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目次
はじめに
コンサートのプログラム
歌の音声記録と動画記録
まとめ
今月はじめ(2015年3月1日)、私が所属し、レッスンを受けているハートリー合唱団の第7回コンサートが、恒例のフランス料理店 ル・ビューイーゼルで開かれた。第4回からは新森美加先生が教えておられるハートリー合唱団の他に、先生が教えておられるフックラックミュージックとの合同コンサートの形で催されている。
昨年のコンサートは、東北の被災地石巻市から、3名のお客様をご招待してのコンサートであった。また、昨年8月8日より3日間石巻に演奏旅行を行い、現地で復興支援交流コンサートを持つことができた。
石巻とは、その後も先生を中心に交流が続き、今回のコンサートに対してもお祝いの花束をいただき、参加者全員に石巻特産物のお土産が手渡された。
この可愛いプログラムは、ハートリー合唱団の中島亜子様が、新森先生から原稿をいただき、わずか1日で作られたと聞く作品である。中島亜子様は、コーラスの行事全般のお世話を引き受けてくださる71歳の女性で、パソコンを駆使してセンスの良い印刷物を作ってこられた。
牧野篤史さんの司会でプログラムは始まった。オープニングは、ハートリー合唱団全員による「家族写真」の合唱だった。この曲は最高音がオクターブ上の F なので、大声で歌うと発声練習を兼ねる効果がある。
1.「エーデルワイス」は京橋教室、2.「サウンド・オブ・ミュージック」は守口教室が歌い、3.「日本の四季のうたメロディー」は合唱団全員が「おぼろ月夜」「夏の思い出」「小さい秋見つけた」「ペチカ」を歌った。
続いて独唱に移り、4.「I BELIVE」を山口舞子さんが、5.「I WALK」と「にじいろ」を木下 彩さんが、6.「ひこうきぐも」を馬場麻衣さんが唄った。いずれも若さあふれる女性ソロだった。馬場麻衣さんは、お母様の尚子さんとデュエットで「未来へ」を歌ったが、母娘の暖かい情感がこもっていた。
休憩を挟んで、二つのピアノ独奏があった。上田有紗さんと嶋田奈緒さんは同い年で、傍目にも仲良く、お互いの演奏をスマートフォンで楽しそうに録画している様子に頬がゆるんだ。
このお二人は、どちらも素晴らしいピアノ演奏で、上田有紗さんは、7.ベートーヴェンのピアノソナタ「悲愴」全楽章を、嶋田奈緒さんは、8.ショパンの「幻想即興曲」を熱演した。
このあと、サプライズが出現。会場に60余名の若者集団が突如登場したのだ。会場は唖然、騒然、彼らは何者?と多くの観客は思ったことだろう。
この若者たちは、一青窈の「ハナミズキ」を混声二部合唱で高らかに歌い上げた。張りのある美しい声、素晴らしい。彼らは、新森先生が教えておられる大阪アニメーションスクール声優科の生徒だったのだ。将来はアニメの声、ゲームソフトの声、洋画のアフレコ、アニソン歌手等々の職につくべく頑張っているそうだ。
このあとで独唱を聴かせてくれることになっている内倉和真、青柳真人の両君も、2年前にここで学んだ彼らの先輩であると司会者は話した。
このサプライズのあと、M's ハートリーとFLBというセミプロ級の大人の歌のコーラスが続いた。
9.「お日さま」「エブリシング」「糸」、どの歌も聞き惚れてしまう。これまで何度も思ったことだが、やはり、この人たちの歌はスゴイ!
若者集団の登場サプライズの際に予感した通り、若者パワーが炸裂し、コンサートはスゴイ展開となった。そのトップバッターが、10.「LET IT BE」、山本真輔君のピアノ弾き語りである。彼は昨年20歳になったばかり。2年前から月に1回、内倉和真君と一緒に、私たちハートリー合唱団のレッスンに加わり、ともにコーラスを楽しんできた。
二人は礼儀正しく、まじめで、人懐っこい。ご両親や周りの人に慈しまれて育ったことが想像できる青年である。祖父や祖母の年代の合唱団員から、二人は絶大な人気をもらっている。二人が参加すると、音はゴージャスになり、活気に満ちて楽しくなるのだ。
真輔君はピアノを弾いたことがなかったのに、わずか2ヶ月でこの曲の弾き語りができるまでに上達したと聞く。信じられない。今年に入ってから、彼の声が前によく通るようになり、声量が増したと感じていたが、それが確かめられた気持ちだ。
この良く知られたビートルズの曲を、彼はこころを込めて歌っていると感じた。そうなんだ、あるがまま、あるがままに生きて行けば良いんだよ。
この曲は、歌いこめばもっと素晴らしくなると思った。若いということは何と素晴らしいことか!
この歌は、私が22〜3歳の頃に悟った生きるための知恵「あるがままに生きる」を表した人生応援歌の一つで、他にも「ケ・セラ・セラ」「ケ・サラ」「ハクーナ・マタータ」がある。
続くは、青柳真人君が歌う 11.「明日という日が」である。仙台市立八軒中学校が、東日本大震災からの復興を祈願するために演奏した曲として知られ、秋川雅史も歌っている。青柳真人君は、堂々たる声量で表情豊かにこの曲を歌った。
彼は昨年の第6回コンサートで「もののけ姫」と「星は光りぬ」を歌っているが、その時はあまり印象に残らなかった。ところが、今回はこの後でも2曲歌うが、いずれも素晴らしい。1年間の成長がはっきりと表れている。
次は、内倉和真君が歌う 12.「メモリー」〜「キャッツ」より〜
元同級生の競演に観客は興味津々、しかし、彼はいささかの迷いも見せず、彼のスタイルでこの大曲を歌い切った。
彼とは2年間、コーラスで一緒にレッスンを受けたが、その最初からエンターテイナーの素質を持ち、容姿、ヘアスタイル、服装、身振り、歌い方までがエンターテイナーのそれだった。最初のころは秋川雅史的な歌い方だったが、最近はそれが抜けて来て、自分の歌い方を創り出しはじめているように思える。
続いて、青柳真人・内倉和真両君による二重唱 13.「ブラームスの子守歌」
聴きなれたクラシックの名曲は、2分足らずの短い歌だったが、静かな男声ハーモニーの得も言われぬ美しさに聴衆は魅せられてしまったようだった。
次は、山本真輔・内倉和真のデュエット、14.「手紙」〜拝啓15の君へ
15歳の自分が、悩みを未来の自分に宛てて書くというアンジェラ・アキの「手紙」という歌を、二人は仲の良い兄、弟の様に気持を合わせて歌った。
そして最後は、同級生二人によるオペラのアリアの競演である。まずは、青柳真人君の 15.「女心のうた」〜オペラ「リゴレット」より〜
この有名なアリアを、プロ顔負けの迫力で、自信満々に歌い上げると、観客は圧倒され、拍手喝采鳴りやまず、まさにブラボーだった。
続く、内倉和真君も負けていない。16.「闘牛士のうた」〜オペラ「カルメン」より〜 という大曲を、背筋を伸ばし、身振り手振りを交え、スゴク カッコよく歌った。最後は観衆の手拍子をバックに、堂々の凱旋であった。
今回のコンサートほど、若さの持つ素晴らしさを堪能させてもらったことは、過去にはなかったのではないかと言う気がする。
若者たちのパワーに圧倒されながら、私は音声をICレコーダーで録音し、デジカメでビデオ撮影し続けた。そして思った。次は自分が歌う順番である。私には彼らのようなパワーはない。しかし、人生を長く生きて来たという彼らにないものを持っている。それにふさわしく歌おうと。
17.「美しき国・美しき人」は、新森美加先生のご夫君である故五代文吾先生が作詞作曲された作品で、ミュージカル「らくだのダンス」の中で、らくだ王国の長老として唱った曲でもある。
五代先生の告別式の1時間ばかり後に、東日本大震災が起きた。この歌には将来を背負って行くこどもたちへのメッセージが込められている。私はこの曲を先生が亡くなられた後、コンサートの場で3回歌わせていただいた。歌う度に、五代先生のお気持ちが良く分かり、自分も同じ思いであることを知る。
本番では、竹中雄哉先生の歌いやすい伴奏で「幾年を越えて重ねた知恵幾つ」の気持で歌うことができた。それで良いんだよと、微笑まれている五代先生のお顔が目に浮かぶ。
続いて、GNT4という男声カルテットの出番である。GNT4は昨年1月に結成された。メンバーはハートリー合唱団の男声4名で、神谷文雄 83歳、野村 望 78歳、内倉和真 22歳、山本真輔 20歳。祖父世代と孫世代というあまり他に例を見ない構成である。
歌ったのは、18.「サンタ・ルチア」「帰れソレントへ」「オーバー ザ レインボウ」の3曲で、ここでは声を限りに絶叫し、孫たち?二人と思う存分に歌うことを楽しんだ。
プログラムの最後は、藤田剛充さんの 19.「メロディー」と「マイ・ウエイ」のゲスト弾き語りだった。藤田さんはプロのミュージシャンであるとともに、音楽学校の講師もしている。ミュージカル「らくだのダンス」では、主役のピータムを演じた。そのピータムの祖父役 長老オージタを演じたのが私である。ミュージカルでは、彼は私の孫だったことになる。
最初は、玉置浩二の「メロディー」で、プロらしい巧みな歌い方だった。次の「マイ・ウエイ」はシナトラのようでありながら、彼独自の個性が底に流れていて、素晴らしいと思った。
この「マイ・ウエイ」は私にとって特別な歌である。40歳になった頃からこの歌を好んだ。死ぬときに、この歌を歌うことができるような生き方をしたい、言い換えれば、死ぬときに悔いがない人生を送りたいと思ってきた。想定死亡年齢をはるかに超えて生を得ているが、この歌を歌うことができる幸運に感謝している。
エンディングは会場全員で「家路」「花は咲く」「よろこびのうた」を歌ったあと、新森先生からのご挨拶が続き、笑顔いっぱいで散会した。
このプラグラムの裏表紙には、ハートリー合唱団、M's ハートリー、FLM(フックラックミュージック)のメンバーの名前が記載されている。
今回は、コンサートの前日まで体調が不良だったため、コンサートの記録は簡単にするつもりでいた。ところが、会場でコーラスのメンバーから、今回も音声記録のCDを期待していると言われ、持参していたICレコーダーで録音をすることにした。
動画記録の方は、内倉和真君と山本真輔君の出演場面だけは記録に残して謹呈しようと思ってデジカメを持参していた。そこへ中島亜子様のご夫君 宏様がビデオ撮影をして下さることが分かったので、予定を変えて、動画もできるだけ多く記録しておくことにした。
今回のコンサートでは、歌のほかにピアノ独奏が二つあった。その演奏時間は歌とは比較にならぬほど長く、これを含めると、焼き付けるCDの枚数が多くなる。そこで、歌のみの音声記録を保存することにしたが、CD 2枚で2時間6分となった。
出演者でもある私がビデオ撮影するには制限があり、中島宏様との打ち合わせもできていなかったので、動画記録は不完全なものになってしまった。それでも、コンサート動画記録をフルハイビジョンでブルーレイディスクに記録することができた。これはこのコンサートでは初体験である。
中島宏様の撮影がなければ、7.美しき国・美しき人、8.サンタ・ルチア、9.オーバー・ザ・レインボウの動画記録は存在しなかったわけで、心から感謝申し上げる。ありがとうございました。
動画記録をBD(ブルーレイディスク)で行ったが、ブルーレイプレーヤーをお持ちでない方がいらっしゃることから、これをDVDにも焼き付けることにした。画質はBDよりもかなり劣るが、観てもらえないことよりは、観てもらえることは、はるかに価値があると考えたからだ。しかし、時代はDVDからBDへ変わりつつある。いずれ、DVDプレーヤーはブルーレイプレーヤーに取って代わられるであろう。
1.今回のコンサートは、出演に幼児が入らない、初めての大人のコンサートとなった。
2.全体的に演奏レベルが高くなったと感じた。
3.中でも、若者たちのパワーと音楽レベルの高さには、圧倒される思いだった。
4.また、若者たちの進歩の速さに驚愕した。若いことは素晴らしいと羨望を覚える。
5.若者の才能を伸ばそうとする努力が、実を結んでいく状態を知るという教師冥利を思った。
6.老人にとっての歌の意味を教えられた。若者たちとともに歌うことは楽しい。
7.私にとって大切な歌「レット・イット・ビー」と「マイ・ウエイ」を生で聴くことができた。
8.新森先生のバイタリティーあふれる行動に敬服するばかりである。
9.故五代文吾先生は、天にあって微笑んでいらっしゃることだろう。
10.音声は28曲を2枚のCDに、動画は11曲をBDとDVDに残した。
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