- 鹿児島からの定期船に口之島で乗り込んだ。船の中で朝食を食べ次の中之島で下船した。宿は港から離れているため、荷物を持ったまま、御岳へ向かった。
- バナナの生える海岸沿いの道を歩いた後、山に向かう車道に入った。すぐに野生のヤギがいた。標高約65mのカーブで一休みした。良い天気だった。周囲はマツが多かった。下から波音が聞こえてきた。乗ってきた船が次の諏訪之瀬島に向かうのが見えた。
- しばらくはうっそうとした森の登りだった。時々山頂方面が見えた。照葉樹が多かった。ピンクのアラゲサクラツツジがあちこちで咲いていた。途中で乗用車1台に抜かされた。ドコモのアンテナを過ぎると竹ヤブが多くなってきた。所々で海が見えた。少し霞んでいた。風が涼しかった。ウグイスが鳴いていた。
- 登山道入口では先ほど抜かしていった乗用車が停まっていた。30代の作業者が3人いた。「アンテナの保守に来た」との事だった。登山道入口近くにはNHKのアンテナが有った。「火口には地元の人が道を付けているので下りられます」と説明してくれた。
- 背丈を超える竹ヤブを登って行った。急登だった。少し曇ってきた。やがて背丈が低くなってくると、もう一つのNHKアンテナが有った。アンテナからは草地になった。見晴らしが良かった。火口の縁に出ると火口からは水蒸気が盛んに上がっていた。火口には石積みが有った。
- 火口の縁を左手に10分程登ると山頂に着いた。風が強かった。山頂の登ってきた方とは反対側に行き風を避けながら休んだ。口之島が見えた。火口から上がる水蒸気には迫力が有った。水蒸気が多いので火口に下りるのはやめにした。
- 帰りは火口の縁を20mほど先に行きすぎてしまい、気が付いて戻った。日差しは強かったが風はさわやかだった。下るに従い暑くなった。車道に出てからはシャツ1枚で歩いた。標高約120mまで下ったところで再度ヤギを見た。
- 長い舗装路の下りで港に戻った時は、ふくらはぎが痛くなっていた。一休みした。トカラ馬牧場への登りは足が痛くて苦しかった。馬牧場ではトカラ馬が駆け回っていた。「中之島歴史民俗資料館」も見学した。トカラ列島の歴史が展示されていた。
- 日之出集落の高尾にある宿に着いた。まだ早いので荷物を置いて「底なし池」に行ってみる事にした。途中にはかつての「日之出分校」の門だけが残っていた。農家から40歳くらいの男性が出てきて「どこまで行くんですか」と聞かれた。「底なし池」までですと答えるとバナナを4本くれた。池手前の湿原と「底なし池」からは御山が見えた。池の脇にはツツジが咲いていた。御山が水に映ってきれいだった。
- 宿には、他に釣りの6人組と仕事の1人が宿泊していた。翌朝、船までの時間を利用して「底なし池」を再度往復した。前日より青空がきれいだった。