- 河内集落から奥平集落へは除雪が不十分で3-5cmほど雪が積もっていた。車輪がスリップするので奥平集落まで車で行くのは自重し、河内集落に車を置いた。準備中に除雪車が登っていった。除雪後で歩きやすくなった車道を奥平集落までスキーを担いで登った。奥平集落では、まさに除雪車が除雪作業中だった。
- 奥平集落の外れでスキーを履いて登り始めた。積雪は約30cmだった。トレースは無く、兎などの足跡を見るだけだった。林道は斜面を大きくジグザグに登っていて、勾配も緩く、なかなか標高を稼げなかった。曇り空で時々小雨が降った。水が流れやすいところでは雪がへこんでいた。巧みに雪のへこみを避けて登っていった。ところどころ上から雪のかたまりが落ちてきているところが有った。くるくる回って落ちるらしくバームクーヘンのように巻き付いた雪のかたまりになっていた。全体の1/6ほど登ったところで林道支線が左へカーブして分岐していった。
- 全体の1/3ほど登ったところで電線が下から上がって来ていた。 林道が電線と並行して進むようなるとすぐ小さな鳥居が有った。
- 道が谷を回り込むところに来ると谷の反対側から猿の悲鳴のような鳴き声が聞こえてきた。5秒ほどで悲鳴が聞こえなくなると、すぐに元の静けさが戻った。カーブを曲がると下の方に狐が見えた。少し進むと雪の上に真っ赤な血が10円玉くらいの大きさで付いていた。前方にはもう一匹の狐が向こうへ向かって歩いている姿が見えた。どうやら狐が獲物を襲ったようだった。狐は何も口にくわえていなかったので、獲物は取り逃がした様子だった。狐の足の方が私のスキーよりも早かったので狐の姿はやがて見えなくなり、足跡を追うだけになった。その足跡もやがて谷の方に下りていってしまった。
- カーブを描いてい林道を登っていると、時々、正面にアンテナのある山頂部が見えた。最後に道が平坦になると森林公園のある山頂部に着いた。積雪は1mほどだった。右手のコブを登りつめると山頂に着いた。横にはアンテナが有った。福井平野が霞んで見えた。風が少し冷たかった。
- 帰りはスキーを滑らしながら下った。緩いので歩くような下りだった。できるだけ滑るよう、行きのトレースの上を滑った。いつのまにか狐を見た箇所を通り過ぎ、電線が上がって来るところに着いた。行きには無かったワカンの足跡が下の斜面から登ってきていた。どうやら私が山頂に行っている間に登ってきたらしかった。足跡はここで引き返して、谷の方に戻っていた。
- 更に下り、林道支線の合流点に着いた。支線の方からワカンの足跡、つぼ足の跡やショートスキーの跡などが合流した。足跡だらけで滑りにくくなった。
- 奥平集落から車を置いた河内集落までは再びスキーを担いで下った。河内集落で車を回収して福井に戻った。