- 朝、宿泊した休暇村からは紋別岳が見えていた。やがて天気は悪くなり出発時には雲に隠れてしまった。休暇村から鉄橋に出るまでの下り遊歩道は雪深くて苦労した。鉄橋からは除雪されていた。支笏湖温泉の土産物屋街を通って登山口まで歩いた。路面は滑りやすく、気をつけながら歩いた、国道からの入口に登山口標識が有った。
- 登山口標識から車道を少し登った最後の住宅前で除雪は終了していた。ワカンを付けて作業道を登り始めた。
- 作業道は山頂アンテナへ向かう道で、緩い上り坂で幅が広かった。最初のうちはトレースがしっかり付いていた。スキーの跡も有った。鹿の足跡が所々に有った。標高440mの道が南へカーブしたところでは、モラップ山が見えた。青空も見えていた。暑くなったのでフリースを脱いだ。
- 標高490m地点付近は風が強いせいかトレースが消えかけていた。やがて雪が降り出した。粉雪だったので体は濡れなかった。しばらくすると、後ろからつぼ足の女性単独行者が来て足早に追い抜いていった。
- やがて山頂に向かってらせん状に進む道になった。山の西側に出た当たりからトレースが薄くなった。先行女性の踏み抜いた足跡があちこちに付いていた。道が北側になると風が強くなった。
- 道が再び南側に出て山頂の鉄塔が間近に見えて来ると、先行の女性に追いついた。ちょうど水を飲んでいるところだった。「大変ですね」と声をかけると、にが笑いしていた。
- 山頂はアンテナ鉄塔が数本建っていた。一番高いところに山頂標識が雪の上に出ていた。雪のため周囲の展望は無かった。お昼を食べようとしていると先ほどの女性が登ってきた。「ここは始めてですか?」と聞くと「夏に一度来たことがあるんですけれど霧で何も見えなかったんです。今日も何も見えませんね」と残念そうだった。山頂の記念写真を撮ってあげた。下山する女性を見送った後、我々だけになった山頂でお昼を食べた。
- 帰りは雪がどんどん降ってきた。自分たちのトレースのおかげで、割とスムーズに下る事ができた。除雪終了点では行きよりも10cmほど積雪が増えていた。この日、山中で会ったのは一人だけだった。
- 帰りにビジターセンターを尋ねた。受付の人が「ゆっくり見て下さい」と荷物を預かってくれた。翌日行くモラップ山の事を尋ねると「あそこに行く人は少ないです」との事だった。ビジターセンターから休暇村に戻る遊歩道は、つぼ足だったせいもあり、増えた積雪でこの日一番苦労させられた。