- 前日の境港は雨だった。フェリーは団体客などで定員の7割程度乗っていて少し混んでいた。雨は途中でやみ西郷に着く頃には夕日が霧の中にきれいに見えた。
- 当日は快晴だった。西郷の市街地から歩き始めた。ほとんど平坦な車道歩きだった。川向こうの桜が満開だった。有木の交差点では、小川横に大きくなったフキノトウが有った。
- カエル、ウグイス、トンビの鳴き声を聞きながら田園地帯を歩いて行った。林道に入ると谷間の道になった。道脇にはキブシ、ヒトリシズカ、スミレが咲いていた。正面に目指す大満寺山が見えた。ゆっくり歩いていると50歳くらいの男性単独行が足早に抜かしていった。
- 旧道登山口には赤い前掛けを付けた石仏が有った。旧道登山道の最初は急登だった。「自然観察モデルコース」の標識が所々に有った。赤い前掛けを付けた石仏が所々に有った。気温も上がりシャツ一枚になった。
- ヒトリシズカ咲く山道を進み、小沢を過ぎると大満寺に着いた。本堂は半ば屋根が落ちて崩れかけていた。瓦だけは不思議と赤茶色に輝いていた。境内には立派な釣り鐘が有った。鐘を撞く棒はささくれ立っていた。釣り鐘の横には桜の木が有り、ちょうど満開できれいだった。
- 大満寺からはエンレイソウ咲く新緑の道を登って行った。山頂手前はロープの急登だった。山頂付近は新緑がきれいだった。
- 山頂には大きな展望板が有った。西郷の市街地や島前方面の眺めが良かった。風が少し吹いていた。
- 帰りはゆっくりと下った。足元にはネコノメソウやカタバミが咲いていた。大満寺の上には古いお墓が7-8個並んでいた。字は大部分が読み取れず古い物だった。歴代の住職のお墓かしらと思った。一番新しそうなお墓には昭和十数年の文字が読み取れた。その頃は住職もいて、お寺も手入れされていたのだろうと思った。
- 大満寺からは新道を下った。こちらには石仏は無かった。尾根の下りで下部ではジグザグに道が切られていた。最後に少し沢を下ると新道登山口に着いた。旧道登山口の15分ほど上だった。
- 西郷の市街地に向け林道から車道へと、のんびり下った。有木の神社で一休みした。桜はほとんど散っていた。西郷に着く頃は疲れてきてゆっくり歩いた。結局、この日は山中で会った登山者は一人だけだった。
- 西郷ではあいにくと喫茶店の営業時間は終了していた。仕方なくホテルの自動販売機でコーヒーを買って休んだ。