■大森なんでも伝言板'98 投稿するHOMEに戻る

0650//T-time製品版は在庫切れなのかも…… (1999/01/06 13:42:56)
http://www.hf.rim.or.jp/~morrow/ MAIL::諸星友郎
T-time製品版ですが、私は、
「インターネット快適読書術」富田倫生、ひつじ書房
という本で買いました。981028のこと。
http://www.na.sakura.ne.jp/~tomorrow/warp/w9810e.htm#981028b

ボイジャーのWebをみてみると、
「4刷りは1月21日出荷予定です。」とか。

また、
==
http://www.hituzi.co.jp/hituzi/t-timehaihon.html

1998年8月14日版

T-Time書店リスト

ひつじ書房・ボイジャーとも再び在庫がなくなりました。下記書店の店頭の在
庫のみとなっています。書店には、在庫があるところがあります。お問い合わ
せ下さい。
===
とか、書いてあるので、現在、書籍の形のT-time製品版は
在庫切れなのではないか、と推測されます。

書店リストにのっているお店の店頭在庫をさがすしか。

Liteだとhtmlを縦書きにできないから、いまひとつ楽しく
ないかもですね。

以上、しょーもない情報でした。

0649//いろいろ (1999/01/06 13:02:48)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
●返信関係
>>星☆さま
こちらこそどうも。しかし拍手するのはお約束でしょう。わたしは協調性にすぐれた日本人なので。

>>尾瀬はやみ様
失礼とかそういうことは全然ないっす。むしろ愉快な振る舞いとか(笑)。バッパーや○いはけっこういけるんじゃないかと。ていうか、わりとそのまんま。

>>水上かなみさま
わたしは貞ラブ(http://www2.nsknet.or.jp/~atou/sadalove.htm)の新刊を買うのをすっかり忘れてたことに、河内さんの日記を読んで気がつきました。不覚。いままでずっと買ってたのにい。『あびこに1000%』見たすぎ。メール出すかな。

●電子出版関係
『白菜編プラス』でも岬さんだったかが言ってましたが、T-TIMEの製品版ってどこで買えるんでしょう? 書店に置いてるとかいうんで丸善とかでさがしたけど見つからなかったな。
この手のソフトでは、一時NIFTY-Serveのシェアテキスト・フォーラムで盛り上がってた、seTextとかっていうテキストブラウザがありましたが、あれはどうなったんだろう。

縦書き横書きに関しては、オレはどっちでもいい派。縦書きエディタじゃないと仕事ができない文筆業者もいますが、わたしはつねに横書きなので。pdfでいきなり縦書きになるとかえって違和感があったり。涼元悠一さんの『青猫の街』はふつうの小説なのに四六判横書きだし。

閲覧ハードとしては、ゲームボーイポケットが最強かも。

●景気のいいSF
早速ありがとうございます。「ポトラッチ戦史」はたしかに思いきり内需拡大で景気浮揚に貢献するような。「黄金の船」は……そうか、あれは宝船なのか(笑)。たしかに景気がいい。短篇なら、マック・レナルズ「時は金」ってのもあったな。シェクリイもなんかありそうな気が。
半村良でいちばん景気がいいのはどれだろうな。
マリード、グライムズ、ガーセン、『タイタンの妖女』はどう景気がよかったかよく覚えてないので検討します。


0648//景気のいいSF (1999/01/06 01:18:13)
http://www01.u-page.so-net.ne.jp/ra2/junne MAIL::junne
『タイタンの妖女』なんかどうでしょう。
成り上がるところも豪快ならおちぶれ方も豪快。
ただこの話おちぶれてからが本題なのはちょっと問題かもしれませんが。

0647//冬コミではありがとうございました (1999/01/06 00:40:41)
MAIL::尾瀬はやみ
傾城傾国の尾瀬はやみです。

>大森先生
すでに星☆氏も書いてますが、冬コミではわざわざお越しくださり
ありがとうございました。
お会い出来て、嬉しくて舞い上がっていろいろ失礼な振る舞いをして
しまった…ような…。
メフィスト読んで以来、カメラを持参するしか考えてなかったのが、
敗因だったかも、と自己分析してももはや後の祭りなのですけど。
「ラッカー本?、バッパーや○いとか〜?」
と考えた尾瀬はたぶん脳味噌が腐ってる人なので、(というか単に何も
考えてないのかも)お許しいただけますと幸いです〜。

あと、当日、スペースまで来てくださったみなさま、
ありがとうございました〜。

0646//景気のいいSF!? (1999/01/05 23:36:54)
http://www.mita.keio.ac.jp/~h9703313/ MAIL::T.Mizoguchi
溝口@書物の帝国です。

景気のいいSFというとエフィンジャー『重力が衰えるとき』(ハヤカワ文庫SF)のマリード
なんかはいい例っすね。それから、A・B・チャンドラーの<銀河辺境シリーズ>のグライム
ズもまあ、最終的には成功しているし。景気のいいSFだと思います。

ちょっと毛色が違うかもしれませんが、ジャック・ヴァンスの<魔王子シリーズ>の
ガーセンも裸から宇宙一の金持ちになった成功例ではないかと。

0645//景気のいいSF (1999/01/05 23:23:59)
MAIL::宮前 義彦
あけましておめでとうございます。
12月末に出たSFMに,なぜ12月初めの京フェスが出ているのか不思議
に思いながら,年末年始帰省しておりました。

で,景気のいいSFなのですが「黄金の船が,おお,おお」というのは
いかがでしょうか。
# 景気の *よくなる* 話をお求めではない...というわけではなさそ
# うですね。まあ,一応とても大きな黄金色の物体が出てきますし,
# 景気の善し悪しも忘れてしまう話だ,ということで:-p

ところで,50年代SFの特集は「アララテの山」を読んで涙腺を刺激
される,とても単純な自分を再確認できたので,全面的に肯定して
しまっています。

なんだか,脈絡がありませんが,今年もよろしく。

0644//ミトいいっす最強っす。 (1999/01/05 22:54:08)
http://www.asahi-net.or.jp/~WF9R-TNGC MAIL::タニグチリウイチ
真夜中に置いておくのはもったいないくらいの出来ですねえ「宇宙海賊ミトの大冒険」。お母さんバージョンのメイルスーツ姿が人気なよーですが僕的にはやっぱり本来の姿の方がラブリーっす胸薄いし目なんか星入ってるし。

んな個人的な嗜好はさておき景気の良いSFってばアスプリンだかの「銀河おさわがせ中隊」は浪費ってーか散財が気持ちよかったよーな。同じコンセプトで(ってこっちが古いと思うけど)筒井さんの「富豪刑事」ってのもありますか。SFかどーかは解らないけど。

あとは浮かぶのは松本零士さんですか。「999」とかってほら、とっても「計器」が良いんですよ。

失礼しました。



0643//景気のいい?SF (1999/01/05 22:35:14)
MAIL::水上かなみ
冬コミではありがとうございました。
でもついでに『有限と微少のドーナツ』も見せていただけば良かった。不覚。

景気のいいSFってことで、ラッカー『時空の支配者』なんていかがでしょう。「何でも望みが叶う」んですから。あんまり消費に貢献はしなさそうなのが難ですが。

0642//アラビアのろれつ&電子のしましま (1999/01/05 21:27:56)
http://www.hf.rim.or.jp/~morrow/ MAIL::諸星友郎

諸星友郎@ワープ日記です。

・何やら面白そうな話題ですね。ちょっと混ぜてくだされ。

・右から左に書くらしいアラビア語も、自然に横書き日本語に
混じらすことができるもんなんでしょうか?

・私は、T-timeとアクロバットでは、T-time派です。

・800x640以上のディスプレイサイズを暗黙のうちに
要求されてる気がして、PDFファイルは嫌いです。(暴言)

・個人的には、小説は文庫本のフォーマットで読むのが
一番、好きなので、作者から新書二段組やハードカバー
二段組を「強要」されると、ちょっと嫌かも。

・NewtonやPilotライクな電子ブックリーダは、いいですね。
というか、いわゆる電子ブックリーダとしてザウルスを
どうして採用しなかったのか、いまいちよくわからない
ぐらいで。

・ただ、NewtonやPilotの液晶だと照り返しで読みづらいのと
やっぱりフォントの解像度が低くて読んでいて嫌になるんじゃ
なにかな、と思います。

・いや、夜、ベッドの中でPilotでギャラクシアンとかしてて
そう思ったんですけども(もっと有意義に使え>オレ)

・暗闇でもバックライトで文字が見えるのはPDAの強みですね。

・個人的には「もっと緻密な液晶で、アンチエイリアスフォントを
使わないと『本』には追いつけない」という方向の、印刷品位
至上主義的な発想からは距離をおきたいなぁと思わないでもない
のですが、現実に携帯端末横書きで文章を読む人らの「これで
なんの問題があるのか?」というような発言に対しては「うーん
もうちょっとなんとかしてもらわないと、オレは嫌だな」と
思います。はい。

0641//リムスキー・コルサコフとフリオ・コルサタルくらい違ってる? (1999/01/05 20:58:43)
MAIL::Cherokee
Cherokeeです。

景気の良いSFですか?
またもや、引用で、失礼します。

「恋愛と戦争は」と、いった。「わが地球の二大産物でね。地球創成の時代から、わしたちはこの大量生産に従事しておるんでさ」
(地球巡礼 作:シェクリィ 訳:宇野利秦)

少々無駄に見えるものを、つい買ってしまうのが消費の基本です。
皆様が欲望に従って、買い物をなさるのが、景気回復への近道?

0640//景気のいいSF (1999/01/05 19:36:42)
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/ray_fyk/ MAIL::冬樹蛉
>大森望 さま

景気のいいSFですか。うーむ、これは難しい。そもそもSFって、
景気の悪い話が多いですもんね(^ ^;)

あ、経済的にぱーっと景気がいい派手なやつがあった!
「ポトラッチ戦史」(かんべむさし)なんかどうでしょう。これは、絶対景気がいいにちがいない。


0639//「景気のいいSF」緊急募集 (1999/01/05 18:40:01)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
日記にも書いたんですが、「景気のいいSF」を緊急募集します。
いつもの対決ネタじゃないので、おやぢ対策は不要。不況を忘れるような、(主に経済的に)ぱーっと派手なSFが求められている模様。
なんか思いついた人は明日いっぱいぐらいで教えてくれるとうれしかったり。

0638//最近のシルヴィ・バルタンには羽が生えてます (1999/01/05 16:18:53)
http://www.angelfire.com/ab/jadelied MAIL::鳥居 美苗
冬樹さま
シニフィエとシニフィアンとの恣意的対応関係を“随意”に操作する能力ということなら、それはシーニュという現象の操作能力であって、シニフィエ−シニフィアンのどちらか一方を操作しているわけじゃないですよね。

そう言われればそうかもしれません。(言語は選択科目なもので。ソシュールも授業でやった方がメインで、自分でそれほどきちんと読んだわけではありませんので。)
でも、エゴと言うシニフィエのサイバースペース内におけるシニフィアンとの関連を見た場合、シニフィアンの崩壊がシニフィエの崩壊になってくれないと認識論的にはけっこう辛いものがありますね。
ちなみに、「シニフィアン操作能力」(限定なので取りあえずかっこ付き)を追求した挙げ句人格分裂に陥った人は…いたいた、います。現実に適応できなかった人は山ほどいます。
そういう「未熟な理論の限界」を書くのは好きですので。

Cherokeeさま
ある人の頭の中にあるイメージ、色や形や匂いや味、触感とか、その他の微妙な感触を「言葉で伝える」というのは無理ですよね。

個人的に極度に難しいと思いますが、完全に無理ではないと思います。「犬」と言うときに、「毛足の長い赤毛の犬で鼻先に挿し毛が入っていて洗ったばかりでぬれてるから安物のシャンプーのにおいがして黒い目がくりくりしていて舌をちょっとだけ出しながらしっぽをぶるんぶるん振り回しながら右の前足で地面を引っ掻いている」といえば、かなりイメージが具体的になるでしょう。それを際限なく続けていけば良いわけで。もちろん、言う側も聞く側もそれ相応の量の…シーニュですね、これは…シーニュを内部化指定なくてはいけないわけですが。そこで精度が違ってくるわけです。
で、私の設定では「それは簡単」と考えている人たちが社会を構成し、ネットワークを作り、自分の子供を遺伝子操作してしまったりするわけです。しかし実は簡単でないから悲劇が起こるわけで。

同じ形態の悲劇はもうすでに現代社会でも現実化しつつありますよね。

0637//バルタン星人はシルヴィー・バルタンから命名したってホント? (1999/01/05 10:13:54)
MAIL::Cherokee
Cherokeeです。

大森様:
>「高いから違法コピー」って思想は基本的にはあんまり好きじゃないので、「安いから買ってね」方向に進んでもらいたいと、個
人的には思いますね。

同感です。
アメリカではセルビデオが安いから、借りないで買うのが普通でしょ?
電子本もそんな感じになるといいな。(といいつつ、ハードカバーの本は、図書館で借りる私でした。)

>逆に、どうしても今の値段で電子テキストを売るなら、「一回にかぎりプレゼント可能」権つきにするとか。

オマケで釣るのも、良い方法ですよね。

>オレはT-TIME派なんだけど、作家にはAcrobat派が多いような。というか、昔、東野司さんがSFマガジンで、「読者には作者が
イメージしたとおりの版面で読んでほしい」というようなことを書いてて、そんなもんなのかと思ったことでした。

紙面については、「読み易ければ、それで良い」と思います。
ただ、改行や行と行の間をあける位置については、それなりに気にしているかなあ。
これによって、読み易さって、かなり違ってきますよね。

昔はギシっと詰めた文章が好きでしたが、今では、できるだけ余白を取るようにしています。
そうでないと、読む気になれない人がいることが解ったからです。

鳥居様:

サイバースペースは基本的にシニフィアンだけの世界ですから。というより、言語は本質的にシニフィアンでしかあり得ないの
で…シニフィエなシニフィアンと言うのもありますが。以下とりあえず省略。

ある人の頭の中にあるイメージ、色や形や匂いや味、触感とか、その他の微妙な感触を「言葉で伝える」というのは無理ですよね。
例えば、「犬」という単語一つでも、それを言われた人がイメージするのは、それぞれ違う犬です。
この場合、シニフィアンというのは、「犬」って単語で、シニフィエはそれぞれがイメージした「犬」って理解で宜しいでしょうか?

言葉の伝達が不十分であることに依る「イメージのギャップ」って面白いです。
いや、面白がっていてはまずいのかも知れませんけど。

「言葉は象徴であり、喜びであり、人びとや光景を、樹木や工場やペキニーズ犬を吸い込む。そして「事物」は「言葉」になり、また「事物」にもどるが、より糸のように、幻想的な模様を織りなす」
(キャナリー・ロウ 作:スタインベック 訳:井上謙治)

すぐ、引用したくなるのは私の悪癖ですが、これはそんなに「的外れではない」でしょ?

0636//ダダより怖いものはない? (1999/01/05 09:17:56)
MAIL::Cherokee
Cherokeeです。

冬樹様:
>いわゆる本人認証の技術についてですが、

短編のネタ。(実際には書かないかも知れないけど)
記憶喪失の人間が出てきて、本人にも、本人であることが解らなくなっています。
しかも洗脳とか整形とか施されてて、誰も「その人がその人」だと証明してあげられないの。

戸籍のない彼は、社会から排除されちゃって、ホームレスになります。
で、「自分が何者である」のか、ずっと考え続けたりするんだけど、今ひとつ納得のゆく結論がでないわけ。
で、そんなある日、汚い老犬がなついてくるのね。
それは、彼が記憶喪失になる前に可愛がっていた犬なの。

で、彼は世の中に絶望して自殺しようとします。
ところが死ぬってその時に、その犬が身代わりになるの。(うわあ、ありがちなお涙頂戴)
彼は思わず「犬の名前」を叫ぶわけよ。
その名前ってのは、彼が記憶喪失になる前に、その犬につけた名前なのね。

思い出せたのは、たった一つ「犬の名前」だけなの。
でも、彼は、それで満足するのね。
記憶喪失前の自分と、現在の自分を繋ぐのが、その「犬の名前」なのよ。
で、彼は「自分は何とか生きていける」って、思うの。

犬の名前を何にするかは、まだ考えてません。

>人格の同一性をどうやって判断するか、具体的な技術など想像も
つきませんが(ついたら自分で書きますわ)、SFネタとしては掘り下げるに値す
る大問題ではあるかと思います。人格の同一性認証は、おそらくバイオメトリック
情報の認証よりも、どちらかというと筆跡認証の遠い遠い延長線上にあるような気
はしていますけれども。

このネタは、「いただき」ですね。(良いですか?)
そうねえ、上の「犬の話」と繋がらないかなあ。

「どうして犬が主人をみわけることできたのか」そして、
どうして、「彼が犬の名を思い出したのか」を研究する人が出てくるの。
で、指紋や声紋やDNAなんかのミクロなことも大切だけど、もっと大きな「クセ」なんかが
意外に大切なんてことが解ったりすると面白いかも。
それを「魂」とか「霊魂」とかに結びつけたりするインチキ宗教なんかが出てくるとナイス?

そうねえ、それに反対する意見の人も登場させようかしら?
例えば、DNAの操作を受けた人間の細胞が全て入れ替わってしまったら、
「その人は別人になってしまう」という説を掲げてる倫理団体とか。

今のところ脳細胞ってのは、再生不可だから、全くの別人になるのは無理だけどね。
その再生が可能になって、赤ん坊から人生やりなおしたり、ニセの記憶を植え付けたり……怪しいウソSFかも。

鳥居様:
>他の社会が喜ぶものは、往々にして真実の日本ではなく、彼等の想像する(しばしば現実には存在しない)

「実際には存在しない」ステレオタイプって、一種の「記号」みたいな存在ですね。
ピザ食ってるイタリア人とかドケチのオランダ人。
二段鼻で金貸しのユダヤ人、日本人の庭師に、中国人の仕立屋。

こんなステレオな人ばかりが、ぞくぞく登場する「人間が全く描けていない」小説も面白いかも。
(私は書くつもりはないですが。)

0635//るろろろろろろ、ぞーるげー(って、ドルゲやがな) (1999/01/05 07:49:05)
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/ray_fyk/ MAIL::冬樹蛉

>鳥居 美苗 さま

あ、#633 を読んで、わかったような気がします。

つまり、フランス語を日常語として使っている方は、ソシュール的な用法を
離れて、単に日常語として“シニフィエ”や“シニフィアン”をお使いになる
ということですね。ドイツ人が「ああ、心配やなあ」と言っても、それはべつ
に存在論的な話をしているわけではないということですな。


0634//「しにふぃえ」「しにふぃあん、いけずやわん」(なんとなく京都弁に聞こえる会話) (1999/01/05 07:35:49)
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/ray_fyk/ MAIL::冬樹蛉

>鳥居 美苗 さま

>あの…私の言おうとしていたシニフィアンとシニフィエ、逆に捕らえられておし
>まいになっています。でもかなり近いのですが。
>なお、これは話の中で具体的には書いていません。設定です。

“逆”というのがよくわかりません。シニフィエとシニフィアンは、どちらかが
どちらかに先行して独立に生起したり存在したりできるようなものではなく、シー
ニュの生成というひとつの現象を別の相で捉えてみているにすぎないものだと理解
しておるんですけど。シニフィアン操作能力なるものがあったとすると、それはシ
ニフィエ操作能力と厳密に同じものであるはずで、言いかたを“逆”にしても結局
同じものなんじゃないでしょうか? シニフィエとシニフィアンとの恣意的対応関
係を“随意”に操作する能力ということなら、それはシーニュという現象の操作能
力であって、シニフィエ−シニフィアンのどちらか一方を操作しているわけじゃな
いですよね。

もっとも、このあたりは、私のソシュール理解がナイーヴにすぎるのやもしれま
せん。以前、精神科医の風野春樹さん(http://member.nifty.ne.jp/windyfield/)
とこの話題に関してちょっとしたやりとりがありまして、ラカンの影響か、「シニ
フィエとシニフィアンがバラバラになる」といった言いかたを精神医学のほうでは
することがあると教えていただいたことがありました(精神分裂の状態を描写した
りするときのものだそうです)。シニフィエだのシニフィアンだのという用語は、
ソシュール言語学的な用法から徐々にずれて行って、各学問分野で独自のニュアン
スを伴って使われているようですね。社会学の人と精神分析の人と哲学の人とでは、
同じ用語を使っていてもなんかズレてるような気がしたりするのかもしれません。
最近のことは不勉強でとんと知りませんが、言語学の中ですら相当ちがうらしいで
すから。

で、ちょっとその“逆”というのがわからないので、社会学のほうでそういう言
いまわしがあるのだとしたら、どういう意味なのか教えていただきたいんですが。
こういうのは“方言”と言うと聞こえが悪いですが、それぞれの分野の現場の人し
かわからん用法があったりするものですから、外からはよくわからないのです。


0633//T-timeは砂糖抜き。 (1999/01/05 07:07:39)
http://www.angelfire.com/ab/jadelied MAIL::鳥居 美苗
pdfとT-time(実物は見たことがないので知りませんが、理解した限り)について、私にとっては…基本的にはどちらでも同じですが、pdfの方が普及しているのでいまはpdf、という程度です。確かにpdfは重くて、ユネスコの去年の年間レポートゆうに1MBなどというものをダウンロードする時には多少イライラしますが。でも文字化けがないのはいいですね。
通信コストについて、私はケーブルテレビ経由で繋いでいるので、量で課金されるのはアップロード情報(月120MBだったかしら。ふつう一日3000KBを越えません。)だけですが、ISDNも含め従来の電話線以外の接続方法が普及してくれば状況もかわるでしょう。確か日本はISDN導入に補助金が出ているのではありませんでしたか。スウェーデンもそうですが。

もとにもどって、結局これは言語とコンテクストの関係に終始するでしょう。日本語はもともと高コンテクストな言語、つまり単語以上に雰囲気がものを言うわけですが、その点では著者の意図したコンテクストを再現できるpdfにすりよる作家は多いかも知れません。
ところがオンライン環境と言うのは基本的に低コンテクスト、つまり書かれた言葉が総べてと言う世界ですから、そこで勝負しようと言うならT-TIMEの方式で十分なわけです。
私は…個人的にはpopup英和式がいいですね。いつも字幕の出る映画をイメージしているので(この人はこの言語で話すから、日本語にするとこういう言葉遣いになるはず、というのがかなりあります。振りがなについて触れた時とおなじですが、できれば原語で書きたい表現もかなりあります。)追加情報は欲しい人だけ探してもらう、という。ごめんなさい、単にわがままなだけです。
HTMLによるテキストの垂れ流しは、軽くていいのですが、今の時点での最大の問題はテキストの同一性の維持でしょう。冬樹さまが一太郎方式のくだりで触れられたように。

レヴィ・ストロースについては、ちょっと嘘をついてしまいました。彼が言ったのは、「親族関係は音声学的特徴と同様に理解できる」という主旨で、それに「親族関係は社会関係の基本である」という人類学的意見が加わるので、社会科学的には「言語学の一部である音声学的論理で社会関係全般を理解できる」というテーゼができるわけです。
ちなみに音素論や言語構造学は数学以上に数学的な代物ではないかとおもいます。それに、コンピュータにしてもしょせんは人工「言語」に依っているわけですし。
意味論となってくると、また多少違ってきますけれども。

ネットワークを言語学的に捕らえる、と言うのは、一方ではシニフィアンのなんたるに関わらず(C言語だろうがJavaだろうがHTMLだろうが…もっともC言語はほとんど人間の言語に近い、と友人から聞いたことがありますが…フランス語訛りの英語だろうがクレオール風フランス語だろうが怪しい中国人風日本語だろうが)、シニフィエを正確に捉えられる者の勝ち、もう一方では捉えたシニフィエに対して意味のありかつ破られにくい(相手に見抜かれない)シニフィアンを常に提示できる者がシニフィエを支配する、といった具合でしょうか。これ言わなかった方が良かったかもしれませんね。犬を見て「あそこに果物がある」と自分が思うのではなく、逆に自分は犬だと知っていても相手に果物だと思わせる、あるいは犬だと知らせないというのが近いかも知れません。果物だと思った場合、相手は触れて犬に噛み付かれるわけですね。でも、こちらもおしゃぶりを持っていると犬に思い込ませないとやはり噛まれる危険性があるわけで。(だんだんシュールになってきました。)
サイバースペースは基本的にシニフィアンだけの世界ですから。というより、言語は本質的にシニフィアンでしかあり得ないので…シニフィエなシニフィアンと言うのもありますが。以下とりあえず省略。

国民背番号制。スウェーデンは人口が少ないので、基本的に「出身県(昔は教区)」+誕生年月日(Y2Kあり。)+4桁(たしか)+性別(偶数か奇数か)で終わってしまいます。いいですねえ、シンプルで。ちなみに長期居住の外国人も(ヴィザをもらう人すべて)もらいます。この制度の問題点は、国内でしか通じない、と言うことですね。フランスでは社会保証番号が国民番号の代わりです。

0632//新年は「宇宙海賊ミト」で決まり。 (1999/01/05 04:33:17)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望

人類学者のジーンズより《平たい地球》のジーンズのほうが。ってそうじゃなくて。

オンライン出版関連の話は、その昔、SFマガジンのSF翻訳講座って連載でけっこうしつこく書いたので、該当個所をhtml化しておきました。
http://www.ltokyo.com/ohmori/etext_sfm.html
なので、興味のある方はどうぞ。なにしろ5年も前に書いた原稿なのでほとんど化石化してますが、基本的な考えかたはいまも変わってなかったり。
もうひとつ、BNNがMacEXPOで配るCD-ROM用に書いた原稿は、
http://www.ltokyo.com/ohmori/textsurf.html
にあります。これも94年9月に書いた原稿。そう言えば、これのオリジナルはエキスパンドブック形式だったんだっけか。

>>一太郎方式
違法コピーには目をつぶって、とにかくデファクト・スタンダードを目指すってやつですね。閲覧ソフトに関しては有効でも、小説にはなじまない気が。すでに紙で出ている本の電子テキストを無料配布するのはありかもしれませんが、それが一般化するとオンライン販売だけで商売したいと思ってる人の足をひっぱる結果になるんでは。まあ、現状、フリーウェアがあるからといってシェアウェアが売れなくなるわけでもないので、とくに心配する必要はないのか。
「高いから違法コピー」って思想は基本的にはあんまり好きじゃないので、「安いから買ってね」方向に進んでもらいたいと、個人的には思いますね。
逆に、どうしても今の値段で電子テキストを売るなら、「一回にかぎりプレゼント可能」権つきにするとか。

>>アクロバット・リーダとT−TIMEとのコンセプト戦争
オレはT-TIME派なんだけど、作家にはAcrobat派が多いような。というか、昔、東野司さんがSFマガジンで、「読者には作者がイメージしたとおりの版面で読んでほしい」というようなことを書いてて、そんなもんなのかと思ったことでした。
まあ、京極さんなんか、T-TIMEは拒否だろうな、当然。文庫化のときみたいな苦労はなくなるだろうけど(笑)

>>ダウンロードの手間
これは現在でもほとんど問題にならないでしょう。28,800bps以上なら、長編一冊のダウンロードはせいぜい数分。本屋に行ってレジに並ぶより間違いなく手軽。

>>閲覧ハード
たいていの人はしじゅうノートPC持ち歩いてるわけじゃないので、これは問題。読書専用ハードはたぶんダメな気がするので、PDAの進化に期待するしか。
究極の閲覧ハードはPHSですね。1000字ずつ分割したファイルをPメールDXに送って、地下鉄車内で読む。駅に止まるたびに次の章をダウンロード(笑) けっこういかすと思うけどなあ。あとはMDウォークマン。ハードウェアを『屍鬼』より軽くするのは簡単なので、あとは視認性だけ。

#しかし宇宙海賊ミトは燃える。母子モノでママが主人公のアニメってかなり珍しいんでは。

0631//あうあうあう。 (1999/01/05 02:31:52)
http://www.angelfire.com/ab/jadelied MAIL::鳥居 美苗
冬樹さま、その2

あの…私の言おうとしていたシニフィアンとシニフィエ、逆に捕らえられておしまいになっています。でもかなり近いのですが。
なお、これは話の中で具体的には書いていません。設定です。
シニフィエとしての自我、というのは議論のあるところですよね。
(あ、シニフィアンとシニフィエをしらない方は、ソシュール読むより文学部只野教授の文庫版後書きの方が早いでしょう。)

0630//????? (1999/01/05 01:57:23)
http://www.angelfire.com/ab/jadelied MAIL::鳥居 美苗
冬樹さま

あの、一応その冗談どなたも御信じになってないと思いますけれど。ですよね。ね。

リーヴァイ・ストラウスよりカルヴァン・クラインの好きな鳥居美苗

0629//改行失敗してしまった… (1999/01/05 00:49:50)
MAIL::やみたけ
ご容赦ください。
0628//電子出版 (1999/01/05 00:48:21)
http://member.nifty.ne.jp/ncc02746/indexj.html MAIL::やみたけ
電子出版関連で読ませてもらってます。

織さん>
>勿論、手の平サイズの超高いスペックの格安マシンが出て、長編のダ>ウンロードが一瞬にしておっけー、なんて時代になれば当然上記の意>見は却下します、ちうかそういうマシンは切実に欲しい(笑)
eBOOKなどはその形態に近いという気もします。NECのデジタ
ルブックはちょっとハズしたようですが、囲碁ソフトとかで結構
売れてるみたいですね。

電子出版関連では以下のページが興味深かったです。
http://www.honco.net/9812/re-hagino-j.html

00h00みたいな「プリント・オン・デマンド」の出版社はいずれ日
本でも登場するだろうし(在庫がいらないってのは魅力だ)今後の
主流になる予感もするけど、異業種だからよーわかりんせん。
誰か企業家の方、挑戦してみては如何でしょうか。なんつって…

0627//Some like it hot...or cold? (1999/01/04 23:12:22)
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/ray_fyk/ MAIL::冬樹蛉

>大森望 さま

>>著作権
>コピー問題に関しては、「単価がじゅうぶんに安ければ、違法コピーはそれほど大
>きな問題にならない」というのがぼくの持論。

御意。そこから一歩進めて、「一太郎 Ver.3」方式ってのも戦略的にはアリじゃな
いかと思います。つまり、名前の通ってない(固定ファンを掴んでいない)新人さん
の作品などは、プロが然るべき権威づけをして一応販売する形を取るけれども、事実
上、不法コピーし放題という暗黙のメッセージを発するという……。同一性保持など
の人格権は護られるように手を打っておけば、固定ファンを掴むまでの段階では、タ
ダで配るも同然の戦略を取っても、長期的には版元にも著者にもペイするような気が
します。スターリングみたいに The Hacker Crackdown まるごと配っちゃうとか。
「これ面白いから、やっぱ紙で持ちたい」「おっ、こいつSF作家なのか。こいつの
SF読んでみてやってもいいかも」なんて好果はバカにならないと思いますよ。タダ
で文章垂れ流して、「あいつのなら安けりゃ買ってやってもいい」と思ってくれる
ファンを先に開拓しちゃうわけですね。文章で食ってる人には癇に触るものがある方
法ですけど、売られてても買ってもらえなけりゃアウト、タダで配ってても、出まわっ
ちゃえば後のビジネスチャンスができるみたいなとこありますからね、現実には。

でもこれは、電子出版の本質論ではないな。著者側の戦術論のひとつにすぎませんね。


>>決済方法
>しばらくはプリペイドカード方式とクレジット決済を併用するしかないんですかね。
>まあこちらのほうは、電子商取引全体の問題なので、細かい話をここで議論しても
>あまりが意味がないような。小説のオンライン販売に適した決済方法はなにか、と
>いう点に絞って考えるならべつですが。

決済方法についての議論は、電子出版の普及論であって、これも電子出版の本質論
ではないですよね。私が目下興味があるのは、as it is か as you like it かという
問題だったりします。提供者側は「自分の意図した状態で読ませたい」と思うのが常
だし、読者側は「自分の好む状態で読みたい」と思うのが常。この葛藤がどうなって
ゆくかというのは、たいへん興味深いところです。言い替えれば、アクロバット・リー
ダとT−TIMEとのコンセプト戦争ということになりますか。「絶対全角19文字
で改行し、12ポイントのMS明朝で読め」という提供者もいるでしょうし、「べつ
にどこで改行してもらってもいいように書いてるから、改行はお好きにどうぞ」って
人もいるかもしれません。後者が進んでくると、「登場人物のうち、“冬樹”はべつ
にあなたのお名前に全置換してもらってもかまいません。ただし、あなたが“岡田”
さんである場合は、トリックに支障を来たしますので、このかぎりではありません」
などと、“カスタマイズを許容する小説”(カスタマイズ説明書つき)なんてのが出
てくるかも。それはそれで面白いと思います。インターネット文芸新人賞からは、こ
ういうのが出てきてもまったく不思議ではないし、出てきてほしい(あったのかな
あ?)。

PDFもT−TIMEもけっこう重いという問題もありますが、これは時が解決す
るでしょう。いちばんの問題は、コンセプトの衝突ですね。これについて、どなたか
面白い意見はお持ちじゃないでしょうか?



>鳥居 美苗 さま

>これはインターフェイス設置時に脳の認識野と直接繋ぐので、かなり(自分を騙せ
>るほどシニフィアン操作能力の高い---註:コンピュータ操作能力ではなく---人間
>でないと)偽造が難しい、ということにしておいたのですが。

なるほど。御作はまだ拝読していませんが、SF的にはなかなか面白いアイディアだ
と思います。シニフィアン操作能力ってのが、ぶっ飛んでて面白い。たとえばそうい
う世界のクラッカーは、幻覚性の向精神薬などを用いて懸命に修行し、道端の犬を見
て「あっ、あそこに、木になる赤くて甘酸っぱい果物がいるぞ」と“信じて疑わない”
ように“意図的に思い込む”訓練をしたりするわけですね。あるいは、意識して精神
分裂病状態を作り出すとか。正気ではいられないでしょうから、そういう世界では、
たしかにクラッカーのほうがコストが高いなあ。


>ちなみに私のネットワークにかんする考え方は、言語学的です。まあ、レヴィ・スト
>ロースも言語学的論理はすべての現象を説明しうると言っていますし。

ネットワークを言語学的に考えるというのはちょっと具体的イメージが掴めませんが、
その人なら知っています。アメリカでジーパン作ってるおじさんですよね。

ジーパン作ってるわりにはずいぶんと高尚なことをおっしゃるものですが、それは単
なるトートロジーでしょう。むろん、本人もトートロジカルなレトリックをそれと知っ
て用いておられるように思いますが。およそ人間が“現象”として捉え得るものは、
その現象の観測によって生起したシニフィエ−シニフィアン対としてしか原理的に把
握できないはずなので、結果的に――というか、常にすでに――人間が把握し得る宇
宙は、言語学的論理によっていると言うことはできるでしょう。が、それは「火は燃
焼している」と言っているにすぎませんよね。その命題自体は、否定しようもなく真
である(というか、トートロジーなんだからあたりまえ)。たしかに人間は自分にで
きるやりかたでしか宇宙を認識できないし、現象として認識できる現象しか現象とし
て説明できませんが、それすなわち“すべて”だということにはならないでしょう。
そのへんがジーパン屋さんの限界でありましょうが、ジーパン屋さんも“すべて”が
ほんとうに“すべて”だと思っているほどバカではないはずですので、その“すべて”
が“人間が認識する宇宙のすべて”だという制限つきの“すべて”だとよくわかった
うえでおっしゃってるはずです。そんなことはあたりまえだから、言うまでもないこ
とだと思っておられるにちがいない。でも、ジーパン屋さんの意図を離れて、部分を
切り張り的に引用しちゃうと、これはやっぱり「“すべて”なわけねーだろ」と突っ
込まれる危険が出てくると思います。とくに、数学屋さんに突っ込まれる可能性は高
いんじゃないかなあ。

でも、私らがふだん暮らしてる世界では、ジーパン屋さんの言うことはきわめて正し
いですよね。やっぱり、カーネル・サンダースとか件のジーパン屋さんとか、一代で
名をなした人の言うことは、それなりに深いものですね。



0626//私って誰だろうくん。 (1999/01/04 20:24:33)
http://www.angelfire.com/ab/jadelied MAIL::鳥居 美苗
時間がないので、電子出版の話は後ほど。

冬樹さま、Cherokeeさま
自己認識について。

私は、Bookmakersのなかでは「自己認識(IF)は本人が自己として認識しているイメージ像を使うよう、法律で定められている」ことにしてあります。だから左右が鏡像のように反転し、声は現実よりやや低い、という。
これはインターフェイス設置時に脳の認識野と直接繋ぐので、かなり(自分を騙せるほどシニフィアン操作能力の高い---註:コンピュータ操作能力ではなく---人間でないと)偽造が難しい、ということにしておいたのですが。ちなみに私のネットワークにかんする考え方は、言語学的です。まあ、レヴィ・ストロースも言語学的論理はすべての現象を説明しうると言っていますし。

それから、日本の良さについては、私が考えているのは他の社会から喜ばれるものではありません。部分的にかぶるかも知れませんが。

他の社会が喜ぶものは、往々にして真実の日本ではなく、彼等の想像する(しばしば現実には存在しない)日本であることが多いのです。このあたりはエドワード・サイードの「オリエンタリズム」参照。

でなければ、非人道的も甚だしい「マダム・バタフライ」がどうしてあれほど人気のあるものですか。
パリに住んでいるアジア系女性ならば、一度でも「いくら(で売春する)?」と声をかけられたことのないものはいません。これは格好に関わりなく。

では、新学期の授業に行って知識貯えてきます。
なお、明日左手を切り刻まれるかも知れないので、その場合しばらく投稿できなくなるかも知れませんけれども、電子出版についてみなさんのコメントでいろいろ考えさせられていますので、もし次の書き込みがすこし遅くなってしまっても御猶予ください。

0625//アタシは昨日までのアタシじゃないの、とか (1999/01/04 19:48:41)
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/ray_fyk/ MAIL::冬樹蛉
>Cherokee さま

>今考えているネタの一つに、「国民背番号制」による「個人の姓名の特殊化&暗
>号化」ってのがあります。
>「政府と倫理団体の抗争」や、「科学技術の進歩」によって、個々人の認識方法が、
>「国民背番号制」から「DNAや脳波による方法」に変わってゆく歴史について、書
>きたいんですよね。

SFネタとしては、このあたりを突っ込むとけっこう面白いものが出てくるかも
しれませんね。

いわゆる本人認証の技術についてですが、本人認証に指紋、網膜の血管、虹彩の
筋紋、声紋等々のバイオメトリックな情報を用いることは、簡便性や一意性の面で
はたいへん有効ではありますけれども、電子的なデータになってしまえばいくらで
も複製が可能なので、“本人にも容易には変えられない”性質がかえって仇になっ
てしまう点が指摘されています。一度破られたパスワードを変えるのは簡単ですが、
指紋を変えるのはたいへんだ。ブラック・ジャック先生にでも頼まないと。一方、
偽造するほうは、データさえ得られれば、防御するほうよりもコストもリスクも小
さい。樹脂材料の表面にレーザーで指紋を刻むことくらいは、現代の成型技術なら
さほど困難ではないでしょう。体温を持たせることだってできましょうし、指の腹
から一定の振動(脈搏)が感じられないと怪しいというアルゴリズムだって、裏を
かくのは難しくない。バイオメトリック情報といえども、結局コンピュータに認識
させるには電子データにすることが必要で、クラッキングの余地は皆無とは言えま
せん。将来、DNAの塩基配列による認証が可能になったとしても、やはり同じこ
とが言えます。

筆跡などは、手指の筋肉のつきかたなど人体のハードウェアにある程度依存した
面もありますが、運動神経系の学習内容というソフトウェアにも大きく依存してい
るハイブリッドな属性ですね。しかも同一人でも、あるパターンからの“ゆらぎ”
が許容される(それだけ一意性は下がる)。それどころか、同一人でも“二度と再
びまったく同じデータを出力できない”のがふつうで、その点がバイオメトリック
情報より有利な点もあります。筆跡による認証ソフトには、“登録されたデータと
まったく同じものが入力されたら、それは偽造だと判断する”というアルゴリズム
が組み込まれたものも実際にあります。ほぼ同じなら本人で、まったく同じならニ
セモノだというわけですが、“ほぼ”のマージンの取りかた次第では、偶然に他人
がパスしてしまう危険性も出てくる。このあたりの矛盾のあいだで綱渡りをしてい
るのが筆跡認証ですね。

となると、SF的に考えて、究極の本人認証技術は“人格の同一性”を判断する
技術ということになりましょうか。たとえば、人工のハードウェアに人格をまるご
とアップロードしたとしても、“それ”が生身の人間の意識であったときと同一人
物だと判断できるような技術です。この問題に突っ込んでゆくと、「ある人がある
人であるとは、いったいどういうことか?」という非常に哲学的なところまで行っ
ちゃいますよね。人格の同一性をどうやって判断するか、具体的な技術など想像も
つきませんが(ついたら自分で書きますわ)、SFネタとしては掘り下げるに値す
る大問題ではあるかと思います。人格の同一性認証は、おそらくバイオメトリック
情報の認証よりも、どちらかというと筆跡認証の遠い遠い延長線上にあるような気
はしていますけれども。

あ、こういう観点で『メタリック』(別唐晶司、新潮社)を読み返してみると、
けっこう面白かったりして。中枢と末梢との相互依存関係はいかに、とか。


0624//三面怪人ダダですか? (1999/01/04 16:47:57)
MAIL::Cherokee
Cherokeeです。

小林様
>議論が深すぎてついて行けないです。(;o;)
正月そうそう、うっとおしい話題で申し訳ないですが、ちょっとだけ失礼します。

鳥居様:
>けれど、本当の日本社会の世界における意義は、日本人が思い付かない
(少なくとも、ふだん考えない)部分ではないでしょうか。これは私の経験上の実感。

同感です。

たとえば、日本で、ヒットチャートに入るような音楽って、世界的には通用しなかったりするでしょ?
YMOやピチカート・ファイプなんかが(そこそこだけど)ヨーロッパとかアメリカで受けてたりするのって、
「箱庭っぽく小奇麗にまとまっている」&「育ちが良さそう」だからじゃないかなあ?
そういうのが、外国人の求める「日本らしさ」のような気がします。

それから、「ポンチャック」って韓国の音楽があります。
これは、安っぽい伴奏にのせて、演歌をえんえんメドレーで歌うというモノで、
本国では、あまり高級な音楽とはされていないようです。
でも、私には「非常に独自性がある面白い音楽」に思えます。
結局、本国の人たちには、どこが「自分たちの独自性」なのかってのは、良く解らなかったりするものですよね。

>え、国際社会なんてどうでもいい?それがダダイズムだといっているんですよ。

ダダイズム?キュビズムとか?フォービズムとかもあり?

「個々人の認識について」:
>そのうち指紋や声紋、網膜パターン、生体電流、脳波などが使えるようになれば…
あ、このネタSFですね。今度使います。

脳波による、「個人の認識」については、私の拙作「The Blue Rocket Man」の中でも、ちょっとだけ扱っています。

今考えているネタの一つに、「国民背番号制」による「個人の姓名の特殊化&暗号化」ってのがあります。
「政府と倫理団体の抗争」や、「科学技術の進歩」によって、個々人の認識方法が、「国民背番号制」から
「DNAや脳波による方法」に変わってゆく歴史について、書きたいんですよね。
時代的には、「The Blue Rocket Man」の「彼」が生まれる少し前の話になるでしょう。
まあ、とらぬ狸のなんとやらですが。

>違法コピーの問題も常に言われてきましたから、

これは大森様がおっしゃるように、値段を安くしてしまうのが一番だと思います。
コピーする手間がばかばかしいくらい安くしちゃえば、セキュリティーなんて、別にいらないと思います。

しかし、私自身がこんなことを申し上げるのもナニですが、「紙の本」ってのは、良いものです。
「所有している」という、フェティッシュな願望を満たすには、やっぱり「紙の本」ね。

もちろん、いつでも読める、すぐに手に入る、無駄がないという点では「電子本」は圧倒的に優れています。

将来的には、電子本を「プリント&好きな装幀」してくれる業者ができたりしてね。
読者は自分が愛でたい本を、自分だけの「紙の本」にしてもらうってどうかしら?

0623//電子出版の方向性 (1999/01/04 15:14:53)
MAIL::KIYO
電子出版ってのは面白そうですね。
読みやすいかどうかはまだ試していないのでなんですが。

一番楽なのはファイルをダウンロードする段階で自動的に課金されるってのがいいですね。
(って「SFバカ本」でも誰かいってたと思う)

あとは、ザウルスとかのPDAにファイルを落として
閲覧ソフトで読むようにするとか。
(電子ブックみたいなものをわざわざ開発するんじゃ
なくて、ザウルスに閲覧ソフト機能をつけた方が普及
すると思う)

私はPalmPilotを使っているので、それに近いことは
現在可能ですけど。

0622//電子出版について (1999/01/04 11:14:47)
http://plaza23.mbn.or.jp/~saorin MAIL::
はじめまして。

オンライン小説、というか電子出版に関して前々から興味があったので、お邪魔します。

違法コピーより課金より、出版社が心配してるのは、欲しがられているのかどうか?という点だと思います。オンライン小説を心底欲してる人口がどれだけいるのか?という問題ですね。

読書って基本的に娯楽じゃないですか。
室内でも、室外でも、電車でも、飛行機でも、朝でも昼でも夜でも座ってでも寝そべってでも楽しめるものですよね。

ところがオンライン小説だとこれが味わえない。ノートパソコンは随分軽くなったけれど、それでも文庫本よりは重いし、高い。

出力すればある程度紙媒体と同じになりますが、だったら最初から紙媒体で綺麗な装丁できちんとした本として買った方がラク。最近は環境保護団体が森林保護の為に電子出版化を期待してるようですから、これをやった日にゃ本末転倒た気もしますし(笑)

で、最大の問題は、現在家庭用マシンでダウンロードするのに時間がかかる事ではないかと思うんですよ。あの時間とアクロバットなりエディタなり立ち上げる時間って、結構オンライン小説が普及しない要因ではないかな、と思う。

「読みたい!」って思った時にがっと手にとってぱっと没頭できる「本」という形態にオンライン小説がどれだけ対抗できるか?なんじゃないかなー?と思うんですよ。

オンラインだと「欲しい!」って思った時にその場で入手できるという利点がありますが(それでも非テレホな時間にダウンロードするのはやだなあ(笑))。

勿論、手の平サイズの超高いスペックの格安マシンが出て、長編のダウンロードが一瞬にしておっけー、なんて時代になれば当然上記の意見は却下します、ちうかそういうマシンは切実に欲しい(笑)

実際、世の中の出版物の多くをデジタル化した場合、お年寄りが好きな小説を大きい文字で読める、視力障害者対応の音声出力ハードへの移植(もしくは互換)が容易、などの利点はあるので、非常に期待したいところではあるのです。

0621//賀正 (1999/01/04 10:33:30)
MAIL::やぶにらみ
あけましておめでとうございます。

昨年末の『星界の紋章』試写会に出かけた友人(ネルフの帽子を被った中坊です)が、
プレゼントコーナーでポスターを当てたと、とても喜んでおりました。


0620//お会いできて嬉しゅうございました。(^^) (1999/01/04 09:33:33)
MAIL::星☆
>大森さま
29日はわざわざお越し下さいましてありがとうございました。
私的には、閉会のアナウンス時、自然な動作で拍手をされる姿が、
大森さまの濃さを表しているようで……ってそうじゃなくて。(^^;;
あ、わたくし正式には「傾城傾国」のメンバーでないのです。単なるお手伝い人だったりします。
ちなみにあの後テレビでつんくを見て、つい、似ている……とか思ってしまいました……。
ともかく楽しんでいただけたようで嬉しゅうございます。(^^)
ドーナツ関係の話は主催者の気持ち次第ということで(笑)。

>電子出版な話
いや、別に何でもないことなんですけれども、
私的にはPDFファイルは扱いが面倒でやだなー。
単なるテキストファイルをだーっと垂れ流しして貰った方が本当は好きですね。
CPUパワーがないと、PDFって開くのに時間がかかるの。

0619//松の内なんてうらやましい。 (1999/01/04 05:15:43)
http://www.angelfire.com/ab/jadelied MAIL::鳥居 美苗
大森先生

なにか一人で盛り上がってしまって、他の方々が引いているのではないかと心配ですが。
考え直したら、前回の私の言っていることはシェアウェアでもずいぶん議論されてきたところではないでしょうか。

単価が安ければ違法コピーは問題にならない、と言う御意見はもっともだと思います。(だから900円は高すぎ。)300円ぐらいなら違法コピーをする気もそがれるでしょうし、どうしても心配なら簡単なセキュリティでもつけておけばいいわけですから。確かに、出版業会は心配のし過ぎです。

決済方法。自分の書いたものがどう決済されているのかちょっと除いてきましたが、小説のオンライン販売に限って起こりうる障害は 結局(上の問題もからめて)単価が安いとカードで決済できない、ということでしょうね。1円からでもカードで落とせるようになれば、あとはその手のプロに任せればよいわけで。
となると、それを待つ間はやはりプリペイド、と言うことですね。御指摘の通り。で、手動プリペイドシステム(肉体労働。)であれば、(前にも言いましたけれど)普及の観点からは個人の市場参入も束になれば可能なわけですよね。これ、どなたかもうやっていらっしゃるんじゃないかと思いますけれど。

ともかく、シェアウェアの問題と共通する部分が多いと思いますので、その経験者の方の御意見があれば面白いのではないでしょうか。

ところで…あれ、お読みになりますか。
やぶへびの気がして恐ろしいことです。

オンライン出版に関して、月末にはAcrobat日本語版が手に入るはずなので、その時にはよろしければ普及でなく製作の側面からもコメントしてみたいと思います。

0618//宇都宮餃子館のトンカツ餃子はマル (1999/01/04 01:35:48)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
正月早々盛り上がってめでたいことです。

>>著作権
コピー問題に関しては、「単価がじゅうぶんに安ければ、違法コピーはそれほど大きな問題にならない」というのがぼくの持論。
とくに小説の場合、他品種少量生産の極致なんだから、300円の小説をコピーさせてくれる人間をさがすより、買っちゃったほうがはやいとふつうは思うでしょう。もちろん、「違法コピーできるものにぜったいカネは払わない」という主義の人もいるでしょうが、まあ本が万引きされる率、図書館で読まれる率、古本屋で買われる率を合計したパーセンテージより高くはないはず。
今の出版業界は、他業種の違法コピー問題を見てきた結果、「羮に懲りて膾を吹く」状態に陥ってるんじゃないかと思いますね。
そのへんが吹っ切れてる文芸系既存出版社は、自社既刊書のテキストファイル販売に踏み切った光文社電子書店(http://www.kobunsha.com/kappa/)ぐらいでしょう。いや、光文社はえらい。
とりあえずこういうアプローチでよいのでは。

>>決済方法
しばらくはプリペイドカード方式とクレジット決済を併用するしかないんですかね。まあこちらのほうは、電子商取引全体の問題なので、細かい話をここで議論してもあまりが意味がないような。小説のオンライン販売に適した決済方法はなにか、という点に絞って考えるならべつですが。

鳥居さんの入選作、「Bookmakers」はいま読んでます。感想はのちほど。
あ、ちなみにぼくは、ノートPC上で長編読むのは全然苦になんないっす。いや、もちろん紙のほうがはるかに読みやすいけど。手書きの生原稿よりはモニタ上、かな。まわりが真っ暗でも読めるのは、ささやかなアドバンテージ(笑)

0617//表層でポン (1999/01/03 17:12:30)
http://www.angelfire.com/ab/jadelied MAIL::鳥居 美苗
小林さま

著作権の保護と課金方法の確立。全くその通りです。
課金方法は野尻さんのおっしゃる「事例」の最初の二つでもありますね。(私も直面している問題ですが。)ではこちらから。
クレジットカードの問題点は、どうやって買い手のIDを認識するか、にあります。これはオンラインでなくても同じですが、方法は国によって違いますよね。私の知る限り3つあります。
サイン(日本を含め多くの国)
暗証番号(フランス。他にあったら教えて下さい。)
身分証明書(チリ。他にあったら教えて下さい。)
スウェーデンでは外国製クレジットカードの場合、サインと身分証明書の2本立てが多いようです。またフランスでも身分証明を要求されることはあります。小切手ではほぼ必ず身分証明が必要です。

オンラインや電話注文の時には、単にカード番号(=口座番号)だけで処理が行われてしまいます。それが安全性の問題であり、同時に現時点で一般の不安をあおっている原因でしょう。
ただ、フランスでは暗証番号をカード番号と別個に送るシステムを試験中だと聞いています。暗証番号はおそらく現時点でもっとも適用しやすい個人認識方法でしょう。フランスでは間もなく(数年の内に)ほんの紙切れ一枚からでもカードで買える時代がくると言われています。フランスで、と言うことはいまや欧州で、と言うことと同義語ですから、この動向は注目するに値するでしょう。

では、著作権の問題。
これも一部には個人認識の問題が関わってくると思います。
一冊の本(一枚のCD、一本のビデオ、一本のソフトなどなど)を売る、と言う契約は、つまりそのメディアに記録された情報の閲覧権を一人のユーザーに売る、と言うことを示しています。ですから、基本的にはその情報を閲覧する人間が閲覧権を持っているかどうかが問題になるわけです。
そうなると、一つの方法は閲覧者に固有の「鍵」を作ることでしょうね。暗証番号なり何なりでメディアをロックしておけば、鍵を持たない閲覧者はメディアを使えないわけですから。
これもさらに選択方法は2つあります。
一つは暗証番号はすべてのメディアに共通で(名前や市民番号など。日本は国民背番号制ではありませんが保険証や免許証の番号と言う手があります)、出版者が注文に応じて鍵にあった錠を施したメディアを送ると言う方法。暗証番号が稚拙なうちはある程度問題もおこるかもしれませんが、そのうち指紋や声紋、網膜パターン、生体電流、脳波などが使えるようになれば…あ、このネタSFですね。今度使います。
もう一つは、メディアごとに鍵を作るもの。これの方が今は現実的でしょうが、(多くのランキングシステムなど、オンラインサービスが同じシステムを採用していると言えるでしょう)鍵の管理が面倒だと言う難点があります。
ただし複製については他のメディアでもすでに言われていることであり、また他のメディアに関しては野尻さまもおっしゃっているように「貸し借り」があるわけですし、違法コピーの問題も常に言われてきましたから、今の時点で異常に神経質になるのは行き過ぎではないかと。ファイルをあけるためのキーワードを設定し、注文者(正式に著作権を買った個人)にはそのキーワードをe-mailで送る、程度で当面は対処できるのではないでしょうか。

どちらも最大の問題は個人の認識という点にあるのだと思います。
このあたり、技術的専門家の御意見を期待します。

小説の長さについて
ハードやソフトが進化すれば、ある程度は解決できる問題でもあるでしょう。たしかにpdfはプリントアウトを前提としているので、画面では読みにくいとはいえます。しかしもし、Texttospeechのような読み上げソフトの機能が向上すれば、画面は問題にならないのではないでしょうか。
編集側からの枚数制限…それはメディアに関係はありませんね。

ああ、やっと本題に戻れました。
特に技術的側面からの御意見を聞いてみたいものです。

0616//オンライン出版 (1999/01/03 12:57:52)
http://www.asahi-net.or.jp/~xb2n-aok/index.htm MAIL::野尻抱介
SFオンラインに短編を載せてもらいましたが、いろんな理由で「読めない」事例を多く聞きました。クレジットカードを所持していない、所持していてもインターネットでは恐くて手続きできない、PDFファイルが読めない、読めるけど読みにくい、等々。

せめて知人や書評家の方に「献本」できないかと思うんですが、やっていいものかどうか。容易にコピー&転送できるオンライン小説の長所が、かえって枷になっているように思えます。紙の本なら公然と貸し借りするんですが。

あと、オンライン小説の問題としてひとつ思うのは、長編を読むのがつらいことです。
SFオンラインは50枚が上限で、53枚でも許されませんでしたが(^^;、この設定は正解だと思いました。ディスプレイとにらめっこして一気に読むなら、これ以上はちょっとつらい。
もちろん何回かに分けて読めばいいわけですが、どうもアクロバット・リーダーは「任意のページにしおりを挟む」操作ができないようで。(と思う。ヘルプを読んでもわからなかった)

0615//むむ。 (1999/01/03 11:13:04)
MAIL::小林泰三
議論が深すぎてついて行けないです。(;o;)

で、表層的な話をさせていただきますが、なぜ出版社
がオンライン出版にこんなぎこちない対応をしている
かというと、
(1) 著作権の保護
(2) 課金方法の確立
という問題が解決してないからではと思います。
違法コピーを想定してそのぶん価格を高くしたり
すると、よけいに違法コピーが増えて逆効果になっ
たりして。

紙の本で違法コピーが少ないのは割に合わないからですね。
となると、専用ハードしかないのかな?

0614//Natural Highでごめんなさい。 (1999/01/03 08:40:16)
http://www.angelfire.com/ab/jadelied MAIL::鳥居 美苗
Cherokeeさま

いいですね、お酒飲めるなんて。私はお酒にも弱いし、今は生理痛と胃痛で眠れなくて薬漬けです。あ、薬漬けは普段からですけれど。

議論しない…って、してます、してます。これぞICU生の性、というべきでしょうか。でも、議論は他の方に対しても吹っかけてるつもりなのですが。

日本人論は評論ではなくて、人類学です。菊と刀は古典ですけれど、もっとシンプルなEdward Hallの「かくれた差異(Hidden Differences)」の方が私はおすすめ。日本語版は日本とドイツ、英語版は日本とアメリカの比較です。これ、本物のチェロキー族の末裔、ワッシー教授の授業のバイブルでした。

「日本社会独自の人間関係」。つまりあれですね、悪くいうと、今を重んじて、伝統も将来も気にしないという。よく言うと、調和を重んじる、という。
日本社会にいいところがない、とは口がさけてもいいません。けれど、本当の日本社会の世界における意義は、日本人が思い付かない(少なくとも、ふだん考えない)部分ではないでしょうか。これは私の経験上の実感。
え、国際社会なんてどうでもいい?それがダダイズムだといっているんですよ。私はそれにたえられない性格なので。あ、これは対人コミュニケーション論ですね。

あえて逆らうこともない常識…あれ?あえて従うこともない常識には、逆らってますね、私。

ピノチェト知らない?スティングの曲…じゃなかった、新聞!

人間は(広義の)言葉を通じてしかわかりあえない…その通り。だとすると、言葉は表面的なものではないでしょう。
文字面、というのは、いわゆる重箱の隅突きのような意味でした。舌足らずでごめんなさい。

それから、私よく三分で相手を怒らせることがあります。それが事実なので、とりあえず先に言い訳をしておきたかったまで。理論武装ばっかりですね。
まあ、フランスの学生生活なんて、アジりの修行みたいなものですからね。…でも、日本にいた時から変わっていない、と誰もが言いますが。

ところで…二人で議論していてもあんまり展開しないので、どなたかもっと介入して下さい!
しかもこのコメント、電子出版のことにかけらも触れてませんね。ごめんなさい。

0613//議論をする気はないのですが。 (1999/01/03 08:04:13)
MAIL::Cherokee
正月で、呑みすぎ気味のCherokeeです。

鳥居様:
>あ、やっぱり深く来ましたね。予想通り。

ううーん。
私はコミュニケーション論については良く知らない&興味がない、なんて言ったらダメ?
でも専門外のことについて、混み入った話をする気はないです。

それから、基本的に「議論」はしないことにしています。
というか、「何を言われても、なんとなく正しい」ような気がしてしまうので
「議論」はできないというか……いつも立場がぐらぐらしていて、申し訳ないです。

>日本人は人間関係を…出来上がった人間関係だけはね。でなければ、いじめなんておこらないでしょう。人間関係を作ることその
ものは大切にしないんじゃないかしら。この当たり、様々な日本人論をお読みになってはいかが?

「日本人論」って“菊と刀”みたいなヤツですか?
高校生の時、ちょっと噛じったけど、「評論」って今ひとつ馴染めなくて、深入りはしませんでした。

>大体、人間関係はどんな社会だって大切にするものです。だから社会があるんでしょう?
社会、とは基本的に人間関係のことです。その性質はそれぞれの社会によって異なりますけれど。

ええ、そうだと思います。
で、日本には「日本社会独自の人間関係」があるわけですよね。

>ピノチェトの例を見ても明白。他に歴史の例出
しましょうか?でもこれ、電子出版の話ではありませんね。

ピノチェトは知らないし、国際社会についての話も良く知らないので、パスします。

>自分にとって正しいか否かしかない。その通り、あたりまえです。

ええ、同感です。

>こんな文字面の議論、大人がするまでもないでしょうに…って、しまった、私の方が5つ年下でした。

悲しいかな、人間は言葉を通してしか話し合えないし、言葉を使っている限りは「文字面」でしか
解り合えないと存じています。

>もしそれが表面的なものに過ぎないなら、言語を使っての仕事、小説なんか書く必要無いでしょう。
表面的なものがそれ以上になるわけはないのだから。

「小説」を書く意味について、特に考えたことはありません。
ただ、書きたいから書いているだけです。
そして、自分の書いたことが、どのように解釈されようが、読み手の自由だと思っています。

言葉については、色々思うのですが、未だに良く解りません。
良く解らないモノについて、語ることは難しいですが、
「小説」には「どのように良く解らないか」という状況について書くようにしています。
「論文」だったら、それではマズいでしょうが、「小説」はそれが許される分野だと存じています。

>コミュニケーション論は別のところでやりましょうよ。他の方にも迷惑ですし。私は専
門だから大好きですけれど。(守備範囲はだだっ広いんですよ)

私はコミュニケーション論は良く解らないのでパスします。

>「仕方ない常識」ねえ、それこそ「狂気」じゃないかしら。
常識は仕方がある、ない以前のものです。皆が正しいと思っているから常識なのであって。
間違っているけれど仕方ない、は妥協でしょう。

ええ、そうですね。
でも、「敢えて逆らうほどのない常識」って面倒くさいので、とりあえず従っちゃったりしません?

>あと、さっきの案は「事業」というよりは、インターネット版同人誌即売会と言った方が近いと思いますけど。
そう言うのって、お金稼ぐものじゃないでしょう。稼ぐのはそちらの専門家に任せます。私はゼロサムなものが好き。

ええ。
これは、「事業」だったらお金がないと誰も動かないかなあと思ったまでのことです。
でも、事業じゃなくってボランティアとかだったら、それで良いと思います。

>それから、わたし他人を怒らせる癖がありますけれど、
別にそのつもりで書いているわけではありませんので、もしこの辺りに腹が立つ、
と言うのがあればメイルして下さい。直すようにします。

別に、私は腹は立ちません。
皆様は、どうですか?
こういう、ちょっとアジるみたいな「問題提起のやり方」って、普通ですよね。

0612//冗談も然りフレームも然り (1999/01/03 05:05:09)
http://www.angelfire.com/ab/jadelied MAIL::鳥居 美苗
マツモトヒサシさま

コミュニケーション論、やってしまいますか?
そういうものをけしかけられると、私はた迷惑顧みませんよ。
(すでにかなりのものになっていますけれども。)
とりあえずこの話題に深入りするのは、管理者御自身のGoサインをいただいてから、ということにします。ダメでしたら私も伝言板持っていますから、使って下さい。せっかく作ったんですもの。

それから、私はかなり挑発的な言葉を無神経に使う癖がありますので、そのへんは差し引いて読んで下さい。(その手の文句はここではなくメールでどうぞ。この辺りこそ、「大人がするまでも」云々という代物です。)

正しいのなんのがあたりまえ、といったのは、基本的に認識論者の立場に立ってのこと。メルロ・ポンティを少しでも読めば、如何に客観というものが幻想であるかが分かります。彼は人類学者さえ震撼させましたからね。これも深入りはあとで。

最初の書き込みの時から自分で恐れていたんですが、私は議論中簡単に自制心をなくしてしまうタイプです。終わりがなくなりそうだと思ったら、どなたかとめて下さい。お願いします。
柳下さまのようにけしかけられると、とても危険…かもしれませんよ。

0611//前の投稿は (1999/01/03 04:35:15)
MAIL::マツモトヒサシ
質の悪い冗談ですが、自分としてはそういった「大人がする議論ではない」と思われているようなことこそ、議論するべきなのではないかと思います。

何故なら、日本において今までツーカーでやってきたことを不可避的に言語化せざるを得ないメディアの普及というものは、コミュニケーションの在り方に嫌が応にも影響を与えるわけで、その特性がそういったわりと細かい「ことば」に関する議論だと思うからです。従ってこのメディアではより他人のことばに肉薄できる。加えて即時性と双方向性。これが電子活字の最大の特徴だと思います。これだけ議論に向いた「場」はありません。

ですから、議論というものは泥仕合の上げ足取りの誹謗中傷合戦にならない限りは(そして管理者に迷惑をかけない限りは)、しなくてよいということはない。そう思います。(ですから、自分の前の投稿は最低最悪の類です、申し訳ありません)

これから“電子出版とその周辺”に関するより活発な議論を期待します。

0610//フレーム (1999/01/03 03:36:59)
http://www.ltokyo.com/yanasita/ MAIL::柳下毅一郎
あけましておめでとうございます

>大森先生、後悔なさってません?
こないだ電話で話したとき、たしか「うちの掲示板でもフレーム起こらないかなあ」と期待するようなことをおっしゃっていたので、別に問題ないのではないでしょうか(笑)

0609//ここって一般人投稿可ですか? (1999/01/03 03:07:10)
MAIL::マツモトヒサシ
>こんな文字面の議論、大人がするまでもないでしょうに…

って、それでわこの掲示板そのものの存在意義がセルダン危機になってしまふ(笑)

0608//正しいとか云々 (1999/01/02 22:05:09)
http://www.angelfire.com/ab/jadelied MAIL::鳥居 美苗
Cherokeeさん
あ、やっぱり深く来ましたね。予想通り。

日本人は人間関係を…出来上がった人間関係だけはね。でなければ、いじめなんておこらないでしょう。人間関係を作ることそのものは大切にしないんじゃないかしら。この当たり、様々な日本人論をお読みになってはいかが?

大体、人間関係はどんな社会だって大切にするものです。だから社会があるんでしょう?社会、とは基本的に人間関係のことです。その性質はそれぞれの社会によって異なりますけれど。

正誤、に関しては、ここでは「どっちがまし」程度の意味です。
ちなみに人権委員会での日本政府の言い分。「国内の世論があるので現時点では対処できない」つまり「(政府がこうだろうと思っている)世論がそれを受け入れられない限り、ある人の(選択議定書に示され、批准した日本も守らなければならないはずの)権利を国が保証することはしない」ということ。
要は「ひとんちの事情に口出すな、内部の常識は常に正しい」。つまり何がよりよいか、ではなく何が正しいか、を政府が世論を根拠にきめているわけです。これが今や受け入れられないことは、良識で考えてもピノチェトの例を見ても明白。他に歴史の例出しましょうか?でもこれ、電子出版の話ではありませんね。

そもそも「現時点で考える限りまし」という判断はある程度できるけれど、正しいの間違ってるのと言う議論はそれこそ「後世の歴史家がきめること」です。これだって修正主義みたいに怪しいものはあるけれど。自分にとって正しいか否かしかない。その通り、あたりまえです。
こんな文字面の議論、大人がするまでもないでしょうに…って、しまった、私の方が5つ年下でした。

言語は表面的なもの…じゃあCherokeeさん、W教授とすれ違っちゃったのかしら。もしそれが表面的なものに過ぎないなら、言語を使っての仕事、小説なんか書く必要無いでしょう。表面的なものがそれ以上になるわけはないのだから。でも、あれ、これ外国語がどうの、って話ではなかったかしら。どこがどうしたのかな。私が言いたかったのは、MacとNetscapeを使えばいろいろな言語でインターネットが読めるから、困った方は使ってみて下さい、と言うことだったのですけれど。

ともかく、ここは電子出版の話ですから、コミュニケーション論は別のところでやりましょうよ。他の方にも迷惑ですし。私は専門だから大好きですけれど。(守備範囲はだだっ広いんですよ)

「仕方ない常識」ねえ、それこそ「狂気」じゃないかしら。常識は仕方がある、ない以前のものです。皆が正しいと思っているから常識なのであって。間違っているけれど仕方ない、は妥協でしょう。
これも電子出版の話ではありませんね、ごめんなさい。私が蒔いた種です。(フランスの常識。売られた議論は高く買うべし。これだって傍から見れば非常識。)

あと、さっきの案は「事業」というよりは、インターネット版同人誌即売会と言った方が近いと思いますけど。そう言うのって、お金稼ぐものじゃないでしょう。稼ぐのはそちらの専門家に任せます。私はゼロサムなものが好き。
それよりも、できるだけ少ないコストで、多くの人の作品を如何に一般の目に触れさせ、それが報われるべき品質に達していればすこしでも報われるようにする、そちらの方が重要でしょう。
それが目的だったコミケなど、稼ぎにはなっていないはずです。

なんか限られた人数の脱線合戦になってきましたね。
大森先生、後悔なさってません?

それから、わたし他人を怒らせる癖がありますけれど、別にそのつもりで書いているわけではありませんので、もしこの辺りに腹が立つ、と言うのがあればメイルして下さい。直すようにします。





0607//常識については、良く解らないです。 (1999/01/02 20:50:42)
MAIL::Cherokee
Cherokeeです。
正月なので、いつもにまして暇しています。

鳥居様:
>常識?非常識? (1999/01/02 19:19:32)
ICUの常識は世間の非常識…常套句ですね。でも、同類語に日本の常識は世間の非常識、
というのがあります。

日本人って、人間関係を大切にしますよね。
そういうのも、悪くはないと思います。
たとえ、それが非常識に見えても、「郷に入れば、郷に従わ」ざるを得ないこともあるものです。

でも、それで、個々人の信条を変えてしまうのは、良くないことだと思います。

>もうずいぶん前から委員会が日本に対してくり返している言葉があります。
「世論で人権を扱うのは危険なことである」
このネタも大いに議論の余地があるんですが、これを翻案すると、
「常識で正誤を扱うのは危険なことである」とも言えます。

「正しい」、「間違っている」なんて、誰が決めるのでしょうか?
それは、自分にとって「正しいか否か?」それだけのことに、過ぎません。

>誰の常識か、いつの常識か、という問題がついて回るでしょう?

常識すら、個々人の考え方でしかないのです。
そして、それを受け入れる社会のあり方に依っています。

>それから、(日記を拝見)1台のパソコンで扱えるのが英語ともう一つの言語というのは…あら、Cherokeeさんちゃんとコンピ
ュータ使ってらっしゃるんですよね。巨大計算機じゃありませんよね。
Macは昔から多言語対応です。ブラウザソフトをNetscapeにして、文字セットをお選びください。私は昔からそれで五言語体制
です。OS8.5はさらに優れています。おかげで友人が韓国や台湾の新聞を読みにくるのが恐いくらい。

言語なんて、表面的なモノでしょ?
理解しようとするなら、言葉なくとも、理解できることもあります。
(無論、言葉なくしては解らないこともありますし、言葉を介してすら解らないこともあるのは存じています)

国際的にみたら、おかしなことでも、日本では「仕方ない常識」がたくさんあります。
「なんとかしなくちゃ」と思うこともありますし、「まあ、いいや」と思うこともあります(私の印象ですが)

まあ、その辺りはお互いの妥協でしょうね。

>この際、どなたか一緒にやりません?

仲間を見つけて新しい事業を始めるのは素晴らしいことです。
もし、そうなさるのなら、応援したいと存じます。
ただ、「財力」や「人脈」等を整えての方が良いでしょう。

それでは、失礼いたします。

0606//常識?非常識? (1999/01/02 19:19:32)
http://www.angelfire.com/ab/jadelied MAIL::鳥居 美苗
Cherokeeさま
ICUの常識は世間の非常識…常套句ですね。でも、同類語に日本の常識は世間の非常識、というのがあります。
昨年十月、国連の人権小委員会で日本政府代表団がけったくそに言われていましたけれど(当人達は笑い者にされていることすら気付いていませんでしたが。私はNGO側通訳をしていました。)もうずいぶん前から委員会が日本に対してくり返している言葉があります。
「世論で人権を扱うのは危険なことである」
このネタも大いに議論の余地があるんですが、これを翻案すると、「常識で正誤を扱うのは危険なことである」とも言えます。
誰の常識か、いつの常識か、という問題がついて回るでしょう?
とにかく、アルファベットで外国語の単語を日本語文に入れた作家はごまんといます。特に近代初期に多い様ですね。
ともかく常識かどうか、は私の感知するところではありません。なにしろ非常識すぎてすでに日本社会をドロップアウトしてますから。

それから、(日記を拝見)1台のパソコンで扱えるのが英語ともう一つの言語というのは…あら、Cherokeeさんちゃんとコンピュータ使ってらっしゃるんですよね。巨大計算機じゃありませんよね。
Macは昔から多言語対応です。ブラウザソフトをNetscapeにして、文字セットをお選びください。私は昔からそれで五言語体制です。OS8.5はさらに優れています。おかげで友人が韓国や台湾の新聞を読みにくるのが恐いくらい。

出版について。
昨日寝る前にみなさんのログを反すうしながら考えていたんですけれど。
大森先生、なんですかクーポン券って。前払いですか?そんなシステムだったら素人だって会社開けるじゃありませんか。
買い手は「会員」として幾らかまとめて先払いしておいて、e-mailで欲しい作品を注文する。いちいち送金する手間と手数料が省けるでしょう。
売る方はそれを確認してファイルを送り、かつ「残金」からひきおとす。
作品は完成されたpdfかエキスパンドブックで募集し、「Chapitre Un」のようにHPで見本が見られるようにしておく。定期的に新作をニュースレターで紹介すれば尚よし。
こんなことで成立するんでしたら、印税6割でもOKではないかしら。
しかも数が多すぎなければ、手仕事でできるし(e-mailの読み書きだけなら機械音痴のうちの両親にだってできますもの。)

この際、どなたか一緒にやりません?

0605//横書きの小説 (1999/01/02 13:05:10)
MAIL::cherokee
Cherokeeです。

鳥居様:
>縦書きしかだめ、というのは主催者側の明らかな過ちだとおもいます。というよりも出版界の。

そのあたり不勉強なもので良く解りません。
ただ、私自身は「横書きの日本語小説」って、あまり見たことないです。

>そもそも日本語の特性には「すべての記号を利用できる」というものがあって、これは世界で日本語だけです。

これについては、私も自分の日記(http://www.annie.co.jp/~hachi/)1998年十月九日分に似たようなことを書きました。
お暇でしたらご覧くださ

>これは別にICU生の特許ではなく、戦前の作家もずいぶんやっているでしょう。

そうだとは思うのですが、社会人になってから「自分が少数派」だということに気づきました。
それに限らず、ICUの常識は世間の非常識ってパターンは、案外多いんですよね。(単なる印象ですが)
でも、非常識も多数派になれば、そっちが常識になるわけで、そんなに気にすることはないと思っています。

>日本語の理論がどうして電子出版に関わってくるか。簡単です。

電子出版でなくとも、「横書きの日本語小説」があっても、おかしくはないでしょう。
だって、絵本とかマニュアルだと、横書きも多いじゃない?

そういう意味だと、横書きが特殊だとも、読みにくいとも思わないです。
まあ、横書きの小説に拘る気はないですが、「選択の自由」があったら良いですよね。

>「なんでもあり」の大量生産(正確には大量複製)が、
ごく簡単に可能になるメディアが、電子メディアだったはずではありませんか?

それこそが、これからの課題なんでしょうね。
やっぱり、商売である以上、関わった皆様全てが、それなりに満足できるようなシステムでないと根付かないと思います。
とか、偉そうなことを言いながら、そういう具体的なことを考えるのって、どうも苦手……ううーん。

0604//縦書き、横書き、ルビ付き (1999/01/02 05:12:23)
http://www.angelfire.com/ab/jadelied MAIL::鳥居 美苗
賞の応募に縦書きしかだめ、というのは主催者側の明らかな過ちだとおもいます。というよりも出版界の。
そもそも日本語の特性には「すべての記号を利用できる」というものがあって、これは世界で日本語だけです。アルファベットもキリル文字もハングルもアラビア文字もサンスクリットも、文章の一部として自然に含むことができる…それのできない欧米語に主導されたいまの文字コードシステムを御覧なさい。私の日本の友人達、みなフランス語やスウェーデン語をきちんと読めるか(欧文だって文字化けするのです)頭を抱えていましたよ。AppleとNetscapeはその点まだ柔軟ですけれど、まだまだ。
おおよそアルファベットを利用する(つまり横書きの)言語が日本語表現の副言語としてもっともあり得るものである以上、それを使う場合横書きにするのは便宜上適していることです。これは別にICU生の特許ではなく、戦前の作家もずいぶんやっているでしょう。例えば大学の言語構造論で日本語のプレゼンテーションした時に、私は中島敦の文章を用いました。ラテン語が入っています。アルファベットを日本語の文字として受け入れることに関しては、金田一春彦先生のお書きになった「日本語」(岩波新書)をご参照ください。ただし言語学的にはこの本、半世紀前のレベルですけれど。日本語以外に関する記述は(比較も含めて)信じない方が無難です。

日本語の理論がどうして電子出版に関わってくるか。簡単です。電子出版では、これらをボタン一つで自由に組み合わせることができます(できますよね?私まだAcrobat手に入れていないので分からないのですが、理論上はできるはず)。つまり、文章の組み方に関するニュアンスも(縦書きと横書きでは与える印象は違います)制作者側が自由にコントロールできるわけです。

「なんでもあり」の大量生産(正確には大量複製)が、ごく簡単に可能になるメディアが、電子メディアだったはずではありませんか?

0603//電子出版について (1999/01/02 04:44:14)
MAIL::Cherokee
Cherokeeです。

鳥居様:
>私、今まで横書きで賞に出してましたけど、あれ、いけなかったんですか?

どうも、ダメらしいですよ。公募ガイドとか見ると、たいてい縦書きって書いてありますし。

>それに私も本文縦書きには抵抗ありました。それから、振りがなのできるワープロソフトって少ないでしょう。

ルビのことですか?

私は語学は得意じゃないので、敢えて横文字を使いたいとは思いません。
でも、つい英単語を英単語のまま書きたくなるのは、国際基督教大学出身者のクセみたいですね。

大森様:
>インターネット文芸新人賞に関しては、(中略)出版に際して「編集」が一切なされていない(後略)

ええ、あれ、編集も何もありませんでした。
そういう意味では、自分でも直したい箇所が幾つも残ったままの電子出版だったりします。

>まあしかし、入選作品全点を「出版」するという快挙には意味があったと思います。

ええ、それは、そうですね。
他人様に読んでいただけるというのは、本当にありがたいことです。
しかも、印税も紙の本にくらべると高いようですし、それは電子出版の良い点だと存じております。

>あと、書評で困るのは奥付がないこと。インターネット文芸新人賞作品の発行日、版元が不明なので、どう書いていいものかと。

なるほど……ううーん。

小林様:
>少なくとも文庫より 安くないと。長編で200円、短編で50円ぐらいが妥当ではないでしょうか。

同感です。

>もちろん、印税率は50%程度で。

もしそうなれば、作家にとっても、電子出版って魅力的ですよね。

>インターネット文芸大賞に関して言えば、(中略)少なくとも表紙の絵は必要じゃないでしょうか?

私は「余計なイラスト」は嫌いな方なので、あまり気にしたことはなかったのですが、
確かに「絵」があった方が、本らしいですね。

>紙の本の出版を目指す場合、主催者に協力してもらえないとすると、
授賞式やその他のイベントで地道に人脈を作る方法があります。
というか、紙媒体でデビューした人も基本的には同じなんですが。

そうなんですか?
私は、受賞が決まる前から、WEB日記をつけたり、掲示板に書き込みしたりしていたので
それが、功を奏して、電子本もそれなりに売れているようです。

しかし、これから、どうしたものでしょう。
出版業界のことは良く知らないので、ちょっと戸惑っているのでした。

0602//さらに電子出版の話 (1999/01/02 03:36:23)
http://www.angelfire.com/jadelied MAIL::鳥居 美苗
小林さま

そう、値段!わたし、いいところ500円以下かと思ってましたから、正直頭を抱えました。(だって、高ければ売れないでしょう。売れなければ読んで頂けないわけで。図書館に入るわけでもなし。)
同じ値段で紙の本とpdfがあったなら、私だって紙の本を買います。紙の本は通常広告費、ジュヴナイルなら挿し絵の費用、印刷費(これを下げるためにあえて刷数を増やすケースも多いのですが。で、それが安く特定の流れるわけで…これ、フランスだけのシステムではないはずです。)がかかってあの値段なわけですから。
ちなみに、今回、私達のいただく印税の率は普通の出版とかわらないんじゃないかしら。これはここで具体的に言ったらまずいでしょうね。

挿し絵(表紙絵)に関しては、それはあればその方がキャッチーですけれど、私は絵なしの本に慣れているので気になりません。
もう少しデザインがあっても良かったか、という気はしますが(こういう経験、次に活かさなくてはね。)
いずれも、デザイン・挿し絵のコストを、出版社がどこまで投資と認識するかにかかっているわけです。(投資は私の専門外。大学でかじったのは経済と物理以外の一通りですので。)
一般的に、普及論(著者の名前がまだ思い出せない!)そばによくあって手にとりやすいもの・他人が使っているもの・デメリットなく試せるもの・扱いが簡単に見えるもの…などが普及しやすいと言われています。今回のは、皆様の御考えを伺う限り見事に正反対でしょう。違います?

0601//電子本 (1999/01/02 01:02:22)
MAIL::小林泰三
皆様、あけましておめでとうございます。

オンライン出版については僕も前から、興味がありました。
基本的には現在の紙の本の流れの延長線上にあるものとオンラインの特徴を
活かしたものに分化していくと思いますが、まずは紙の延長としての話を。

基本的にハードカバー、ノベルズ (新書)、文庫本の次ぎのステップとして、
成立するのではないかと考えていました。絶版もなくなるし。

しかし、今のところ値段が高いところが気になります。少なくとも文庫より
安くないと。長編で200円、短編で50円ぐらいが妥当ではないでしょうか。
もちろん、印税率は50%程度で。

インターネット文芸大賞に関して言えば、全く装丁がないことが気になりま
した。少なくとも表紙の絵は必要じゃないでしょうか?

>Cherokee さん
紙の本の出版を目指す場合、主催者に協力してもらえないとすると、授賞式
やその他のイベントで地道に人脈を作る方法があります。
というか、紙媒体でデビューした人も基本的には同じなんですが。