- 柳井港からのフェリーは30人程が乗船していた。車は満載されていた。船室で休んでいると、島民が「大嶽は昔はナタで切り開いて登ったんだ」と教えてくれた。最初の港、平郡西港で多くの人や車が下船した。島の南を回り込み東港で残った乗客と一緒に下船した。
- 港からは目指す大嶽の岩峰が見えた。海辺には漁に使う蛸壺が山積みされていた。海岸の道を歩いていると自転車に乗った男性が「大嶽に行くのか」と声をかてきた。
- 標識に導かれて家の間の道を進むと海童神社に着いた。手書きの登山口標識が有り、子供っぽい字とイラストで「この挑戦が君を変える」などと勇ましい言葉が書かれていた。
- 最初の登りは、元々畑だったのか草に埋もれかけた石垣が何ヶ所も有った。倒木が有り、下をくぐって登った。少し歩きにくかった。ロープの付いた斜面を横切って登るところが有った。所々でツワブキが咲いていた。
- 峠は展望の無い照葉樹の森に囲まれていた。風が吹き涼しかった。峠からは、尾根の登りになった。急なところにはロープが付けられ整備されていて歩きやすすかった。
- 少し平坦になった所で海寄りに高みを目指し、最後に岩を登ると山頂の岩の上に出た。5人も乗るといっぱいの広さで狭かった。眼下には港と集落が見え、その先には青い海がきれいに見えた。
- 帰りは往路を下った。港への車道では、島の女性に「山に行ってきたの」と聞かれた。大嶽に登ったことを伝えると、「息子が大嶽の麓で蜜柑を作っていたけれどやめてしまったんだ」と説明してくれた。
- 帰りのフェリーで、乗客の女性が「蜜柑が船に積んであって誰でも食べて良いんだよ。無くなったらまた誰かが補充するから」と教えてくれた。下に下りると小粒の蜜柑が段ボールに一箱積まれていて「ご自由にお取り下さい」と書かれていた。食べたら甘くておいしかった。おみやげにポケットいっぱいにして持ち帰った。