- 初日、「みちのく潮風トレイル」出発点の蕪島(かぶしま)には、たくさんのウミネコが巣を作っていた。天気は良く海は穏やかだった。心地よい潮風に吹かれながらトレイルを歩き始めた。足元にはタンポポが咲いていた。葦毛崎付近ではハマナスやハマエンドウが咲いていた。葦毛崎のレストランで一休みした。
- 大須賀海岸では砂浜歩きになった。ビーチバレーをしている人がいた。砂浜が終わるとクロマツ林の歩道になった。7-8人の外国人ハイカーとすれ違った。海岸には海鳥の糞で白くなった大きな岩(白岩)が有った。
- 種石海岸は芝生の広がるキャンプ場だった。20-30人が芝生で遊んでいた。インフォメーションセンターでこの先の「みちのく潮風トレイル」の地図を入手した。一軒だけのお店で食料を入手した。他のテントは一張りだけだった。
- 二日目、海からの日の出を見てから出発した。キジが鳴き、波が静かだった。中学校の通学時間帯で、子供達と挨拶をしながら歩いた。人家が少なくなるとクロマツ林になった。
- 階上駅手前で海沿いの道を離れた。駅前のお店と国道交差点のコンビニで食料を調達し、階上岳に向かった。八戸で28度を記録する暑い日で日差しの強い車道を歩く箇所はつらかった。登山口近くのレストランで、そばを食べ冷たい水を飲んでゆっくり休んだ。主人に「今日は暑いですね」と見送られて出発した。
- 登山道に入ると木陰で涼しくなった。新緑の登りだった。山頂手前の「つつじの森キャンプ場」でテントを張った。付近ではヤマツツジが咲いていた。翌日の天気予報が悪いので、この日のうちに山頂まで登ることにした。
- ミズナラの森で足元にはニリンソウやエンレイソウが咲いていた。山頂には小さな社が有り、海が見えた。下りの大開平(おおびらきたい)ではヤマツツジが咲き始めていた。階上岳放牧場横まで下ってトレイルを外れキャンプ場へ戻った。夕食を食べ終わる頃には海岸沿いの夜景がきれいになっていた。この日、他のテントはなかった。
- 三日目は雨だった。テントを撤収後、大開平まで登り返し、避難小屋で一休みしてから出発した。寺下観音では軒下で雨宿りした。階上駅近くでトレイルを離れ、列車で種市に出て、種市海浜公園でテントを張った。他のテントは無かった。
- 最終日は快晴だった。食料を調達後、列車で階上駅に戻ってトレイルの続きを歩き始めた。20度程度で涼しかった。海がきれいだった。階上灯台の下は広い芝生でベンチも有った。カモメが飛んでいた。サーフィンを楽しむ人が数人いた。海を眺めながら種市高校前まで歩いた。向かいの農村公園にはベンチとテーブルが有り、発電用の風車が近くで回っていた。
- 種市海浜公園でテントを撤収し、再び重い荷物になって続きを歩き始めた。農村地帯の木陰が涼しかった。海岸沿いでは横に線路が通っていた。大浜踏切で一休みした。海の眺めが良かった。国道の酒屋で打ち上げ用の「氷結」を購入した。
- 少しわかりにくい道を通って海岸に出た。有家(うげ)駅まで防波堤と海との間の幅10mほどの砂浜歩きが1kmほど続いた。防波堤の高さは2-3m有り、上には線路が走っていた。少し大きな波が来たら逃げ道がなく、足元をすくわれそうだった。先行者一人の足跡も、一番狭い箇所では波に消えていた。
- 砂の坂道を登るとホームと待合室だけの有家駅に着いた。タイミング良く来た逆方向の久慈行きの列車に乗り込み、購入した「氷結」で乾杯した。久慈からの折り返し列車では、汐が満ちてきのか、波間に消えそうな我々の足跡が見えた。
- 今回歩いた距離は約66.6kmだった。これで「みちのく潮風トレイル」全体の1/15を歩くことができた。