- 前日のうちに元井谷登山口までレンタカーで行き、車の前にテントを張って宿泊した。
- 夜明け前、ジューイチの鳴き声で目覚めた。4時20分だった。まだ暗いうちにテントをたたんで出発した。
- 最初は水の無い沢の道だった。福寿草の群生地でロープが張られていた。涸れた滝は右手の斜面をジグザグに登った。明るくなってきて鳥が盛んに鳴き始めた。
- 勾配が緩くなり、ヤマシャクヤクの花をちらほら見かけるようなると二股に着いた。水が少し流れていてカエルが盛んに鳴いていた。新緑がきれいだった。
- 二股を右に曲がり福寿草の群生地を登って行った。斜面一面が葉っぱだけになった福寿草で覆われていた。水流の近くにはサワグルミの木が多かった。水流が無くなり最後に斜面をジグザグに登ると小さな峠に着いた。仏石への分岐で峠の反対側は植林帯になっていた。
- 右手に曲がり、植林帯の中を歩いて行った。小ピークを左から巻いた所はカルスト地形になっていた。50cmほどの白い岩がたくさんあった。二つ目のピークを巻くと自然林になった。新緑がきれいだった。左手へ展望台を示す標識が有り誘われて行ってみた。数分で着いた。岩の上からは人吉側の展望が得られ仏石が見えた。
- 分岐に戻り更に登って行った。稜線に出たところで木の間から海が見えた。バイケイソウを少し見ながら登って行くと山頂に着いた。岩が露出している細長い山頂だった。アセビの木が多かった。眺めが良かった。市房山と白髪岳は雲の中だった。
- 山頂直下に有った「兎群石山7分」の標識に誘われて行ってみた。新緑をかき分けながら進むと仰烏帽子山の肩の位置に兎群石山の標識が有った。付近はカルスト地形になっていて白い石が点在していた。タヌキが石の間を歩いていた。アセビの花がたくさん咲いていた。ウグイスが鳴いていた。
- 少し登り返して山頂直下の分岐を通過し往路を下山して行った。仏石に寄り、三点確保を使って岩の上に登ってみた。眺めが良く山頂が見えた。仏石の近くにはヒトリシズカなど春の花が咲いていた。仏石分岐に登り返すと下から登ってきた夫婦に会った。「早いですね」と声をかけられた。仏石分岐からはアオバトの声を遠くに聞きながら谷沿いの道をゆっくりと下山した。
- この日出合った登山者は仏石分岐ですれ違った夫婦だけだった。