王様 |
やっぱりエジプトの地底は 雰囲気が違うねぇ。 |
大臣 |
さすがに王様は お目が高くいらっしゃいます。 |
アタル | おい!おまえが王様か? |
王様 |
おや、地上人ではないか… めずらしい。さすがエジプト。 |
アタル |
…ふん。 思った通り、人の話を聞かない奴だな。 一度しか言わないからよく聞け。 おまえ達が無責任に作っているブロックを 今すぐに止めろ。 |
王様 |
えーと、何のことかな。 今、観光旅行中で忙しいんだけどな。 |
アタル |
おいおい、誤魔化そうってのか。 俺はしがないモグリのドリラーだがな、 自分にやったことに対する責任から 逃げたことは一度もないぜ! サイテーだよ、おまえ。 |
王様 |
…すまない。 どうも私は、 どうしようもないウッカリものらしい。 ブロックはすぐに止めるようにします。 私の不幸は、 あなたのように私を心から叱ってくれる人が いないことかも知れないな… |
こうして、世界には平和が訪れた。 しかし、それがアタルの活躍によるものだと 知る者はなかった。 報酬を受け取ったアタルは、 誰かに別れを告げることもなく、 再び何処かへと去っていったのだった。 おしまい |