1380m地点からの登りは雪が深かった。15cm位のラッセルが続いた。周囲には針葉樹が出てきた。途中でスキーの滑り止めが下がりっぱなしになってしまった。何回か試して、ようやくカチッと音がして滑り止めを固定する事ができた。
- 標高1770m地点までは次第に針葉樹の密度が高くなり、木を避けながらの急登になった。雪は降り続いていた。やがて急登が終わり山頂台地に出た。暗い針葉樹の森だった。
- 小ピークを二つ越えると山頂に着いた。針葉樹に囲まれた山頂は南東側の台倉高山方面だけ展望が得られた。少し青空が出てきた。時間が押していたので山頂には15分いただけで帰路についた。
- 二つ目のピークまで戻ってからシールを外した。雪は小降りになり日が出てきた。下りの滑りでは時々快適な斜面になったものの疲れが出てきて足がつりそうになった。1380mへは少し登り返しが有った。
- 1380mからの下りの急坂は横滑りで下った。一部尾根が狭くなり苦労して滑った。木の根が少し出ていているところも有りガリガリとスキーの底面をこすった。天気は次第に良くなり青空が出てきた。
- 行きに通ったブリッジで一ノ岐戸沢を渡り林道に出た。林道前半は、ほとんど平坦でスキーが滑らなかった。林道後半になると少し下りになり、スキーがよく滑るようなった。最後は行きと同様、5分スキーを担いで車の所に戻った
- 車の所から宿に電話して遅くなったことを詫び、15分後に着くことを連絡した。宿では18時からの食事時間を30分遅くしてもらって先に温泉に入った。冷えた体を温めて、ようやく落ち着く事ができた。