- 今回は8人のグループだった。上総亀山からのコミュニティバスは我々だけでほぼ満席になり他の乗客は1人だけだった。
- 終点の七里川温泉でバスを下りた。山ヒル対策用にスパッツをつけてから歩き始めた。樹林帯の山道になるや否や、鎌首のように頭をもたげる山ヒルがたくさん現れた。ヒルはスパッツの上を登って来るので急いで叩き落とし、Yさんにヒル防止スプレーを靴とスパッツに吹き付けてもらった。スプレーの効果は絶大で、ヒルはソールのところから上には上がって来なくなった。
- 石尊山山頂にはベンチとテーブルが有った。ヒルの登ってこないテーブルの上に荷物を置いた。各自、足元を気にして落ち着かない雰囲気だった。Gさんがザックのファスナーについている紐をヒルと勘違いして悲鳴を上げたので大笑いになった。
- 石尊山山頂付近は道が入り組んで分かりにくかった。標識に導かれて縦走路に入り、麻綿原高原に向かって歩き出した。豊かな照葉樹に囲まれた道だった。大きなモミの木がところどころに有った。そのうちの一つには小さな標識が付けられ「もみ太郎」と表示されていた。鳥の鳴き声も多かった。
- 余裕があったのは最初のうちだけで、進むに従いヒルの被害が広がった。Dさんは叩き落としたと思ったヒルが指の又に残っていて血を吸われ出血が止まらなくなった。Gさん、Bさんもいつの間にかスパッツの中に入り込まれ出血した。Rさんは胸までヒルに這い上がられ胸から出血した。私もザックを一度不用意に地面に置いたらヒルがくっついてしまい、あわてて叩き落とした。縦走路も終わりの頃になって少し雨がぱらついた。
- 麻綿原高原の天拝園に着いてようやくヒルから開放された。座って休むことができてほっとした。天拝園付近のアジサイは1分咲きだった。
- 最後は林道をやや登り気味に歩き、バス停のある清澄寺に着いた。バス停でスパッツを外したら中から血を吸って丸々と太ったヒルが二匹出てきた。Tさんがヒルをつぶしながら「これは片平さんのどす黒い血だ」と言った。結局、無事だったのは8人中、先頭を歩いていたMさんと前日のうちに靴下までヒルよけスプレーを吹きかけておいたというYさんTさんの合計3名だけだった。
- 安房天津にバスで出て、民宿に泊まり、おいしい刺身に舌鼓を打った。が、塩辛やひじきを見るたびにヒルの事を思い出した。