- 登山口の新見峠には10台ほどの車が駐車してあった。ちょうど地元の二人が駐車場周りの草刈りと、トイレの掃除をしていた。草刈りの男性から「山頂までどれくらいかかるのか?」と聞かれた。「往復4時間15分のコースタイムです」と答えると、「そんなにかかるのか」と言われた。
- 入山届を記載して登り始めた。登り始めのネマガリダケの密生地では5人ほどが山菜採り(竹の子採り)をしていた。うろうろと良い場所を探している二人組が「もう採られている」と嘆いていた。「もっと上の方まで行ったら、まだ有るんじゃないですか」と言うと「そんなに行ったら山登りになっちゃう。三合目くらいまでかな」と、ゆっくり登りながら答えていた。
- 三合目で少し暑くなりTシャツ1枚になった。更に登ると木が無くなり笹原になった。前目国内岳は霧の中だった。時々視界が開け海が見えた。寒くなり長袖のシャツを着た。
- 前目国内岳からの下りではニッコウキスゲ(エゾカンゾウ)やチシマフウロが咲いていた。鞍部まで下るとハクサンボウフウがたくさん咲いていた。登りになるとダケカンバの樹林帯になった。
- 「岩の門」を過ぎると岩が多くなった。少し空が明るくなり霧が晴れてきた。エゾカンゾウやチシマフウロを見ながら登った。八合目の先でもエゾカンゾウが咲いていた。草地になると風が強かった。
- 山頂の手前で、急に大きな岩が出てきた。岩を縫うように進んで行くと、60歳位の単独行者が下ってきた。「風が強いですね」と挨拶すると「虫がいないだけ良いよ」と言われた。山頂手前に分岐が有り、最初右に進むと、そのまま下ってしまったので、戻って左に進んだ。
- 山頂は誰もいなかった。岩峰になっていて風も強かった。岩陰で風を避けながら休んだ。時折、霧が晴れて岩内(いわない)の海が青く見えた。出発時に年配の単独行者が登ってきた。
- 「岩の門」への下りでは3人とすれ違った。うち二人は地元の人らしく、長靴を履いた若い男性だった。霧が晴れてきてチセヌプリが見えた。
- 前目国内岳への登り返しで振り返ると、目国内岳の北側の雪渓が見えた。前目国内岳まで登ると再び霧に覆われてしまった。
- 二合目付近まで下ると、竹の子採りの人達はいなくなっていた。ただ、登山道に音をならしっぱなしの小型ラジオが一つだけ置いてあったので、まだ奥の方では竹の子を採っている人が残っているらしかった。
- 新見峠の車は出発時の約半分になっていた。