- ブラウヘルトからウンターロートホルンまでのロープウェイはなぜか2台のうちの1台しか客を乗せず、残りの1台は常に空で動いていた。ブラウヘルトでの待ち時間を利用して、しばらく景色を楽しんだ。このあたりは、すでに森林限界を越えていて眺めが良かった。
- ロープウェイ山頂駅のウンターロートホルンからは、正面にオーバーロートホルンが黒く見えていた。反対側にはブライトホルンからモンテローザにかけての白い峰々が美しかった。
- 最初はゲレンデの中を約120m下った。数人、マウンテンバイクが追い越していった。鞍部の分岐点からは、本格的な山道の登りになった。足元には日本では見たことのない花が咲いていた。ところどころの展望の良い岩場には、目のマークの立て札が有った。4方向にそれぞれ別の言語で説明が記載されており、そのうちの一個が日本語だったのでびっくりした。急に3000m以上の標高まで来たため、物を食べたり、話をしたりするごとに息苦しくなった。
- 山頂は南北に細長い岩場だった。数人の登山者がいた。南東側のモンテローザ方面がよく見えた。北側のドムや西側のワイスホルンは雲の中だった。くちばしだけが黄色で他が真っ黒なカラスのような鳥が飛び回っていた。周囲の雲がもっと晴れないかと待つうちに、すっかり冷え切ってしまった。
- 下りでは、次第に手先に血が通いしびれが取れる感覚が快感だった。
- ロープウェイとゴンドラでスネガまで下り、レストランに寄ってビールを飲んだ。午後の日差しを浴びながら休んでいるうちにマッターホルンが山頂まで見えてきた。