- 福井県北部の縦走も二日目の朝を迎えた。板谷ノ頭直下のテント場は前日よりも風が強かった。この日も晴れていた。雪は硬かった。テントをたたみ、アイゼンを付けて出発した。
- 鉢伏山までは雪面と夏道が半々だった。暑くなってきたので途中でフリースを脱いだ。鉢伏山からは白山やこれから向う大長山が見えた。鉢伏山では電波が通じた。
- 鉢伏山から鞍部へは雪面が多かった。登り返しの雪面で、昨日駐車場で見た男性単独行とすれ違った。前夜は小原(おはら)峠で幕営し、空身で赤兎山を往復したとのことだった。
- 1450m地点までの登りは少し急だったのでピッケルを使った。南風が強かった。2/3位が雪道だった。1450m地点からは、ほとんど夏道になった。アイゼンは泥だらけになった。
- 大長山山頂は眺めが良かった。雪の上で泥を落としてからアイゼンをしまった。
- 大長山からの下りは岩場になっていてロープが付けられた急坂になっていた。雪は無かった。岩場が終わると雪の尾根になった。少し雪庇のできた雪稜を快適に歩いた。空には少し雲が増えてきた。次の大長谷ノ頭は雪に覆われ眺めが良かった。
- 大長谷ノ頭からも雪の稜線を歩き続けた。少しだけ夏道が出ていた。苅安山も雪に覆われ眺めが良かった。字の薄くなった山頂標識が雪の上に出ていた。小原峠へは雪面と夏道が半々だった。
- 小原峠は一面の雪だった。ブナ林で白山国立公園の標識が雪の上に出ていた。風は無かった。すれ違った単独行者のテント跡は分らなかった。赤兎山への登路は雪の急斜面になっていてどこを歩いたら良いか分らなかった。コンパスで方角を合わせ、ピッケルも使って赤兎山へと向った。