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1500//そうかなぁ? (1999/04/15 18:29:35)
MAIL::メタメタ
本題から外れてすみません>皆様。

三枝さん>
だから「ニッチ産業」みたいなものと言い換えたんですけど。「ニッチ」そのものの
意味じゃないですよ。よく見てください。

個人の選好の度合い、というのはつまりある種類の本を選ぶのは個人の
選好の度合いによって売れるか売れないかが決まるわけで、「俺が好き
だから、商業的にもOK」なんて一言も言っていません。メタフィクションが
商業的に売れたかどうかは実際のデータを検証して、それが有意かどうか
をきちんと実証すべきだ、と述べているだけです。

そこそこ黒字の本についてですけど
そういう本は実質赤字で、次回の出版社の出版計画を考えた時に切られる
わけでしょ?商品点数が増えた、ということは在庫(固定費用)が増大する
ことを意味するわけだからさ。それは赤字ということになるわけだし。
つまり何度もいうけど、るぅさんの言っているように出版社にとっては
「黒字か赤字」の本しかないわけですよ。

もし三枝さんの定義したそこそこ黒字とかいう本があるとしたら、三枝さんは短期
に売れた本の利益と長期に売れた本の利益をごっちゃにしているのではないか?
といいたかっただけですよ。

もちろん、より黒字になる本があるとすれば、そちらの本をつくる出版計画に
変更し、三枝さんが定義したそこそこ黒字の本を排除するということは当然
ありえますね。それは長期における計画の一環だから。

さらに証明についてですが、三枝さんは「ないでしょうか。 」(#1475)であくまでも
類推の域にとどまっているのであって、証明ではないです。もしある命題を仮定した
としたら、実証的なデータで「○○はこの作品ではこれだけ売れた。メタフィクションの
作品ではこれだけしか売れなかった。ゆえにメタフィクションは売れない」ということを
示してもらわないと証明になっていないですよ。これは実証面。

理論的にいくとすれば、母集団をランダムサンプリングして、きちんとアンケート
調査などから「この作品はメタフィクションの傾向がある」ということをすべきで
しょう。三枝さんの主張はあくまでも証明されていない命題なんですよ。
「三枝さん」が同じ作家のメタフィクションとそれ以外の作品を比較する
といったことは、あくまでも三枝さんの中での推測であって(#1475)、
証明ではありませんよ。


1499//つまり宮崎さんは (1999/04/15 17:07:01)
MAIL::三枝
今はオタクが多い(商売になる程度いる)時代だから、オタクをターゲットにした商売が成立するのは、当然だという御意見でしょうか?
それはそれで私もアリだと思いますが。
しかしそれでしたら、「じゃあ、俺は別のジャンルを作るよ」という意見は、当然で、むしろオタク側としては歓迎するべき状況では?
つまり、オタク側としても、オタク向けでない商品がオタク用と同じレーベルで出ても、じゃまなだけなのでは?

1498//やめてくださいよぉ (1999/04/15 16:58:34)
MAIL::三枝
あたしィ、べつにィ、バトルぅ? そんなのぉ、してないもーん。ただたんにィ、「商売として、○○は排除したらどーか? いや、そっちでやらねーなら、おれ、新しいジャンルつくってみるもんね」ってだけの意見がぁ、なんでぇ、そんなにィ、批判されるの? ちょっと、貴代に教えてぇ、って、話ィしてるだけなんだもーん。

それはさておき、田中哲弥さんの日記は、やはり日本で一番面白い日記なんでないかと、あらかたの人と同様、私も思いますが。
御著作は「大久保町の決闘」以外は積んどく状態で、まことに申し訳ないのですが、部屋の中にすでに未読の文庫本が500冊くらい積まれていて、わけわからんようになっているので勘弁して下さい。

1497//いつのまにか (1999/04/15 16:17:27)
MAIL::宮崎恵彦
議論の中で、梅原さんのいう「メタ言語的作品」といわゆる「メタフィクション」がゴッチャになっているような気がするのですが。

ふつう、「自称SFファン(笑)」がイメージしている「メタフィクション」というのは、ピンチョンやパース、日本人作家でいうと小林恭二や高橋源一郎あたりの作品となる(つまり、逆に言えばSFプロパー作家の書いた「メタフィクション」はほとんど数えるくらいしかない)かと思います。だから、「メタフィクションは商業的にそこそこ成功しているのではないか」という回答が帰ってきてもある意味で当然ではないでしょうか。

商業的見地から梅原理論を検討するならば、むしろ「オタクをメインターゲットとした商売の是非」みたいなことになるのでは?

1496//>三枝さん (1999/04/15 15:37:05)
http://www.kh.rim.or.jp/~tezya/ MAIL::田中哲弥
ぼーっと飛ばし読みしていたら自分の名前が出てきてびっくりしました。なん
で出てくるのかしばらくわかりませんでしたが、ぼくの日記への反応だったの
ですね。あんなものを読んでいただいているとは恐縮です。

ニフティは「売ります・買います」をときどき覗く程度で他はほとんど見たこ
とがありません。そのうち暇になったら見てみたいと思います。昔友人に「恋
愛フォーラム」だかなんだかの会議室はおもしろいよと聞いたので、入会した
ことがあります。たしかに大変おもしろかったのですが二度と行っていません。

元気なバトル、これからも楽しみにしております。では。

1495//ディックは (1999/04/15 15:06:09)
MAIL::三枝
メタかなあ……。メタじゃないような気がするんですが。
非常に個性的で変わった作家だと思いますけどね。つまり、ニュータイプ的なもの、現在の人類を超越した新しい人類などを、明確に「現人類の敵」と位置づけるといったような部分。そういった考え方は、それ以前の、「人類、進化して万歳」「次のステップに行くんだよ〜ん」といった脳天気な未来観とは全く違った次元に行っていて、そりゃあもう、大したもんだと思いますが。
しかし、あれがなんであそこまで売れるのか私はわからないのであった。明るい作家ではないよね。

1494//証明になるかどうか (1999/04/15 15:00:08)
MAIL::やぶにらみ
神林長平さんなど、新作は出ているし、旧作も手に入るし、商売になっているのでしょう。
ディックにしても、商売になると思わなければ、東京創元社が、潰れたサンリオ文庫から持ってこないでしょうし。

梅原さんの場合、むしろ逆に、難解な作品がSFとして成功している事を問題にしていたのでは。
そして、成功といっても、一部のマニア向けの中でだけなおだから、いずれ数も減って滅びると批判する。

でも、実際には、元気が良いは、早川と創元だけなのですよね。
1463番で、すがやみつるさんが、かつて新書版で出ていた娯楽SFについて触れられていますが、
ああいう伝統は、無くなってしまったのですかね。
徳間書店、田中芳樹さんとか平井和正さんとか、人気作家を擁していたのに……。

『クロスファイア』を長編推理小説として売るカッパノベルズが悪い。『日本沈没』であれだけ儲けておいて、とか。


1493//nicheは (1999/04/15 14:28:22)
MAIL::三枝
元々の英語の意味では、「壁のくぼみ」を意味しています。
「あいた場所」ですね。

》日本語訳「生態学的地位」とか「適所」なんで……。

やはり、メタメタさんの考えるような「売れない」という意味とは真反対ではないでしょうか? むしろ「はまればすごく売れる」といった意味では?

1492//無用なツッコミ (1999/04/15 14:20:09)
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/1857/ MAIL::のだ@のだなのだ
ニッチというのが生態学的な意味でのニッチ(niche)なら、「隙間」というのは間違いではありませんが、正確な意味ではないように感じます。
日本語訳「生態学的地位」とか「適所」なんで……。
#文部省の学術用語集による

1491//証明はしていますが (1999/04/15 13:11:30)
MAIL::三枝
》自分の命題を主張されて、証明は人任せって感じですね。

いいえ。たとえば、メタフィクションが売れないといった命題に対して、同じ作家のメタフィクションとそれ以外の作品を比較するといったことを、私はしています。
対して、やぶにらみさんは、「メタフィクションは商業的に大丈夫ではないか」というアバウトな予想を言うだけで、証明は一切していません。

1490//どんどんツッコミいれちゃいますが (1999/04/15 13:08:40)
MAIL::三枝
》小説ってニッチではなくて、小説って結局、実用書よりも売れないと、だから部門的にはニッチ産業みたいなもんだという風に読んでください、失礼。

「ニッチ」には、「売れない」「商品が大量にははけない」といったような意味はありません。たんに、今あいている部分、商品がない部分といった意味です。そこにぴたりとはまる商品が出ると、大ヒットするということもあります。

》よっぽどひどいトラウマが?(笑)

いいえ。私がなぜ、「メタフィクション」は売れないのではないか?という問いをひたすら繰り返すかといいますと、梅原さんの「メタフィクションを排除する」という意見が、SFファン(笑)の間で批判されているようだが、しかしそれは商業的見地から見れば妥当な意見であって、批判されるようなものではないのではないかと思ったからです。

》それこそ、個人の選好の程度によると思いますけど。

個人の嗜好としてそれが好きだという意見まで、批判するつもりはありません。しかし、「俺が好きだから、商業的にもOK」という意見は、非論理的だと思います。

》ですけど、黒字だったら出版社は売りますよ。

いいえ、黒字でも売るのを止める場合はあるんです。商品点数が増えすぎて、管理しきれないとか、そういった場合ですね。

》出版社は売り上げを最大にして、利潤を確保するわけだから、

ええ、ですから、もっと黒字が出そうなものがあれば、そこそこ黒字のものを排除して、そこに注いでいた人力をそちらに回すということも充分ありえるんです。

1489//そうか (1999/04/15 13:03:31)
MAIL::メタメタ
なるほど、三枝さんの場合

自分の命題を主張されて、証明は人任せって感じですね。

でも証明は難しそうなのばかりだし。

1488//うーん (1999/04/15 12:54:02)
MAIL::メタメタ
説明が舌足らずでした、失礼。すぐ直そうと思ったら三枝さんのつっこみが。
(汗)

小説ってニッチ>ではなくて、小説って結局、実用書よりも売れないと、だから
部門的にはニッチ産業みたいなもんだという風に読んでください、失礼。
売れるときは売れるけど、失敗すれば失敗するというベンチャーの例に近い
かも。

実際売れているかどうかは、やっぱり売り上げのデータが必要なのでは?
だから、ここで延々とやっていてもなぁ……。大筋で三枝さんの意見には
納得しているけど(商業的側面については)、そんなにこだわらなくても。
よっぽどひどいトラウマが?(笑)
それこそ、個人の選好の程度によると思いますけど。

>「黒字でも削られる可能性」の話をしていたんですが。私。

ですけど、黒字だったら出版社は売りますよ。そんな可能性があると
したら、短期では黒字、長期では赤字と解釈しないとだめでしょう。
そうしたら、新たな出版計画があったときにその「とんとん黒字」だった
本は実質赤字とみなされて消される、ということでしょう?

長期では在庫とかを考慮に入れるから、三枝さんの論理はわかる
んだけど。出版社は売り上げを最大にして、利潤を確保するわけだから、
黒字でも削られるというのは、三枝さんの「とんとん黒字」という概念を
そう理解しないと読めないということです。解釈の問題なんで、一応
掲示板のこの部分を読んでいて、るぅさんと同じような違和感を感じた
ので書きましたけど。

1487//スタージョンの法則は (1999/04/15 12:21:09)
MAIL::三枝
客観的な証明過程は経ていなかったんじゃないですかね。

》9割は屑だから売れなくてもしょうがないわけで。

そうではなくてですね、メタフィクションの場合、屑でない作品でもそれほど売れないのではないか?という話をしているのですが。

》小説って出版の中でもニッチなわけだしさ。

あのう……、ニッチと言う言葉の意味はおわかりでしょうか?「隙間」という意味でして、つまり、そこに物がない状態を指すわけで……。

》「とんとん黒字」の本が赤字に転落する、という可能性はありますけど。短期的には黒字、長期的には赤字ということで理解すればいいのかな。(それならば、納得できるけど。)

というより、「黒字でも削られる可能性」の話をしていたんですが。私。

1486//スタージョンの法則 (1999/04/15 11:44:27)
MAIL::メタメタ
なんでしょ?やっぱ。だから、9割は屑だから売れなくてもしょうがないわけで。

「実用書以外は売れない」っていうことでしょう?小説って出版の中でもニッチな
わけだしさ。でもって、少ない発行点数の小説もスタージョンの法則で9割がくず
だから売れない。だから何だかメタ小説が売れないっていうのは自明だと思う
けど、なんでそんなにこだわるかな?

出版社は利潤最大化主体なんだからさ、当然長期的な視野で本の生産計画を考えて
いるわけでしょ?だから在庫管理の費用とか当然価格に反映しているわけだし。
そういう意味では、るぅさんの分類が普通じゃないかなぁ。

在庫って短期では調整不能なわけだけれど、長期的にはそのことも
考えるから「とんとん黒字」の本が赤字に転落する、という可能性は
ありますけど。短期的には黒字、長期的には赤字ということで理解
すればいいのかな。(それならば、納得できるけど。)

1485//いや、だからさ、 (1999/04/15 10:23:45)
MAIL::三枝
売り上げを確保するために、「メタフィクションを書く」なんて行動はいままでなされた例はないんじゃないかな。
むしろメタフィクションを書けるようになるために、普通の起承転結があって、大団円におちるような話を書いて売り上げを確保する人がほとんどなわけで。
つまり、単独ではメタフィクションは、売れる小説になれる要素がないのではありませんか?と。

1484//売れる本と売れない本 (1999/04/15 10:07:36)
MAIL::やぶにらみ
神林さんの場合、「売れそうな本」も平行して書いているのだから、商業的に文句を言われる筋合いはないのかもしれない。

荒巻さんも、架空戦記物を書き始めた頃、筒井さん当ての書簡で、
ベストセラー作家になって出版社への発言力を高める、
と抱負を語っていました。(『日々不穏』でしたか)
また、「柔らかい時計」みたいな作品を読みたいのですが。

山田正紀さんが、超伝奇バイオレンスを書いていた時期があって、
つまらなくはないのだけど、あまり向いているとは思えなかったし、
当時は売れたのかもしれないけれど、今は品切れ多いようですし、
作家のサバイバルも一筋縄ではいかない気がします。

1483//田中哲弥さん (1999/04/15 09:42:18)
MAIL::三枝
ニフティなら、科学者だけでなく、医者もエロライターも編集者もファンタジー作家もオタクライターも、暴れたり、デマをばらまいたり、ナンパしたりしてますぜ。(メタだな)
1482//わたしは (1999/04/15 08:01:06)
MAIL::三枝
「ドクター・アダー」で元気が出る人がわかりません。
「人間失格」で元気が出るってのもわかんないけど。

1481//元気の出る文庫の話で元気が出た (1999/04/15 00:52:52)
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/ray_fyk/ MAIL::冬樹蛉

>大森望さま

>よくわかったのは、「なぜこの本で元気が出るのか、余人にははかりがたい」って
>ことかも(笑)

まったく、そう思ったことです。思われてもいるでしょうけど。『今夜、すべて
のバーで』(中島らも)とか『人間失格』(太宰治)とかで元気モリモリになる人
もたぶんいることでしょう。忘れてましたが、『赤頭巾ちゃん気をつけて』(庄司薫)
は、いまだに元気出ます。要するに、「元気が出る」と言うとなにかしらこっ恥ずか
しいようなものが、ひとりひとりにとっての「元気の出る本」なんだろうと思いま
す。

しかし、『富豪刑事』は盲点でした。あれは元気出ますね。

前から考えてるプロットに(絶対書かないだろうけど)『富豪作家』というのが
あります。めちゃめちゃ難解(というか不可解)で天才の実験のようにも狂人の寝
言のようにも見える超メタ言語的作品を書いて、出版社と言わず書評家と言わず女
子高生と言わずテレビタレントと言わず、とにかくあらゆる筋を金の力で動かし、
「この作品を買わずば人にあらず」みたいな空気を強引に作り出すんですな。「一
万円やるから、千五百円のあの本を買え」と二百万人くらいのバイトを雇って、と
にかく金の力で社会現象化してしまう。で、次に、伝統的お約束の塊みたいな波瀾
万丈単純明快水戸黄門的大衆エンタテインメントを書き、同じやり口でベストセラー
にしてしまう。で、次に……と、おおかたのジャンルから一冊はベストセラーを出
し、出版界に誰にも破れない売上げ記録を打ち立てて、忽然と文筆業界から姿を消
してしまう。

ラストシーンも決まってます。数年後、にわかに小説に興味を持ちはじめた学生
が過去のベストセラー記録を調べていて、とんでもないベストセラー作家の存在を
初めて知るわけです。周囲の人に訊いてみると「ああ、あの作家はすごかった。私
も買った。でも内容はよく憶えていない」とみなが異口同音に言う。あわてて書店
に走った学生が店員にリストを渡してまとめて注文しようとすると、「えーっと……
ああ、全部版元品切ですねぇ……あ、一冊だけいまも重版のかかってるやつがあり
ます。『ベストセラーの書きかた』 ご注文なさいますか?」

くだらねー。

>すがやみつるさま、妹尾ゆふ子さま

そうか、マンガもありだったんですね。『おれは直角』に私も一票。御城代様が
懸命に直角フェースを練習しているところを見れば、どんな読者も「ああ、こんな
偉い人も陰ながら努力している。私もがんばらなくては!」と勇気づけられること
でしょう(なんか、読み筋がちがう……)

#直角フェースの真似しようとして、腕が攣りそうになったことがある……。


1480//つまり……(笑) (1999/04/14 22:48:52)
MAIL::三枝
元々、本を沢山売ることのできる作家ですら、メタフィクションを書いたら、その売り上げは落ちるのではないか。
だったら、売れる売れないのぎりぎりのラインの作家が手を出したら命取りだろうし、こんなふうに出版全体が不況の時期には真っ先に出版を見合わせられる類の商品なのではないか、と。

1479//つまり… (1999/04/14 22:34:27)
MAIL::宮崎恵彦
>三枝さま

数万部売れれば商売として成り立つ世界で、数十万部売れなかったとしても経営的には問題はないのではないか、ということです。まあ、売れるに超したことはないし、『幻詩狩り』と『柔らかい時計』は例としてはあまり良くなかったかもしれませんが。

1478//いやですね、宮崎さん、 (1999/04/14 22:18:29)
MAIL::三枝
私、「問題がある」と言っているのではなくってですね、「メタフィクションって、そもそも売れない商品でないの?」と言っているだけなんですが。
1477//同一作家の作品 (1999/04/14 22:15:38)
MAIL::宮崎恵彦
そりゃあ確かに、『幻詩狩り』より『ラバウル烈風空戦録』の方が売れていて、『柔らかい時計』より『紺碧の艦隊』の方が売れているのは確実な訳ですが、それがべつに問題であるとは思えないのですが。
1476//だるぐれん (1999/04/14 20:13:10)
MAIL::きくち
>英語読めないけど「ダルグレン」買いたいです。(渋谷かぁ)

もってるだけでかっこいいので、買いましょう。メタ言語SFだけど。
ウィリアム・ギブスンだって、ダルグレンはなんだかわからんと言ってたので、
英語読めなくてもオッケー

1475//なぜ売れないと思うのか (1999/04/14 18:55:38)
MAIL::三枝
まあ、やぶにらみさんも、メタ言語的小説の売上冊数を聞かれても困るでしょうから。

私がメタ言語的小説をダメなんじゃないかと思うのは、メタ言語的な作品とそうでないもの両方を書く作家の、それぞれの作品を考えてみた結果なんです。
たとえば、筒井氏の作品なら、「朝のガスパール」や「唯野教授」のようなものより、「東海道戦争」や「七瀬シリーズ」のようなものの方が売れたのではないでしょうか。神林氏の場合も、メタ言語的な作品より、「敵は海賊シリーズ」の方が売れているのではないでしょうか。
私は、筒井氏にしろ、神林氏にしろ、メタ言語的作品を書くのに向いていない作家である(それゆえ、メタ言語的作品の評価も売り上げも低くなっているのだ)とは、思わないんですよ。むしろ、どちらもメタ言語的作品をつくる時にはすぐれた作家なのではないですかね? なのに、メタ言語的作品以外の作品の方が売れているように思える。
その売り上げの差は、単純に、一般的な読者はメタ言語的作品をそれほど好まないということなのではないかと、思ったわけです。

1474//これはいけますよ! (1999/04/14 18:26:54)
MAIL::akaosug
英語読めないけど「ダルグレン」買いたいです。(渋谷かぁ)
「がんばれ元気」言おうと思ったけど文庫になってるかわからなかったので、、、「1・2の三四郎」はなってないか。
大藪春彦なら船戸与一が今風という気も。個人的には赤江曝とかフツフツとたぎるものあるんですけど(笑)

なんかピカソは本当は下手だ、みたいな、、、下手なのか? やっぱりそうなのか??

1473//感想ですが (1999/04/14 17:09:01)
MAIL::三枝貴代
》メタフィクションは、作品的にも商業的にも、捨てた物でないと、私は思います。

その辺りが、どうも疑わしいような気がして。
「作品的」ってのは、個人の好みですから、私は考えません。「商業的」の部分ですが。
どの程度(何冊くらい)日本で売れているのでしょうか?
できれば、例外的に売れた本ではなく、平均的としてどの程度はけているのか、知りたいかな。

1472//メタ言語小説とか、実験小説 (1999/04/14 16:56:04)
MAIL::きくち
具体的にどういう作品を念頭においての発言なのか、ちょっとだけ興味あるな(ちょっとだけです)。

1471//レス1468 (1999/04/14 16:23:24)
MAIL::やぶにらみ
>三枝さま

ベストセラーの「おかげ」で本を出しているようでは、何とも不安定なので、
そういう「他力本願」ではいけない、ということですかね

メタフィクションは、作品的にも商業的にも、捨てた物でないと、私は思います。

メタフィクションが頭で書いたようだ、という感覚はよく判るのですが、
スティーヴ・エリクソンみたいに「情念」メインの作家もいますし、
人それぞれではないでしょうか。

1470//ウェストレイク情報>浅暮様 (1999/04/14 15:45:57)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
>>浅暮さま
もうごぞんじかもしれませんが、小林文庫の古本掲示板、
http://www.st.rim.or.jp/~kobashin/cgi-bin/nagaya/nagaya.cgi?room=004
で彩古さんがウェストレイクの古いところを何冊か売りに出してますよ。お値段はリーズナブル。
もしごぞんじないときのためにお知らせまで。

1469//なるほど元気の基準は不明 (1999/04/14 15:09:21)
http://member.nifty.ne.jp/usagiya/ MAIL::妹尾ゆふ子
あ〜、人のあげてる「元気がでる文庫」の、どこがその要件を満たしているかわからないというのは、わかりますね。わたしも、ほかの方があげられたもので、読んだことがあってもまったくもって「なぜ」と首をかしげるだけのものが。

前の兄弟対決にくらべればずいぶん抽象的なお題ではありますけれど、それにしてもなあ。

『がんばれ元気』は通して読んだことはありません(連載をちらほら程度)が、タイトルからいってもばっちりでしょう。すがやさんがおっしゃるように『おれは直角』もいいですね、小山作品。これは文庫ではじめて読みましたが、たしかにすがすがしくも元気の出るタイトルだったかと。
「元気がでる」のは、少年漫画の王道かも。

逆に「げんなりする本」なんてテーマだったら、まずゴダード作品がどれでも一押しなんですが(笑)。これもわかりづらいでしょうか。

1468//メタ言語小説って (1999/04/14 13:00:06)
MAIL::三枝
非常に個人的な感想というか、単純な実感にすぎないんですがね。
メタ言語小説とか、実験小説ってのは、ただ単に頭が良いだけで書けるって部分があるような気がしてならないんですよ。手法が論理で構成されていますんで。考えればなんとかなるといった感じなんです。
それに対して、基本的な物語構造にはまった普通の起承転結にそって進む話ってのは、どこかで理屈を越えているというか、面白いものを書くのには、結局のところ才能がないとだめなんでないかという気がして、ならないんです。
キュビズム絵画は頭で書いているような気がするが、古典派の絵画はそりゃもう才能で書いているんだといった感じ、とでもいいましょうか。

1467//元気が出る (1999/04/14 12:28:04)
MAIL::T.IWATA
「ナヴァロンの要塞」は何故か読むと元気が出ます。あと、あまりにも
ポピュラーですが「坂の上の雲」も気分が高揚する感覚でしょうか。
マンガだと、「沈黙の艦隊」は同様に高揚した気分になれますが。

1466//元気が出るSF書・おたく書 (1999/04/14 11:06:33)
MAIL::須藤玲司
いちおうおたくでSFファンのはしくれのわたしとしては、「暗黒太陽の浮気娘」のダメなSFファン群像を見るとほほえましくてなんか元気になってくるんですが、「天使墜落」のダメなSFファン群像を見るとすっかり元気が萎えてしまうというのはいったいどういった作用なのでしょうか。
「イエスタデイ」とか「あらえっさっさの時代」とかで元気にになるのはポジティブな話だから当然かもしれないけど、「天使墜落」も根本はポジティブな話のはずなのに。単に「天使墜落」がつまんないってだけかもしれないけど。
「コミケ中止命令!」だと元気になって、「Jの少女たち」だと萎えるなあ。
「暗黒太陽の浮気娘」は、科学的正確性にムダにうるさい作家がSFファンを外部から見る話なので、この掲示板の昨今の流れにちょっとだけそぐう本かも(笑)。

1465//ちっ、終わったか (1999/04/14 09:36:54)
MAIL::三枝
べつに小説でなくても良いのだと気付いたら、意味不明に元気が出るニーチェの「ツァラトウストラ」を思い出したのに。
やおいに、ノベルズだがそのものずばり「さあ、元気になりなさい」というシリーズがあります。くりこ姫。
(今月の「本の雑誌」のタイトル大賞選考では「あんたに縛られたい」が挙げられていて、「これはイイ女だよ」とか語られていたのには、ツッコミ入れてかき回したい衝動を感じました。それは、やおいです。だから、男だって。)

1464//追記 (1999/04/14 07:50:14)
MAIL::細田
過去に自分の部署で1年に億単位の赤字を出したことのある(あ、これって秘匿事項?)男として言えることは、本で儲けるのは難しいけど、損するのは簡単、ってことですね。でも小説なんかの場合は、あと○千冊売れたら損益分岐点クリアなのだが、って低レベル(ローリスク・ローリターン)なんで、本当に、本は買って読んでください。今ならSF者が「SF」として売られている本を、一人2冊ずつ買うだけでも、そのジャンルは維持できるんじゃないか、と思います。

1463//男のリキッド (1999/04/14 07:38:07)
http://member.nifty.ne.jp/msugaya/ MAIL::すがやみつる
んーと……。南里作品のうちスポーツ新聞/夕刊紙連載系の作品は、ストーリーと題名が混乱していることもあり、また、ストーリーがあまり進まないこともありで、よく覚えていません。「礼拝堂の体位」は覚えているんですが。こういう本って保存しておきにくいこともあって、確認できないのが残念であります。「クリット」は(C)豊田行二で間違いないと思いますが。

話題は変わりますが、ここで話題のSFのうち、「売れていたSF」あるいは「梅原さんの唱える大衆向けSF」って、「70年代までの国産SF作品」のことなんじゃないんでしょうか? 梅原さんの作品って、「ノンノベルス」と「野生時代」がSF(含む伝奇SF)や冒険小説に熱心だった頃の日本人SF作家の作品がベースになっているような気がします。売れたという意味では『日本沈没』が頂点だったでしょうが、これもカッパノベルスだったように、いまはミステリー、官能、架空戦記などが中心となっているノベルスも、かつては中間小説誌と並んで、娯楽小説の中核を成していた時代があったのですが……。

そんな時代の懐かしいSF小説の表紙画像を、ぼくのホームページに貼りつけてあります。出自がバレてしまいますが(笑)。
http://member.nifty.ne.jp/msugaya/sci-fi.htm です。
ここに書いてあるアメリカの「SF vs SCI-FI論争(?)」の原文、興味がおありでしたらお送りしますよ>大森さん

1462//南里征典vs豊田行二 (1999/04/14 06:13:45)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
>>すがや様
どうも、ご無沙汰です。
大藪と麻雀放浪記はぼくも考えました。でも茶木則雄の領分なのでパス(笑) 『監督』は新潮文庫ですね。まだ目録に載ってるんだろうか。
豊田行二は悩んだんですが、最終的に南里征典に決めたのはタイトルのインパクト。最近の南里征典作品だと主人公は出世とか考えてないみたいですね。そのへんがポストバブル型なのか。
ちなみにbooks.or.jpで検索したら、南里征典作品は119点、豊田行二は204点でした。さすがは「オジサンたちの赤川次郎」。リーダビリティでは圧倒的に豊田行二なんだけど、南里作品はあのすさまじく異様な官能描写が麻薬的(笑)

「葉津美の秘密の箇所は、二枚の花びらがぐっしょり濡れて、素敵にすみれ色に充血し、複雑な花層がそれ自体、にょっきりと毛むらの陰に盛りあがって、美人菩薩のように笑っているようだ。」(徳間文庫『秘命欲望課長』10ページ)

みたいな文章がえんえん続きますからね。ところで「男のリキッド」って表現は(C)南里征典なんでしょうか。

1461//すみません (1999/04/14 06:08:41)
MAIL::細田
またやっちゃいました。前発言は「細田」です。

1460//無題 (1999/04/14 06:07:41)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
本作る側から言わせると、特定ジャンルとか作家とかが消えてしまって欲しくないなら、ちゃんと買って作家・ジャンルを支えてあげてね、ってことはある。古いSF者なら、サンリオの悲劇を覚えているのでは(まぁ、サンリオの場合は出している本のほうに…げほげほ)。

ちなみに、たいていの出版社は「そこそこの黒字」程度なら、その部署の廃止はあまり考えません。今みたいに極端な不況の時代だとちょっとアレかもしれませんが。

売れているトコの部署の問題は、その部署にいる人間が、そこにいるってだけで「エラい」みたいな意識を持ってしまうことやね。ジャンルの勢いや他の編集者(ヒット作をちゃんと出しているプロデューサー)のせいだっつーのに。

1459//遅ればせの元気の出る本 (1999/04/14 05:27:24)
http://member.nifty.ne.jp/msugaya/ MAIL::すがやみつる
ええと、こちらに書かせていただくのは2回目になります。「元気の出る本」は決まってしまったようですが、マンガでも官能でも何でもありなんですね。個人的に好きな「元気の出る本」といえば、以下のようなものがあります。

●A.J.クィネル『燃える男』(新潮文庫)
そのものズバリの題名ですが、ぼくはこれを読んで一念発起し、スポーツクラブで水泳をはじめました。あまり長続きしなかったけど。

●大藪春彦『汚れた英雄』(角川文庫?)
理屈無用。「男の子」の夢です。昔、文庫にもなっていなかった頃、3巻目、4巻目が入手できなくて(昔、大藪作品、山田風太郎作品は、隠れて読むタイプの小説で、いまのフランス書院文庫みたいな扱いをされていたのです)、徳間書店まで買いに行ったことがあります。

●海老沢泰久『監督』(新潮文庫? 文春かな?)
海老沢作品のスポーツ系、料理系なら何でもOK。『F1地上の夢』(朝日文庫)や『ただ栄光のために』(新潮文庫?)あたりでも可。必ず最低1カ所は鼻の奥をツンとさせてくれ、最後にはカルメンの音楽(映画『がんばれベアーズ』のテーマ曲)が聴こえてきて、気分を昂揚させてくれます。

●阿佐田哲也『麻雀放浪記』(角川文庫?)
説明不要。

》●小山ゆう『がんばれ元気』(小学館文庫)
マンガでもよかったんですね。小山ゆうさんなら『おれは直角』(小学館文庫)もいいかも。小山さんの描くキャラは、表情の変化が秀逸です。とくに泣き顔。ただ泣くのではなく、フニャ……と顔が崩れていく過程を描くところが。
シンプルに元気が出るマンガというと『ゲームセンターあらし』(小学館文庫、絶賛在庫品切れ中)なんてのも、案外アナかもしれません(笑)。

》●筒井康隆『富豪刑事』(新潮文庫)
うーん。非常に面白かったのですが、その後、『俺の空[刑事篇]』を読んだら、富豪度は、こちらの方が勝ってました。小説家とマンガ家の収入の差が「富豪」に対するイマジネーションの差にもなっているのか……などとも思ってしまいましたが(苦笑)。

》●南里征典『秘命欲望課長』(徳間文庫)
無邪気に元気が出るという意味では豊田行二作品――とくに「野望」シリーズですね。「官能サクセスロマン」で高度成長経済型、バブル経済型とでもいうか、日本全体がイケイケだった時代に書かれたせいかもしれません。「野望」シリーズが売れたためか、文庫化の段階で改題され、「野望」とは無縁なのに「野望」が題名につけられたものもあるので要注意です。『大番』『図々しい奴』『と金紳士』『どてらい男』『細腕繁盛記』といったサクセスストーリーの系譜上にある明るく元気な官能ロマンが豊田作品の真骨頂ではないかと思います。「本の雑誌」で「オジサンたちの赤川次郎」という特集が組まれたことがあって、それを読んでから、ちょっと買うのが恥ずかしくなってしまいましたが。
豊田作品のサラリーマンの主人公が女性を口説くときは、シティホテルのレストランで食事(なぜか必ずステーキと赤ワイン)をし、その合間に部屋を予約して……というのがパターンになっていました。後背位(南里作品の場合は「礼拝堂の体位」)のときは必ず空気の抜ける音がする……というのも、お約束でした。
南里作品は、社会派ミステリー系が多く(スポーツ新聞連載系には、あそこにホクロのある女を捜す……といったシンプルなミステリー系もあるのですが)、「課長」シリーズなどでもバブル崩壊型というか、元気を失った時代の影響が出ているかもしれません。主人公にも、ちょっと陰のあるタイプが多いはずです。
ちなみにぼくは、南里氏のデビュー作『獅子は闇にて涙を流す』をまだ持っています。官能作品が中心になった後に書かれた実録航空冒険小説『紅の翼』は、新刊時に買いそびれ、古書店でやっと入手しました。


1458//たかはしさんへ (1999/04/14 05:10:16)
MAIL::浅暮三文
ごめんなさい。これからは心をいれかえ、ちゃんと書きます。イン
ターネットなどにうつつをぬかさず、原稿用紙に向かいますので、
許して下さい。ついついのでき心なんです、いつもですが。さて、
しばらく、ご無沙汰する前に、メタフィクションについて。メタが
売れていないという固定概念は誰が植え付けたのか知りませんが、
ピンチョンもパースも、そこそこ売れている。大ベストセラーじゃ、
ないけど。高橋ゲンイチロウさんも、売れています。いや、それ以
前の作品にも、ジュリアン・バーンズやその他もろもろ、売れてます。
ただ日本の中で、それがメインストリームとして扱われないから、
あまり日の目をみない、話題にならないだけではないでしょうか。
再度、メタフィクションの擁護をさせてもらえるならば、今、メタ
といった呼称を与えられてはいるが、そもそもスターンの「シャン
ディ」から始まる、奇想小説やお笑い小説は、ゲンジケイタ、シシ
ブンロク、今ではシミズヨシノリにつながっているのです。今一度、
メタを思い返して、そういえばと思い当たる作家を考えてもらいた
いです。メタフィクションは特殊な小説ではない。 グレ拝
追伸、たかはし様、「ダブ」は作者としてはSFではなく、メタ・
ファンタジーとして書いた作品です。剣も魔法もドラゴンも登場せ
ずにファンタジーの世界を書きたいと考えた結果です。では、しば
らく、おこもりへ。夏まで、みなさん、さようなら。

1457//元気が出る文庫・応募御礼 (1999/04/14 03:43:34)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
ご協力いただきありがとうございました。
よくわかったのは、「なぜこの本で元気が出るのか、余人にははかりがたい」ってことかも(笑)
「燃える本」ってことでいうと、ブリンとか『ドラキュラ戦記』はありな気がしますが、他人に説明しにくいのが難点。いや、キム・ニューマンは固有名詞並べるだけでウケる気はしたんですが。
いただいたお題を参照しつつ、いろいろ検討した結果、今回はど真ん中のストレートで勝負することにしました。ヒネりなし(笑)
というわけで、最終的にエントリーしたのは、

●小山ゆう『がんばれ元気』(小学館文庫)
●筒井康隆『富豪刑事』(新潮文庫)
●南里征典『秘命欲望課長』(徳間文庫)
●岡本太郎『今日の芸術』(光文社文庫)

文庫ならマンガでもOKなんですが、一点選ぶならどう考えてもコレでしょう。というか考えてない(笑) マンガ喫茶で全巻読破してしまった。高知でタイトルマッチがあったなんてすっかり忘れてて驚いたことである。
『富豪刑事』は一回戦敗退要員(笑) 岡本太郎で優勝狙い。著者名だけで一回戦は突破するだろうと。いや、これが光文社文庫の新刊で出たのは盲点でした。
この路線は、ナポレオン文庫よりは南里征典ってことで>タニグチさま。いや『密命驀進課長』でも『欲望密会課長』でもいいんですが(区別がつかない)。
どこかに南里征典の全作品リストってないですかね。ないか。
橋本治は『革命的半ズボン主義宣言』とか考えたんですが、インパクトで岡本太郎に敗退。ヤングアダルトと児童文学は今回遠慮しました。
基本的に、「しっかり書いてある小説」は元気がでにくいんじゃないかと思ったんだけど(読むだけでエネルギーがいるので)どうですか。その点、南里征典は完璧なのだが、さすがにこれで上位進出は無理かも。


1456//元気の出る文庫本 (1999/04/14 02:21:27)
http://member.nifty.ne.jp/usagiya/ MAIL::妹尾ゆふ子
元気が出るというと、ゴードン・R・ディクスンの『ドラゴンになった青年』なんかどうでしょう。ドラゴンになってしまうという艱難辛苦を乗り越えて、友だちゲットだぜの話。読後感がさわやかです。
もう現役じゃないかなあ。ドラゴンウォーズってシリーズ・タイトルがついたときは、まだ現役だったと思いますが。

ほんとは、ちばあきお氏の『キャプテン』と『プレイボール』が、とにかく前向きな元気が出る本の、個人的なランクづけではダントツで一位なのですが。文庫ありますけど、漫画だから却下。

SFなら、デイヴィッド・ブリンがオプティミスティックというか、すごく悲惨な未来像を描いていてもかならず元気な感じで、わたしは好きですが、どないでしょう。『スタータイド・ライジング(上・下)』など。もう現役じゃないのかなあ。

1455//本格SF (1999/04/14 01:58:41)
MAIL::海法 紀光
マニアックなSF…でも本格SFでもいいんですが、これって一部狭くて一部広いですよね。本格SFに関しちゃ、狭いほうのイメージが先行しすぎてるんで、広いところもあるよってのをアピールしたい、とお考えください。「お気楽なSFは面白いけど、本格SFって堅苦しそう」ってな感想に対して、フォローを入れられたらな、と。

>ガジェットSF

ガジェットSFは一番最初に登場した時は、センス・オブ・ワンダーと認識異化効果だったと思うわけです。…最く新しいガジェットってのは、それだけでセンス・オブ・ワンダーですからね。そこから、系譜がはじまり、ジャンルの一部となった、という風に私も思います。ガジェットが出ていればSF、です。マルチの頭はなでなでしてほしいですし。
「チグリスとユーフラテス」に関しては…「極限状況に追い込まれた人間」が認識異化効果なわけで、その意味、「元」が現代人なのは全く問題ないかと。

「チグリスとユーフラテス」じゃなく今書かれた作品で、未来で宇宙なのに現代人で、他に科学でセンス・オブ・ワンダーで認識異化効果なところが全くない…とすると、それもSFだと思いますが、俺はどっか狭いところで、小さな声で「本格SFじゃない」とか「濃いSFじゃない」とか、こっそりつぶやくかも、というレベルです。

1454//黒字の説明、どもすみません (1999/04/14 01:21:05)
MAIL::るぅ
#1449ありがとうございます。
なぜこんな字面の問題が気になったかと申しますと…単行本の場合、たて部数をクリアした時点で、その本はあきらかに「黒字」なわけです。つまり、「数字上は黒字が出ているのですが、在庫管理や、出版点数の増大などで出版社に負担(経費)をかけている本」としては、売れ行きの好調を過大評価して大増刷したあげく、返本の山を築くパターンぐらいしか思いつかない(ま、その時点で赤字に転落ですね)。
たて部数をクリアして黒字が出た商品が手に入らなくなるパターンとしては「出版取りやめ(絶版)」ではなく、「増刷がかからない(品切れ)」こともありますね。もちろん、商品に動きがなくなった時点で絶版にするのでしょうが、要は在庫がなければ同じというわけです。

以上、枝葉末節の話でした。「んなこたぁわかってんだよ」という話題だったとは思いますが、繰り返し出てくると気になる用語(黒字)だったので。たいへん失礼いたしました。お詳しい人、間違いがあったら訂正してください。

本論の、メタフィクションがそれほど売れているか…ということについてですが…。もちろん僕もわかりません(笑)。それこそ、売れていないとしたら、その「商品」に問題があるのであって、「ジャンル」に罪はないのではないでしょうか。三枝さんの#1435(の、とくに前半部分)は、その意味でも、心から同意いたします。ジャンルが切られるわけではなく、出版社は「商品」を切るわけです。
ジャンルを切る場合もあるでしょうね。雑誌などの場合には。たとえば一時隆盛を極めた学習雑誌がなくなってしまったように。でも、そのばあい在庫の管理などはまた単行本とは別の計算となるでしょうしね。
たとえば少女小説のシリーズに勢いががなくなりつつあるように、単行本の世界でジャンルが切られる場合ももちろんあると思います。こういうものと、「メタフィクション」が比較の上で語られるとすれば、また別の話として興味深いですね。

1453//元気ピンピン。 (1999/04/14 01:18:25)
http://www.asahi-net.or.jp/~WF9R-TNGC MAIL::タニグチリウイチ
元気が出る、と言えばほらあの「ナポレオン文庫」でしたらどれ
を読んでも元気にピンピンするんですけどご要望とはちょっと違
うみたいなんで却下だ。

やっぱほら人のフリみて我が身をの例えもあって神足裕司さんと
西原理恵子さんの「恨ミシュラン」は読んでとっても励まされま
す。権威なんてもなーないんだとばかりに老舗も頑固も蹴倒し踏
みにじり突き進んでいくあの傍若無人な振る舞いを読むとホント
心が勇気づけられますわ。

ではまたいずれ。

タニグチリウイチ

1452//元気の出る文庫 (1999/04/14 00:43:20)
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/ray_fyk/ MAIL::冬樹蛉

うーむ、『星虫』(岩本隆雄)は「いまふつうに書店で手に入る」条項に
抵触するしなあ……でも、これ挙げたい人って多いでしょ? 『メルサスの
少年』(菅浩江)、『占星師アフサンの遠見鏡』(ロバート・J・ソウヤー)
もだめかあ。

『デイヴィッド・コパーフィールド』(ディケンズ)なんてのは元気出る
かもしれませんが、せっかく出そうになった元気が読み通す疲労で相殺され
るかも。

あんまり難しい話は面白くても“元気が出る”って感じじゃないですよね。
疲れたときなど、少年少女の成長物語的構造の話には、ほっとして元気が出
ます。癒し系って、やつですか。『都市と星』(アーサー・C・クラーク)
とか『天の筏』(スティーヴン・バクスター)とか。少年少女が主人公じゃ
ないけど、個人的には『旅のラゴス』(筒井康隆)はすごく元気出ますね。

渋い元気の出かたでは、『アルベマス』(P・K・ディック)、『夢の島』
(日野啓三)、『堕落論』(坂口安吾)、『ドクター・アダー』(K・W・
ジーター……は、まだふつうに書店で手に入るのかな?)

とにかくアホになって元気が出るのは、『お聖どんアドベンチャー』(田
辺聖子)、『愛と青春のサンバイマン』(藤井青銅)、『花の木登り協会』
(イーデス・ハンソン)、『SFおもろ放談』(星・小松・筒井ほか)……
ああああ、全部、いまふつうに書店で手に入らないっ! おじさんは最近の
本ではあんまり元気が出てないんだなあ。

うん、これは盲点かも。ただただ単純に元気の出る本というのは、案外い
ま空きニッチになっているのかな。


1451//やぶにらみさんへ (1999/04/13 23:21:32)
MAIL::たかはし
あ、#1431ということなら、だいたい同意、です。

#でも、「Jの神話」はSFだと思います。
#「ダブ」もSFと言っちゃっていいかな? まあ
#ファンタジーとSFは切り分ける、というのはありですけど。

1450//海法さんへ (1999/04/13 23:08:04)
MAIL::たかはし
#島本和彦って文庫じゃないしなあ。>元気の出る文庫

>SFの二つの顔

センスオブワンダー、異化効果などで規定されるものは、ミステリでいうなら「ミステリ」ではなく「本格(ミステリ)」なのではないでしょうか。
つまり、「殺人事件が起こってなぞ解きがあればミステリ」というおおざっぱなミステリ観と、「ロジックがなければ云々」「トリックが云々」「謎解きの過程が云々」「やっぱりカーは云々」みたいなことにこだわる本格ミステリファンのミステリ観、という構図が、SFにおけるそれとも対応している、と思ったわけです。

#って、海法さんってミステリにも明るいんでしたっけ?

で、もちろん殺人(犯罪)がなくても本格だと言いたくなるものもある。また、京極さんの某作品とか森さんの某作品とかは(ミステリっぽいけど)本格じゃない、という人もいる。こういうのも含めて、ミステリとSFは似ているんじゃないかと。

で、私としては、マニアックな方とそうでない方は、ミステリみたいに分けた方がいいと思うんですよ(大森さんも日記でそういうことを書いていましたよね)。そして、一般的なジャンルとしては、マニアックじゃない方を含んでいるものとした方がいい、と。

だもんで、SFって何? とかいう話をしているときには、マニアックじゃない方の話をしたい。んで、SF読みを広く獲得するには、別にマニアックなSF読みを大量に獲得しなくちゃいけないんじゃなくて、マニアックなのはごく一部でもいいから、それ以外の人を大量に増やしたい。で、それらを全部ひっくるめて「SFファン」と呼んだ方がいいんじゃないかと考えているのです。
そうして、マニアックじゃないSFもマニアックなSFも増やしていって、商業的においしいジャンルになれば、冒険もできるようになる。それが、SFを盛りたてるために有効な戦略じゃないかと思っているのですが、いかがでしょう。

うーん、海法さんと私との違いは、SFファン(とSF)の線の引きかたなんでしょうか。もっとも、私も二つの線引きをごっちゃにしているきらいがあるので、それは反省しないと、と思ってます。

以下、レス。

>少なくとも ティプトリーとホーガンと新井素子と星新一を含む基準くらいは、ね。
確かに、そのくらいならいろいろありそう(弱気)

>それについては、1.名前が科学っぽい …に入れたつもりです。
うーん、そうなのか。それは失礼しました。

>それに、宇宙人もロボットもそのほか SFっぽいガジェット
>が出てこなくてもやっぱりSF…と感じて、それを私と
>たかはしさん両方が納得できるような時もあるじゃないですか。
うん、それはありそうですよね。

>それに、たとえば ロボットや宇宙人が出てくることは…
>異質な行動原理で動く何かが描かれることで、今まで自分が
>当たり前と思ってた行動原理が揺さぶりをかけられるわけじゃないですか。
うーん、それって、「異質な行動原理で描かれなくちゃSFとしては云々」っつうことですか? だったらちょっと。

つまり、ガジェットによって描かれるSF性というのは、センスオブワンダーとか異化効果(を指してるんですよね?)などと関係なく、単にガジェットが使われているということだけでそのジャンルの一端をなしている、という感じがするです。
というか、そうしないと「『チグリスとユーフラテス』は未来の別の惑星の物語なのに現代日本と同じような思考法で描かれているからSFとしては云々」みたいな話になったりしません?

また、#1392でのまきさんの発言じゃないですけど、マルチの頭をなでなでして壊れている男の子は、「夏への扉」に代表されるメイドさんロボSFの系譜(なのか?)の末端に触れている、とか思いませんか? ……思わないか。でも、そういう流れをうまく取り込んでいくようなSFの方向性もほしいな、とは思ったり。

#って、To Heartやったことないけど。
##なんせうちにはDOSとWin3.1とFreeBSDしかないもんで(涙)。
###やはりここは「とこちゃん」に期待するしか(嘘)

1449//とんとん黒字の本 (1999/04/13 22:39:33)
MAIL::三枝
ってのは、出版社が本の出版点数を削らなくてはならないとき、削る程度の黒字本、という意味で、便宜上用いています。
数字上は黒字が出ているのですが、在庫管理や、出版点数の増大などで出版社に負担(経費)をかけている本のことでして、実は出版をとりやめた方が儲けになったりするようなレベルの本のことですね。

1448//なにをもって、とんとん黒字なのかなぁ (1999/04/13 22:25:04)
MAIL::るぅ
はじめまして。タイトルの件ですが…。
ふつう、書籍の場合は「たて部数」として、損益の分岐点があらかじめ決められていると思います。もちろん、原価を計算して、この部数以上出たら黒字、という分岐点はありますよね。「とんとん黒字の本は、実は赤字」という計算は、現実問題として版元はしないのではないか、と思います。あるのは、黒字を出した本と、まだ出していない本の2種類でしょうね。だからどうなんだ、といわれると、それだけです(笑)、ただ語感としてすごく違和感があったもので。


あ、元気が出る文庫はシリトー「長距離走者の孤独」と橋本治「桃尻娘」(SFでなくてごめんなさい)。やっぱり一人称は効きますねぇ。どちらも、現状が閉塞しているなかで、それでも歩いていくんだ、というあたりが泣かせます。それと、栗本薫の「レダ」かな。

1447//ダルグレン (1999/04/13 21:44:48)
MAIL::きくちまこと
既に筋道もへったくれもないみたいですが、それはさておき、ダルグレン(懐かしい)をまだ置いてるってのは偉いね>渋谷タワー。
今でも売れるんだろうか(いや、ダルグレンが”今”売れなくたって、メタフィクションの一般論とはなんの関係もないですから、ねんのため)。

1446//ローすぎるのじゃないですか?と。 (1999/04/13 19:51:59)
MAIL::三枝
》専門書の出版社などは、ローリスク・ローリターン商品だけで勝負していると思うのですが。

専門書の出版社は、かなりの割合で政府補助金が入っていたと思います。後は、学会系などでは、学会費からの補填もあったと思います。

まあ、私の質問は、ローであれ、本当に安定してリターンが出るほど、メタフィクションというものは売れているのか?ってことですね。
どんなもんでしょう?

基本的に私は、本は、もうけようと思うと、実用書とか漫画とかを出版する方が確実なんでないかと、思っています。
小説を出すって段階で、すでにローリターンの運命を選んでいるってことですね。その中で更に売れないようなものを作るってのは、かなり苦しいなあ、と。

1445//スポーツニュースのキャスターやってたメタもの作家は売れてるのだろうか (1999/04/13 19:34:57)
MAIL::akaosug
「ダルグレン」ってまた相当昔(70年代?)ではないですか。でも100万部売れたってのはすごいですね。
定番ですが「いさましいちびのトースター」互換性は大事なんだよってメッセージに、技術屋としては強く励まされました。まだ売ってるかは??
訂正:橋本→橋元(_ _)、英国SF作家協会賞→英国SF協会賞、川原さまのお言葉は「空の食欲魔人」か「美貌の果実」かどっちか自信がありません。手元に持ってないので、、、我が家の家訓なんですけど。

1444//私ってばかだもんで (1999/04/13 19:18:52)
MAIL::あっぱっぱ
皆さんの書き込み読んでたらわけわかんなくなりました。(今の私目が虚ろ)
で、三枝さんはどんなSF・出版界をお望みなんでしょう???
(と、質問したところで三枝さんが分かりやすく説明してくれても理解出来ないかも
はぁぁ〜どうせばかだもん)

1443//Re:1442 (1999/04/13 19:16:59)
MAIL::宮崎恵彦
>三枝さま

専門書の出版社などは、ローリスク・ローリターン商品だけで勝負していると思うのですが。そして、そのような商品の経営上のポイントは、「ローリターン」ではなく、「ローリスク」にある訳ですね。だから、粗利益がほとんど出ないような本を、ローリスク・ローリターン商品と呼ぶのは適当ではないのでは?

何でこんなことを言い出したかというと、そもそも講談社と早川書房を同列に論じても、それは無意味なような気がするからです。

#会社の経営がヤバくなるのは、普通、ハイリスク・ハイリターン商品に手を出したときと相場が決まっているように思えるのだが。

1442//ローリターン商品は (1999/04/13 18:22:36)
MAIL::三枝
会社に赤字を与えているという話をしていたんですが、私。
とんとんで黒字になるような本ってのは、編集部員以外の社員や会社そのものを支えるだけの経費を出すところまでには至らない。だから会社全体として見れば赤字である。
また、社員がそのローリターン商品を作る時間を別の商品を作るのに回せばもっと儲かるのだとしたなら、ローリターン商品ってのは、ある意味、会社に損害を与えているとも言える。
それとも、すごく儲からないまでも、安定して収入を保証するほどまで「メタフィクション」って、売れているんですか?

1441//あのー (1999/04/13 17:49:55)
MAIL::宮崎恵彦
皆さん解っていらっしゃると思いますが、「売れる」ということと「会社に利益をもたらす」は必ずしもイコールではないはずですが。

要するに、売れていない(筈の)SFマガジンがなぜそれ自体で黒字なのか、といったことですね。

そういった意味でも、「メタフィクション」は固定客が存在するぶん、ローリスク・ローリターン商品として、りっぱに商売になると思いますが。

1440//ジャック・ロンドンの「野生の呼び声」 (1999/04/13 17:26:36)
MAIL::三枝
は……、元気が出るというより、「生きなきゃいかん」と、思うだけか。
ふう。私は本当に、期限までに元気の出る文庫を発見することができるのでしょうか? 期限、いつです?

1439//おわかりなのでしょうが (1999/04/13 13:33:31)
MAIL::三枝
》ベストセラーを出していた部署が不調で経営が悪化したと仮定して、
その場合でも、その部署が、他の部署よりも利益を上げていたら、その部署の存続のために、他の部署をつぶすのが、当然なのか。

こう考えていただけないかな。
その「他の部署」ってのは、ベストセラーを出した部署が絶好調であった「おかげで」存続していた部署なんですよ。だから、ベストセラーを出した部署が、もう他の部署を支えられるほど儲けられなくなったなら、切られるしかないんですね。
だからね、続けていきたいと思ったら、なんとしてでも「自分の力で」売れないといけないんです。
でないと、たまたま関係ない部署が売れている時に、その部署が売れている間だけ、そのおかげで、続けられる商売になるからです。
そういう不安定なことをやっていると、たとえば、全5巻の本を3巻まで出したところで切らなくちゃならなくなったり、けっこう怖いことになると思いますよ。

1438// (1999/04/13 13:07:15)
MAIL::やぶにらみ
>三枝さま

以前、青山さんのところでのやり取りと議論をループさせてしまっていますね、私。すいません。

いや、売れない本が絶版になるのは当然でしょう。ただ、

ベストセラーを出していた部署が不調で経営が悪化したと仮定して、
その場合でも、その部署が、他の部署よりも利益を上げていたら、
その部署の存続のために、他の部署をつぶすのが、当然なのか。
別にそれらの本が、ベストセラーの足をひっぱったわけではないのに。
責任を問題を起こした部署が取っていないのではないか。

と、どうしても思ってしまうもので。

純粋に損得勘定で行けば、三枝さんの言っている事の方が正論というのは判っているつもりです。
毎度どうもお手数かけて申し訳ない。

「元気の出る文庫本」は、全然思いつきません。









1437//バーバラ片桐は(笑) (1999/04/13 12:43:04)
MAIL::三枝
頭は良いのだが、ときどきとんでもない部分が抜けていて、笑える。
前に、本に「LAN」を「RUN」とつづっていたので注意したら、「やおいは校正の質が悪いので」とか言っていた。それは校正の問題ではないと思うぞ。

1436//売れるメタフィクション (1999/04/13 12:42:31)
MAIL::あまのよう
「今は日本の話してるんだ!」と言われればそれまでですが、ディレイニーのDhalgrenはアメリカで100万部は売れてますよ。実際に今でも渋谷タワーレコードの本屋のSF棚に置いてありますし。
それから筒井の「文学部唯野教授」もそこそこ売れてませんでしたっけ?

1435//売れなければ消えるのは、当たり前。 (1999/04/13 12:17:29)
MAIL::三枝
売れない本を切り捨てるのは、「問題の起きた部分以外に責任を追っ被せつづける」というのとは、全く違うでしょう。売れない本は、自分の責任で売れていないのです。別にベストセラーがその本が売れることの足をひっぱったわけではないです。
したがって、「企業のあり方としては、不健全」なのではなく、しごく健全なんです。責任は、問題を起こした部署がとる。当たり前。

》これまでベストセラーの一冊も出せずに

そこですね。そんな状況では、いつまでもは出せないです。
ある程度やって、そこから売れる本が出ないジャンルってのは、まあ、これからやってもダメでしょうから、切られる。当たり前。

》「これは売れない」と安易に決め付け過ぎるのが原因だと思うのです。

商売でやっている人で、安易にやっている人って、ほとんどいないのではないかなあ。読者より数倍考えてやっていると思いますよ。私は。

1434//レス (1999/04/13 11:18:36)
MAIL::やぶにらみ
企業の戦略として、利益率の低いところから切り捨てていく、
というのは、それ自体は、辻褄が合っているとは思うのですが、
そうやって問題の起きた部分以外に責任を追っ被せつづけるとしたら、
企業のあり方としては、不健全なのではないですか。

「売れない本」と「売れないかもしれないと思われた本」についてですが、
メタフィクションというジャンルそのものが、
「売れない本」しか生成しないと見做すのは、早断ではないかと考えます。
まあ、これまでベストセラーの一冊も出せずに何を悠長な、と思われるでしょう。
私も、そう思わないこともないのです、はい。
ただ、『言壷』の持っている面白さが、大勢に伝わっていない事を、
作品やジャンルのせいだけにして良いのだろうかと。

在庫について言えば、本来「品切れ」と「絶版」は別件であるはずが、
今や同じ意味にしかなっていないのですね。
この本を売り切ったから、今度はこちらを再版して、
何年かして、新たに「欲しがる人」が出てきたら、また刷り直す、
というのが理想なのでしょうが、難しいらしい。
「これは売れない」と安易に決め付け過ぎるのが原因だと思うのです。



1433//「売れない」と、「売れないかもしれない」とは、違う。 (1999/04/13 10:07:00)
MAIL::三枝
やぶにらみさん。
売れなかった本と、売れないかもしれないと思われた本とを、ごちゃ混ぜにして語るのは、ちょっと問題。

1432//1430追加 (1999/04/13 10:03:28)
MAIL::三枝
つまり、一つの出版社で出せる本の点数は限られていまして(社員の数が変わらなければ、管理できる商品点数は同じに決まっているので)、だからどれかを切らなくては新しい本を出せない。
ここまではOKですね。
で、そんなに売れない本ってのは、まあ、売り尽くしたかな(そういった本を欲しがる人には行き渡ったろう)と思える段階で絶版にして、新しい本を出す、と。

で、その時、売れそうな本を出すのは、当然でしょう。
儲けが出ないと、その後売れるか売れないか分からない本は出せない。それだけのことでないでしょうか。

1431//RE:1424 (1999/04/13 09:58:41)
MAIL::やぶにらみ
>たかはしさま

ミステリ界の隆盛が「他力本願」だと言いたかったのではありません。

いま論じられている事柄が、
結局のところ、単なる商業的な問題でしかないのであれば、
SF界にも、マニアックな人気作家が登場すれば、
解決してしまうような問題にも思えてしまうのですが、
でもそれを持っているだけでは「他力本願」なのだろうなあ、という事です。

それこそ、講談社や東京創元社のように、
新人賞を作ったり、評論を奨励したり、宣伝文を工夫したり、
地道に固めていった上で初めて、
森さんや京極さんのような作家の登場する土壌が成立するのではないか。
(メフィスト賞からもSFは出てきていませんし)

で、そういう地盤固めは、
梅原さんにとっては、「ファン向けSF」の排斥を意味するのでしょうが、
私には、どうもそうは思えないという事です。

綾辻行人さんなど、
デビュー当時は、それこそ単なるマニア向けとして批判されたのですし。

(商業的に)評判の悪い「メタフィクション」にしても、
ミステリにおける「叙述トリック」を、その一種と見做せば、
商売にならないとは言い切れないと思うのですが。



1430//それがなぜ起こるかと言いますと (1999/04/13 09:56:49)
MAIL::三枝
》9冊の本もそれなりに利益を挙げているのに、1冊の本が売れなくなった、そのとばっちりを受ける事って、 ありそうだな、と思うのですが。

うん。手っ取り早く利益を確保しようと思うと、赤字の本だけでなく、あまり黒字を出さない本を削るってのは、良い手なんですよ。

本の利益って、制作費と売り上げだけで考えてはダメなんですね。
それに関わっている社員の給料の分は儲けが出ないとだめだってだけでなくて、会社ってのは、商品制作にあたる社員を支えるための社員ってのもいまして(総務部ですね)、その給料もでないといけない。それに会社の地代、光熱費、役員の給料などなど。それらをみんな、商品の売り上げで支えているわけです。
だから、とんとんで黒字の本ってのは、実は会社的には赤字なんです。

で、あまり儲けていない本を切るとですね、まず在庫管理、その他が楽になり、それに関わる労働力が削減できるんですよ。在庫ってのは、一応会社の財産なので税金もかかりますし。(それで本はすぐ絶版になるんですけど。)

1429//RE:1405 (1999/04/13 09:18:06)
MAIL::やぶにらみ
>そりゃ、当たり前でしょう。

もし9冊の本がそれだけでは赤字で、
1冊の黒字を食いつぶしているだけなら当たり前でしょうけれど。

9冊の本もそれなりに利益を挙げているのに、
1冊の本が売れなくなった、そのとばっちりを受ける事って、
ありそうだな、と思うのですが。
つまり、損失の分を、売れそうな本を余計に出す事で補おうとする。



1428//そうそう… (1999/04/13 00:41:08)
MAIL::海法 紀光
>たかはしさん

>だって、SFの面白さの幅を狭くしてませんか? そういう考え方。
>やっぱ無闇に開かれてるほうが、新しい作家さんも出てこれそうだし、新しい読者も出てきそうだからいいと思うんですよ。で、個々の作品については個々に評
>価すればいい。

俺の定義は「こういうのはSF」と言ってるだけで、「これがないとSFじゃない」…とは言えません。

それに、一方でSFガジェットがあれば全てSF、とする一般的なSFの定義がある。たかはしさんがその定義に完璧に異論がなければ、いいんですけれど。
もう一方で、SFガジェットがあるだけではSFと(あるいは濃いSFと)認めなかったり、SFガジェットが全く欠けているにも関わらず「これこそSFじゃん」とSFファンが言いたくなるような作品ってのも、共通項として主張できるくらい存在していると思うわけです。

後者の基準は、非SFファンから見たら、閉鎖的かつ意味不明なこだわりに見える。別にこだわりを理解してくれなくてもいいんですが、ただそのこだわりが面白さを求める心から出ているんであって、面白さを無視して教条的になってるんじゃないんだよ、ってのだけは伝えたい。
SFガジェットがないけど、俺から見て、すごく面白いSFを書いてる人がいたら、それはSFだ、って堂々と言いたいじゃないですか。なぜ、SFなの?って聞かれたら堂々と答えたいじゃないですか。
後者の基準は、SFの面白さを狭める部分もありますが、広げる部分もそれ以上にあるわけで。

SFの面白さは、存在するし、SFを読ませる以外の手段でそれを語ることには意味がないですかね?

1427//そして (1999/04/13 00:25:44)
MAIL::海法 紀光
>たかはしさん

>……ほんとに? ;-)

地雷踏みの私としちゃ、基準はある!って断言しておきます。少なくとも
ティプトリーとホーガンと新井素子と星新一を含む基準くらいは、ね。

>というかですね、結局「どうしてもいい加減に」なってしまう基準しか立てられない
>のだったら、何かを基準として立てるのはよろしくないんじゃないか、とか思っ
>たりはしませんか?

だからって、「単に俺がSFと感じるもの」とだけ言ってしまうと、SFファンが何を考えてるか、なぜSFってものにこだわるのかが、伝わらないと思うんですよ。

>少なくとも前に出てきた「ロボットが出てくりゃSF」「宇宙人が出てくればSF」
>という考え方の方が好きな私としては、不満が残るわけです。

それについては、1.名前が科学っぽい …に入れたつもりです。
で、宇宙人、ロボットにせよ、あるいは超能力やタイムマシンにせよ、それがあればSF…というだけの定義でも違うと思うんですよ。それに、宇宙人もロボットもそのほか
SFっぽいガジェットが出てこなくてもやっぱりSF…と感じて、それを私と
たかはしさん両方が納得できるような時もあるじゃないですか。

それに、たとえば ロボットや宇宙人が出てくることは…異質な行動原理で動く何かが描かれることで、今まで自分が当たり前と思ってた行動原理が揺さぶりをかけられるわけじゃないですか。そんなものは、ある特殊な環境で成立した特殊な風習にすぎない、と思い知らされる。それって、SFっぽくないですか?

1426//昔を今に (1999/04/12 23:55:25)
http://www2c.biglobe.ne.jp/~hosoda/ MAIL::細田
SFがなぜ今売れないか、ってことを考えるなら、なぜ昔は売れていたのか、ってことに関して考えることもあってもいいのでは、と。

なんで昔は売れてたんでしょうね。

1425//子供にヒットしたからこそ (1999/04/12 23:11:07)
MAIL::三枝
私らの世代ってのは、ガキの頃からSFを見て育っているんですよ。生まれる前から「鉄腕アトム」に「2001年宇宙の旅」ですぜ。
子供の頃からずっとSFを見て来たのに、大人になって読む本としてのSFって、案外ないでしょ? 特に日本の小説として、地に足つけた大人が読むような本がない。
ニーズがあるはずなのに、商品がない。これ、ニッチでして、ジャストの商品を出せば、必ずあたる。
エヴァってのは、そのニッチ商品だったんではないですかね? TVアニメは子供のものという枠がまだあるせいか、大人が鑑賞できるものはほとんどなかった。でも、ガキの頃からアニメを見て来た私らは、毎週見られるアニメを、大人になった後も欲しいと思っていた。ちゃんと自分たちの年齢に応じて、それなりに考えられるものを、毎週見たい。その辺に、ぽんとはまるものが出たから売れた、ってことだと思いますが。

1424//SFいません。 (1999/04/12 22:57:39)
MAIL::たかはし
浅暮さん:
>できるだけ長く頑張ってもらわないと

浅暮さんこそWWWばっかり読み書きしてないで頑張ってくださいね:-)(<失礼なやつ)

やぶにらみさん:
>SFにも、京極、森両氏のような華やかなベストセラー作家が登場して
(中略)
>なんだか他力本願な印象がしなくもない。

えーと、今の国内本格系ミステリは、綾辻さん我孫子さんたちをデビューさせ、「新本格」というブランドを作った講談社や、北村さん有栖川さんたちをデビューさせ、鮎川賞をはじめたり叢書を作ったりした東京創元社などの動きがベースにあるわけですよね。「他力本願」という印象はないです。はい。

>1冊の売れる本を出して、9冊の売れない本を出す資金とする、
>のが「良心的出版社」の理想だと、どこかで読みましたが、

北村薫「朝霧」の解説でしょうか。

1423//うーむ (1999/04/12 22:42:07)
MAIL::宮崎恵彦
>「ポケモン」「エヴァ」「ガンダム」「ヤマト」「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」
>「ちびまる子ちゃん」「キューティハニー」「セラームーン」「999」「ガッチャマン」……。

これらの作品についても、たとえば、以下のような疑問点があるわけでして…。

1.「ポケモン」 「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」などは、確かに子供の
間で大ヒットしたが、それをもって一般人に売れたと見なして良いのか。
2.「エヴァ」のヒットは、本当にそれが一般に浸透した結果なのか、オタク
層を総動員することに成功しただけではないのか。

1422//評価と基準 (1999/04/12 22:21:28)
MAIL::たかはし
海法さん:
>それはある種結果的な説明と言っていいと思います。

はい、その通りです。

>にも関わらず、何かの基準はあるわけで。

……ほんとに? ;-)

というかですね、結局「どうしてもいい加減に」なってしまう基準しか立てられないのだったら、何かを基準として立てるのはよろしくないんじゃないか、とか思ったりはしませんか?

うーん、言い方変えたほうがいいでしょうか。#1357での、

>まぁ何をSFとして、どう評価するかってのをはっきりさせる
>には、SFの定義を一度しっかりする必要があると思います。

っていう考え方そのものに私は懐疑的なのです。だって、SFの面白さの幅を狭くしてませんか? そういう考え方。
やっぱ無闇に開かれてるほうが、新しい作家さんも出てこれそうだし、新しい読者も出てきそうだからいいと思うんですよ。で、個々の作品については個々に評価すればいい。

「うわっ(長いので略)!」感覚、にしても、それを元にSFを再構築してしまうと狭くなってしまいそうだし、逆にSFを「うわっ(略)!」感覚で説明しようとするとその感覚の意味するところがあいまいになってしまって、結局意味不明になってしまいそうです。それは、他の二つのキーワードを持ってきても同様ではないかと。少なくとも前に出てきた「ロボットが出てくりゃSF」「宇宙人が出てくればSF」という考え方の方が好きな私としては、不満が残るわけです。

#ちなみに一番最近「うわっ(略)!」と感じたのは、焼きそばUFOの
#「ターボ湯切り」ですね :-) まじで感動した。SFじゃないけど。

1421//売ろうと思うと売れると思う (1999/04/12 22:13:50)
MAIL::三枝
》商業的にSFというジャンルを盛り返す案を練るためには、SFおよびSFファンがどう受け取られているか、って事態を認識するのが

その場合は「一般人に」どう受け取られているかでしょう。外部から見て、ですよ。今のファン以外のファンですよ。顧客を増やさないといけないんだから。その新しい顧客は外部からもって来るんだから。
だから、海法さんたちのおっしゃる「SF内部の人間の考えるSFファン」という定義は必要ないんです。横道なんです。枝葉です。

》宮崎駿作品などを例外と考えれば、そもそもアニメが一般人に売れる商品であるかどうかということ自体も、かなり疑がわしいように思えるのですが。

「ポケモン」「エヴァ」「ガンダム」「ヤマト」「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」「ちびまる子ちゃん」「キューティハニー」「セラームーン」「999」「ガッチャマン」……。

1420//一般人に売れる商品 (1999/04/12 22:01:54)
MAIL::宮崎恵彦
417 三枝さま:

>そうかなあ。アニメがかなり高い確率でSFであることを考えれば、
>SFは充分一般人に売れる商品だと思うけどなあ。

宮崎駿作品などを例外と考えれば、そもそもアニメが一般人に売れる商品であるかどうかということ自体も、かなり疑がわしいように思えるのですが。

1419//商業的? (1999/04/12 21:55:30)
MAIL::海法 紀光
>三枝さん
>でもそれは経済的、商業的にペイしない考え方なんでないの?ってのが、私の頭にありましてね。で、そういう商業的考え方ってのは、そもそも、海法さんは「し
>たくない」んじゃないですかね?

商業的にSFというジャンルを盛り返す案を練るためには、SFおよびSFファンがどう受け取られているか、って事態を認識するのが必要だし、そこにおいて、じゃぁその場合の「SFファン」とは、どういう局面でどういう議論をするためにどう定義、分類するかってのが重要になってくる。
それゆえ、#1329やそれ以前におけるすりあわせが必要になってくるんですよ。ま、それを枝葉末節だから、といってけろっと無視するのは勝手ですが、私は無視できる内容じゃないと思うんで。

1418//元気が出る文庫 (1999/04/12 21:29:37)
MAIL::宮崎恵彦
1415 フクさま:

>元気が出るのは、やっぱり主人公が元気な作品ですね。

ひたすら元気なヒロインたちが暴れまくる、ということで私が真っ先に思い付いたのが、野尻さんの『ロケットガール』と『天使は結果オーライ』。

少なくとも私自身は読んでとても元気が出たもので…。

1417//売れると思うけどなあ。私は書かないが。 (1999/04/12 21:25:24)
MAIL::三枝
三島賞の方が芥川賞より、作家の生き残り率が高いと思う。
山本賞の方が直木賞より、適当な本を選んでいるような気がする。
すごくする。

》だから、そもそも、「一般読者」というものを想定することが問題である、という気がするのですが

そうかなあ。アニメがかなり高い確率でSFであることを考えれば、SFは充分一般人に売れる商品だと思うけどなあ。(「メタフィクション」は売れません。念のため。)

1416//生産者の意見として考えた場合 (1999/04/12 20:42:05)
MAIL::宮崎恵彦
そもそも、SFのような趣味性の強いジャンルについて営業的に考えるということは、シュールストレミングの缶詰(最近あちこちのサイトで話題になっているアレのことです)をいかに売るか、ということのようなもので、コンビーフの缶詰をいかに売るか、ということではないと思います。

だから、そもそも、「一般読者」というものを想定することが問題である、という気がするのですが。

1415//元気が出る文庫 (1999/04/12 19:38:10)
http://www.din.or.jp/~fukuda/ MAIL::フク
守備範囲の国内ミステリから。
最近絶版もの漁ってばかりなので「ふつうに書店で手に入る」が枷に
なります。例えば創元推理文庫から全集の一部としていつか出るはず
の天藤真『炎の背景』なんて最適だと思うのですが、いくら待っても
出ないので。あと仁木悦子。子供視点の短編はなぜ今文庫で読めない
んだろう?

元気が出るのは、やっぱり主人公が元気な作品ですね。
東野圭吾『浪速少年探偵団』『しのぶセンセにさよなら』
主人公のしのぶセンセの元気さと、子供たちのたくましさが素直に
嬉しい。
宮部みゆき『ステップ・ファザーステップ』
おっちょこちょいの泥棒と不幸なはずなのに感じさせない双子の雰
囲気がなかなかに良いです。
北村薫さんは誰か挙げるだろうし。盲点になりそうなところを選んで
みました。

1414//バナー押したことないです(_ _) (1999/04/12 18:39:48)
MAIL::akaosug
元々星雲賞に対して、ヒューゴー賞に対するネヴュラ賞みたいな位置づけとして作られたもんだと思ってました >SF大賞
でもネヴュラ賞もヒューゴー賞化してきたと噂の昨今は、心に響く言葉は英国SF作家協会賞とか。
変な小説の賞としては、泉鏡花賞とか三島由起夫賞とかありますね。(本当か?)
メフィスト関連(の一部?)が売れるのは大森さんが帯で煽るからでは、、、って責任取って欲しいです(笑)
元気が出る文庫、、、「ドラキュラ世紀」老人がバリバリ活躍する小説が最近好きなんで。”元気なときはたんと食え。病気の時はもっと食え”は「空の食欲魔人」でしたっけ?
そういやゴーダ君、じゃなくって「自虐の詩」は確かに泣けました。おかげで奥さんに馬鹿にされました。

1413//つまり私の矛盾ってのは、 (1999/04/12 18:02:43)
MAIL::三枝
私がそもそも「SFしか読まない子供だった」ってことから来るんでしょうね。そも、SFの人だった。で、SFの人間のなれのはてとして、科学者という商売についた、と。
そういった人間が、あるとき物を書いてメシを喰うってのをすごく考えてしまったあげく、そういった自分の資質なんてのは、「一般社会では通用しないのだ」ということをものすごく感じてしまった、ってのがあるんですよ。
個人的な趣味とか、個人的な思い入れなんてのは、商業的な場では売り上げの足を引っ張る原因にしかならないのではないか、と、いった。

で、SFの内側の人の気持ちってのは、わからないでもないが、それを受け入れることは、結局一般社会、一般読者から遠去かることであるってことが、それ以上にわかったわけでして。
読者としての気持ちってのも、すごく良くわかるのだけど、それでは商売にならない作家や出版社側の状況ってのも、ものすごくわかるわけでしてね。

私はそもそも、梅原さんの「作家として意見」に対して、読者が「読者としての意見」で反論することに意味ってあるのかなあ、ってのが、この論争に足を突っ込んだ原因でもあるので。とりあえず、作家側の意見ってのを考えてみたいかな、と。

1412//立場が違うからねえ (1999/04/12 16:28:29)
MAIL::三枝
私はねえ、海法さんの意見って、あくまで読者側の意見だなと思っているのですよ。そうあって欲しい、俺はそういう本が好きだ、俺はそういう本の読み方をしている、といったふうな。
でもそれは経済的、商業的にペイしない考え方なんでないの?ってのが、私の頭にありましてね。で、そういう商業的考え方ってのは、そもそも、海法さんは「したくない」んじゃないですかね?
その立場で、作家の梅原さんを批判されても、「それじゃぁメシ食えないんでないですか?」で、おしまいになるんじゃないかなあ。

1411//下… (1999/04/12 16:17:08)
MAIL::海法 紀光
文中の「わかってる」を「伝わってる」に換えてお読みください。失礼しました。
1410//わかってる?わかってない? (1999/04/12 16:16:12)
http://www.amecomi.com/bbs/sfron.html MAIL::海法 紀光
「わかってる」とだけ言われてもどうしようもないのですよ。
心情的に「わかっている」かどうかなんてのは、全く問題ではないのです。わかったうえで、それに基づいた議論をしているか、って話です。わかったうえで、海法の言ってることに同意しないのなら、海法の言い分のどのへんに同意せず、どのへんが間違っているのか、とかをうまく説明できているかどうかが問題なのです。
理解したうえで議論を続けられることを、便宜的に「わかっている」と表現し、それを踏まえた議論ができていないことを、便宜的に「わかっていない」と表現します。私は。このへんが伝わってませんでしたら、もうしわけない。あらためて、三枝さんの論旨が、私の指摘している論点、批判を反映していない。私の論点、批判に反映する価値がないなら、なぜ価値がないかを全く説明していない、と言い換えます。

最終的には、それらはすべて私の勘違いと判明するかもしれない。あるいは、三枝さんの勘違いであり、三枝さんがわかったと思っていることは私の伝えたいこととは全然違っているかもしれない。

…で、少なくとも現時点で私は三枝さんがわかっているかいないかは別にし、三枝さんの文章に矛盾があると感じるし、なぜそう感じるかについても説明しました。それが解決できなきゃ…解決しようとお互いに説明を続けなければ、最終的な結論に達することはできません。
結論を出したいのであれば、応えてくださるようお願いします。できれば、上の掲示板にお越しください。

1409//伝わっていますが (1999/04/12 15:40:32)
MAIL::三枝
海法さんがおっしゃっていることはわかっていますよ。
「わかる」ということが「同意すること」だとおっしゃるなら、それはおかど違いです。

1408//そりゃそうでしょ… (1999/04/12 15:31:26)
MAIL::海法 紀光
>いや、個人の「結論」という言い方自体が、私にはわからないんです。
>ご自分で結論を最初から持ってらしゃるのなら、なにも、人と話し合う必要なんかないわけでして。

海法が暫定的に持っている結論、現在の海法の意見と読み替えてください。もうしわけない。
とにかく、それが伝わってないと感じるし、それを伝えないことには、お互いの意見から結論を出すことは不可能だと思うし、そのためには三枝さんに#1329に細かく応えてほしいわけです。

1407//最初から結論があるのなら (1999/04/12 13:34:39)
MAIL::三枝
》三枝さんには私の結論が伝わっていないし

いや、個人の「結論」という言い方自体が、私にはわからないんです。
ご自分で結論を最初から持ってらしゃるのなら、なにも、人と話し合う必要なんかないわけでして。
海法さんが「ご自分の結論」というものがあって、それを私に押しつけるだけが目的であったということならば、それはお門違いですしね。
私は、結論は、話し合いによって出したいので。

1406//えーと… (1999/04/12 13:23:54)
MAIL::海法 紀光
>》「SFファン」の場合は、議論のうえで分類する必要がある
>
>ってことで、
>
>》センス・オブ・ワンダーを感じる対象が広いし、感覚的なものだから、どうしてもいい加減になる。
>
>といった、いいかげんなものをつかってはいけないって、話をしていたのですがね。私は。

…ってことで、ってのがさっぱりわかりません。
私がSFを定義して、それによってSFファンを定義しようと思ってるんだったら、それは勘違いです。あの文章は、三枝さんとの議論とは、全く文脈が違います。

SFというのをゼロから定義する場合、センス・オブ・ワンダーを含むもの、と言えば、少しは小さくなるでしょう。また、センス・オブ・ワンダーの定義のツメが甘いのは認識してますし、それは文章の論旨がそこにない、ってこととも重なってます。

>枝葉にころんで無駄だと思ったので、はしょったんですが。結論を出すのに役に立たないもので。
>説明するとまた、枝葉に拘泥しそうだなあ。

俺にとっちゃ、枝葉で済むこととは思えないんですよ。なんとなれば、三枝さんには私の結論が伝わっていないし、その原因がこのへんの誤解にあると考えるからです。まぁ、そういう私の意見を、「枝葉じゃないからどうでもいいし、相手にする意味がない」と思って議論をうち切るのは、もちろん自由です。ただ、そりゃお互い様です。

1404//枝葉にとんでいたので (1999/04/12 13:08:28)
MAIL::三枝
》「SFファン」の場合は、議論のうえで分類する必要がある

ってことで、

》センス・オブ・ワンダーを感じる対象が広いし、感覚的なものだから、どうしてもいい加減になる。

といった、いいかげんなものをつかってはいけないって、話をしていたのですがね。私は。
定義をするための言葉は、定義されるものより、定義に異論がなく、わかりやすく、曖昧でないものをつかわないといけない。それが普通でしょう?

》のでしたら、#1329に私が書いた、三枝さんの文章中の各矛盾を、説明してください。

枝葉にころんで無駄だと思ったので、はしょったんですが。結論を出すのに役に立たないもので。
説明するとまた、枝葉に拘泥しそうだなあ。

1403//投稿形式を間違えた (1999/04/12 12:22:10)
http://plaza5.mbn.or.jp/~SF/SK1.HTM MAIL::海法 紀光
森下氏のセンス・オブ・ワンダーに関する説明は、こちらで読めますね。

…こちら、というのは上のリンクのことです。失礼しました。
私自身のSFの話はこちら
http://www.amecomi.com/bbs/diary.html

1402// (1999/04/12 12:17:47)
MAIL::やぶにらみ
SFにも、京極、森両氏のような華やかなベストセラー作家が登場して、
SFに興味の無かった読者にも広くアピールし、
出版社も懐を潤して、冒険的な企画を実現するだけの体力を得る、
というのは、ひとつの理想形なのでしょうが、
なんだか他力本願な印象がしなくもない。

話はずれますが、
1冊の売れる本を出して、9冊の売れない本を出す資金とする、
のが「良心的出版社」の理想だと、どこかで読みましたが、
そういう所に限って、その1冊が売れなくなると、
真っ先に9冊の方から切り捨てるような気がする。

1401//レスまとめ (1999/04/12 12:03:12)
http://www.amecomi.com/bbs/diary.html MAIL::海法 紀光
>たかはしさん

センス・オブ・ワンダー…という用語はどうでもいいんです。そんな用語を意識する
必要はない。
なんなら書いた通りの「うわっ。こりゃすげぇ。見たことも聞いたことも考えたこと
もねぇや!」感覚でも構わないです。
やっぱ、「センス・オブ・ワンダー」も「認識異化効果」も小さい註に追放して書き
直すべきか…考慮させていただきます。

さて、たかはしさんのあげた…

>1.いわゆる実際の世界、実際の現実とは異なる何かが描かれていること
>2.他ジャンルの枠組みでは評価できない/しにくい面白さがあること

…というのは、私も納得できる説明なんですが、それはある種結果的な説明と
言っていいと思います。「他ジャンルの枠組みに当てはまらない面白さ」を
感じた時、SFと感じる、というのはあるとして、じゃぁそれはどんな面白さか?と
いう説明にはなってない。にも関わらず、何かの基準はあるわけで。
面白さの本質としては、たかはしさんのおっしゃる通りだし、その説明なんて
しなくていい、という見方もあるんですが、敢えてまず説明、定義をするところ
から初めてみたい。

その場合、「他ジャンルの枠組みを外れた面白さ」と言い出すと、
センス・オブ・ワンダーとか認識異化効果とかが、まずあがるんじゃないかな、
っていうことです。実際の世界、現実と異なる何かってのは、センス・オブ・ワンダー
に含まれますでしょ?
別にうわっ。こりゃすげぇ。見たことも聞いたことも考えたこともねぇや!感覚&
現実が違って見えてくる感覚と言ってもいいんですが。

>んで、これらの作家の作品に共通して描かれているものって、ほんとにあるんでしょう
>か? 私はほとんどないと思ってます。

作品の面白さを分類するってのは、かなり徒労とゆーか無益とゆーかそういう
とこもありますが、それを踏まえた上でなら、一応、俺の書いた定義の範囲で分類
できるかと。


>スワさん
森下氏のセンス・オブ・ワンダーに関する説明は、こちらで読めますね。

>三枝さん

センス・オブ・ワンダーの定義がいい加減なのは、その一つは、SFファンが
センス・オブ・ワンダーを感じる対象が広いし、感覚的なものだから、どうしても
いい加減になる。
もう一つは、今のところ、あの文の中でそれ以上細かく定義する必要を感じていない
からです。
私と三枝さんとの議論における「SFファン」の場合は、議論のうえで分類する
必要がある、と私は主張し、そしてまた分類の仕方まで示したわけで、同列に扱って
ほしくはありませんね。

私は、議論というのは結論を出すものでなく、どこまでもお互いの前提と論理の
違いを理解しあって、差異をつきつめていくものだと思います。それゆえ、途中で
終わるのが当然かと。そしてまた、議論に値しない相手というのもいると思うし、
そういう相手だと気づいた場合はさっさとやめる、というのも賢明な方法だと
思います。

それはそれとして、三枝さんが結論を出すまで議論をすべきだ、と思われる
のでしたら、#1329に私が書いた、三枝さんの文章中の各矛盾を、説明
してください。それが私の勘違いであるなら、いつでも撤回し、謝罪します。
ですが、#1331の文章だけでは、私はどこが間違いなのかわからんので議論の
続けようがありません。この場合、議論を止めたのは三枝さんでしょう。