- バスを相の沢キャンプ場で下車した。駐車場には20台ほど車が駐車されていた。駐車場横の「たきざわ自然情報センター」に入ると管理人さんがスキーの手入れをしているところだった。「ゆっくりどうぞ」と言われたので暖まりながら準備をした。山から戻ってくるまでの余分な荷物を預けさせてもらう事にした。
- ワカンを履いて歩き始めた。曇り空だった。積雪は約70cmだった。しっかりしたトレースが有った。ミズナラの森からカラマツの森へと変わっていった。最初にすれ違った30歳くらいの女性二人組は「途中まで行った」との事でつぼ足だった。我々の足元を見て「それを付けていると楽ですか」と聞かれたので「あまり変わらないです」と答えた
- 西コース(岩手山麓森の道コース)への分岐からは少し急な登りになった。少し登ると平坦地になった。暑くなったのでフリースを脱いだ。周囲はミズナラの森だった。4人とすれ違い4人に抜かされた。どの人もつぼ足だった。軽アイゼンを履いている人も多かった。高台展望台からは下の平地が見えた。
- いったん下って雪に埋もれた沢を渡り、再び登って行くと稜線に出た。右側が少し雪庇になっていた。近づかないようロープが張られていた。風が強くなったのでウィンドブレーカーを着た。道を示すピンクのテープがたくさん付いていた。大勢とすれ違った。結局、山頂に着くまでに30人ほどの登山者とすれ違った。いずれも軽やかな装備で、登山靴や長靴だけを履いていて、ワカン、スノーシューを付けているのは我々だけだった。
- 山頂には誰もいなかった。大きな山頂標識があった。風の音が聞こえていたが、山頂の風はそれほどでもなかった。霧が晴れて青空が広がり、北側に山頂部を雲に隠した岩手山が大きく見えてきた。三脚を使って記念撮影をした。
- 山頂からは北側へ下った。こちらにはトレースは無かった。ピンクのテープが多いのでルートは明瞭だった。周囲のミズナラやブナの森を見ながら、ふかふかの雪を快適に下った。
- 鞍部は西コースと岩手山馬返し登山口への道との分岐になっていた。ちょうど長靴を履いた50歳くらいの登山者が西コースをから苦労して登って来たところだった。
- 西コースを下った。最初は先ほどの単独行者の足跡だけだった。周囲はブナやミズナラの森だった。やがて足跡が増え、しっかりしたトレースになって歩きやすくなった。緩い下り坂だった。途中からスキーの跡が交錯した。晴れて来て日が差し、木の影がきれいになった。やがてカラマツの森になった。西コース分岐に出るまで他の人には会わなかった。西コース分岐に戻ってからは踏み固められた道を下った。
- 時間が有ったので観察センターの中で暖まりながら帰り支度をした。管理人さんによれば、「今年は雪が少なく、自宅の雪かきはまだ2回しかしていないので助かります。ここは市民が多く来て、夏は駐車場もいっぱいになるんです」との話だった。「ここへの路線バスは3月で廃止になるんです」との話だったので、少し残念な気がした。情報センターは15時で閉まるとの事なので5分前に出て少し周囲を歩いた。すぐ前が広々とした真っ白な牧場で、クロスカントリースキーならばどこでも滑ることができそうだった。最後は時間までトイレ棟で暖まりながらバスを待った。バス時刻には駐車場の車は無くなっていた。