■ ラジエーターホース(下側)の交換 ■ |
ラジエーターホース(下側)を交換しました。その作業風景(顛末)をお伝えします。
●2001-03-25:新製、 ●2001-06-29:公開、 ●2002-02-21:レイアウト微調整&書式統一
【図1】 ラジエーターホースとステンレス・エキマニの位置関係
1.交換理由について |
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BGレガシィのラジエーターホース(下側)をDIY(=自己作業)で交換しました。交換理由は、ホースが熱劣化したためです。仕業点検時に気が付きました。エンジン始動時、ホースに生じた亀裂から冷却水がわずかにリークしていることが確認されたのです。エキマニをプローバ社のステンレス製に交換した後、結果としてラジエーターホースとの距離が接近してしまったことがキッカケのようです。 エキマニを装着するにあたり、純正の樹脂製アンダーカバーは装着せず、代わりにアルミ製のアンダーガード (純正オプション) を装着しています。私見ですが、ホースの熱劣化はこのアンダーガード装着による蓄熱のせいではなく、単純にエキマニとホースとのクリアランス不足が直接の原因ではないかと考えています。もしかすると、純正ラジエーターホースの装着状態の車輌差 (私の車両では、もともとエキマニに接近していた?) も考えられるかも知れません(後述)。 エキマニをすでにステンレス製に交換されている方は、ラジエーターホース(下側)とのクリアランスを確認してみて下さい。左バンク(助手席側)です。市販のエキマニとその装着車両の組み合わせによっては、十分なクリアランスが確保されていない恐れがあるかも知れません。ただし、点検の結果、仮にラジエーターホースの熱劣化が発見できたとしても、それはエキマニを市販品に交換した時点で自らが背負ったリスクの結果であり、ホース交換を余儀なくされたとしても、すべては自己責任になるはずです。市販パーツ装着によるトラブルに自己対処できない場合は、最初からそのパーツを装着しない方が良いという意見も見られるほどです。・・・そういう意味合いも認識した上で、私は自分でホースを交換しました。
ホントはもっと早くに気が付くべきだったと反省しなければならないでしょう。事故を未然に防げた点では不幸中の幸いと言えますが、予防安全ができなかった点については、やはり反省が必要だと自己分析しています。このページは、そんな反省を踏まえた自分へのドキュメントページでもあります。 |
2.取り外したホースの状態 |
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加圧注水タンクのキャップを外し、ラジエーターのドレンコックを緩め、冷却水をきれいな容器に抜き取ります。次にホースのクランプを緩め、そこからさらに漏れてくる冷却水をすかさず受け集め、いよいよラジエーターホース(Lower)をエンジンから抜き取ります。ホースの損傷状態は、次の画像のようになっていました。熱劣化が予想以上に進んでおり、非常に危ない状態だったと想像できます(→図2)。 【図2】 熱劣化で損傷したラジエーターホースの状態 では、なぜこうなってしまったのか? 【図3】 クランプの仕方でホースの いずれにせよ、この時点で得られた知見は、「ホースのクランプの仕方によっては、エキマニとのクリアランスにバラツキが出る恐れがあること」、および
「新品のホースをそのまま装着しただけでは、再び今回と同様な結果に陥る恐れがあること」
である。そこで再発防止のため、ホースに少々加工を入れることにした。ホースの両端を数mmカットして可能な範囲で
「たるみ」 を少なくし、エキマニから遠ざけるのである。 |
3.ホースの加工と交換後の様子 |
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ホースをあまりカットし過ぎると、クランプするために必要な直線部(管形に曲がりのないストレートな部分)が不足してしまうし、ホースの絶対長が不足してしまうので、注意が必要である。結果として、現物合わせで両端を各7mmカットした。当然の事ながら、単に静的な検討だけに終わらず、エンジンが房内で動く(暴れる)ことも考慮したつもりである。これでホースの「たるみ」が取れてエキマニとのクリアランスが確保され、かつホース自体が「つっぱらない」長さとすることができたように思う。あとは、ホース中央部が首振りしないようにクランプの仕方に注意すれば良い(→図4)。なお、今回はSTiから発売されている強化ラジエーターホースを利用することは考えなかった
(強化品の入荷を待つよりも、通常品でなるべく早く直したかったので)。 【図4】 ホース両端を数mmカットして装着 ホース交換後の様子を下の(→図5)に示す。(1)=エキマニと、(2)=ホースとのクリアランスが十分拡大しているのが分かるだろうか? どうせなら、エキマニとラジエーターホースとの間に遮熱板を自作設置したり、あるいは(保険的な意味合いで)ホース自体に耐熱ガードを巻き付けたいところであるが、まずはしばらくこのままで様子を見ることにする。何か不足分があれば、その時点で必要十分な対策を追加すれば良い。 【図5】 ホース交換時にクリアランスを拡大させる ということで、今年(2001年)の3月に作業終了してから現在(6月末)までに、その状態で市街地のノロノロ渋滞を何度も経験したり、高速道路を連続で数100km往復したり、あるいはクローズドコース(ミニサーキット)を連続で数十周走り込んだりしているが、水温も含めて今のところ異常は無い・・・(★)。 なお、このページの文頭で、ページ作成日と公開日にズレがある(「2001-03-25
: 新製、2001-06-29 :
公開」としている)理由は、ホース交換作業後に異常無きことを数千km・数ヶ月間
実走して確認することで、ページ内に上記(★)の一文を付け加えたかったことによる。Are
you all right? |
4.あとがき と 余談 |
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「自分でできる作業」と「出来ない作業」の区別は、しっかりと認識しておいた方が良いと思う。何かトラブルが生じたとき、そのトラブルを解決するための原因究明・必要機材・必要工具・必要部品・必要工数などが頭に思い描けるならば、自分で修理orモディファイすれば良いし、それが分からずぼんやりしたまま(あるいは明確に自分の手に負えないと自覚している)なら、JAFを呼ぶなりディーラーに駆け込むなり友人知人の助けを借りるなり、トラブルに対処するための的確な判断が必要とされるからだ。 幸い私の場合、自宅前の駐車場に地下ピット(掘り下げ式ピット)を設置したおかげで、自分でできるクルマの点検・整備の幅(作業内容)が大きく広がった。車体にウマをかけて下に潜り込んで作業するのと、ピットに入って上をのぞき込んで作業するのとでは、安心感が違います。今回のラジエーターホースの交換も楽にできました。 BHレガシィ(現行型)の年改がDタイプまで進んだ今、もはやBGレガシィ(旧型)も、技術的には今どきのクルマとの差を広げられつつあります。私も、今後はドレスアップや改造(広義のモディファイ、一部改悪かも?)といった作業よりも、調子を維持するために行うメンテナンス作業の比重が次第に増えてくることでしょう。しかしBGレガシィを旧車と呼ぶにはまだまだ早い(>BFオーナーにも失礼です)ので、このサイトでは私的な改造記録とメンテナンス記録を適度に織り交ぜながら、少しずつ更新していこうと思います。それまでは、よろしくお付き合いをお願いいたします。 <以下余談> あぁ、やっぱり。 遮熱布が乾くまでの間、エキマニから水蒸気がもうもうと立ちこめたのは言うまでもない。もしも知らない人がその場面に遭遇したならば、必ずや「オーバーヒートしてますよ〜」と教えてくれるであろうほど、ボンネット内に水蒸気が勢い良く立ちこめました。すぐに消えましたけどね。・・・ということで、遮熱布付きのエキマニを装着されている方で冷却水交換などされる方は、くれぐれも遮熱布に冷却水をこぼさないように注意すべきでしょう。もちろん、それ以上にエア抜きをしっかりとやっておくことの方が重要でしょうけどね。 ということで、以上、「ラジエーターホースの交換の巻」でした。 |
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(デジタル電圧計内蔵
カップホルダー) (MDチェンジャーをコンソール内に設置)