- バスを石井神社前で下車して歩き出した。トラックの多く走る道だった。行く手には仏頂山が小さく見えた。途中の金剛寺は桜が満開だった。
- 片庭集落が近づくと仏頂山が大きくなってきた。片庭で脇道に入ると静かな道になった。
- しばらく進むと山門が有った。山門から少し登ると楞厳寺(りょうごんじ)に着いた。桜が満開で風が吹くたびに桜の花びらが舞っていた。庭にはモクレンが咲いていた。本堂横の住職の家には檻に入ったシェパードがいて、我々が境内に入ってからずっと吠え続けていた。お参りした後、参道の脇から山道に入った。
- 新緑がきれいだった。足元にはスミレが咲いていた。白い小さい花の密集するミヤマシキミも咲いていた。ヤマザクラも咲いていて花びらがたくさん登山道に落ちていた。ツツジも少し咲いていた。
- やがて桧植林になり急な階段の登りになった。登りつめると仏頂山山頂に着いた。ベンチとテーブルが有った。木に囲まれて展望は無かった。風が少し冷たかった。
- 仏頂山からは新緑がきれいな起伏の多い稜線を進んで行った。奈良駄(ならだ)峠を過ぎ、池亀(いけがめ)へ下山する道を見送り、更に階段を登ると、ようやく、この日の最高峰、高峯に着いた。。
- 山頂標識は無かった。平坦な山頂でどこが最高点か分かりにくかった。三角点が有り、そばにベンチとテーブルが有った。どうやらここが山頂らしかった。樹林に囲まれ展望は無かった。ベンチに座って昼食休憩にした。
- しばらくすると反対側から夫婦がやってきた。最初に細身の背の高い男性がやってきて通り過ぎ、続いてセミロングで眼鏡をかけた女性がやって来た。女性が我々のそばできょろきょろしていたので「ここが山頂ですよ」と教えてあげた。女性は、先に進む男性を「ここが山頂じゃないの」と呼び止めていた。女性は我々に「こっちの道はすごいですよ。アップダウンが多くて」と説明したので、我々も「反対の道もすごかったですよ」と教えてあげた。「どこから登ったんですか」と聞かれたので「仏頂山から来ました」と答えた。「すぐテーブルを空けますよ」と伝えると、「向こうの展望の良いところで食べたから大丈夫です」との返事だった。男性が戻って来るとそのまま通り過ぎて行ったので、女性も続いて下って行った。
- 池亀への分岐に戻り、下山路に入った。最初は斜面を横切る道だった。すぐに尾根の道になった。階段の下りが有った。
- 山道が終わり平地に出てからは畑の間の道になった。正面には加波山が見えた。振り返るたびに歩いた山々が遠くなっていった。