- ウエストン公園は碑とウエストンの像が有るだけの小さな公園だった。ミンミンゼミの鳴く中を歩き始めた。登山口までの10km以上の林道歩きは、タクシー代節約と時間調整のためとは言え「我ながら変人だな」と思った。フシグロセンノウやツリフネソウが咲いていて、林道歩きも全くの無駄ではなかった。
- 黒井沢登山口には車が9台停まっていた。昼食を食べていたら早くも登山者が一人下山してきた。
- ゲートをくぐって荒れた林道を登り始めた。やがて沢沿いの山道になり、時々、靴底をぬらす程度の小さな沢を何回か渡った。古い避難小屋からは、沢を離れて急な登りになった。急登が終わりると、やがて再び沢に出た。野熊ノ池まで標高差100m程の標高1600m地点にも水場が有った。あたりはトリカブトが満開だった。
- 野熊ノ池の避難小屋は比較的新しいログハウスできれいだった。定員4人位の大きさで入口も背をかがめて入るほどだった。小屋の少し上に野熊ノ池が有り、池から流れ出る冷たい水をくむ事ができた。16時過ぎにランニング登山風のアベックがやって来て15分程休んだ後に登って行った。
- 翌日は明るくなってから出発した。カラマツ林を登っていくと標高1850m付近で南側の展望が開けた。大川入山や南アルプス深南部の山々が見えた。山頂方面はガスがかかり始め天候悪化の兆しが見られた。
- 山頂南面の針葉樹の原生林を登っていくと水場が有った。水量は豊かで冷たくておいしかった。
- 恵那山頂避難小屋には誰もいなかった。避難小屋から山頂まではシラビソとコメツガの混ざる樹林帯で途中には祠がいくつか有った。山頂には展望台の矢倉と祠が有った。残念ながらガスで展望はなかった。携帯も通じなかった。矢倉の上で休んでいると早くも単独行が登って来た。山頂標識の記念撮影を撮っただけで、矢倉にも登らず、すぐに下山して行った。恵那山頂避難小屋に戻り、きれいな水洗便所を使わせてもらった。
- 下りは神坂峠へ向かった。登山者十数人とすれ違った。天狗ナギあたりから笹原が増えて展望が良くなった。携帯が通じたのでメールを出した。
- 鳥越峠から園原分岐までは登り返しだった。アキノキリンソウが咲いていた。園原分岐はこの山行中最も展望が良かった。恵那山の写真を撮るならここだろうが、残念ながら雲の中だった。反対側の富士見台は笹原がきれいで、いずれは行ってみたいと思った。
- 神坂峠からは蛇行する車道を串刺しにするように登山道が強清水まで通じていた。強清水からは車道をクアリゾート湯舟沢まで歩いた。風呂は気持ちよかったが、長い車道歩きで翌日は筋肉痛になった。