【2月16日(水)〜17日(木)】


 パーティのHPが5000を越えたのでアデルに再挑戦。さすがに今回は一発クリア。どっちかというと、ジャンクションにまったく気を遣わなくてもここまで来られちゃうほうが問題。いや、ケルベロスとかちゃんと倒してここまで来てれば、いきなり壁にぶつかることもないんでしょうが。クリア必須のイベントに登場する中ボスが(三枚目ラストの風神雷神までは)弱すぎるんだよね。もうちょっとはやく、人生のあやまちに気づかせてくれるシステムであればなあ。でなきゃジャンクション診断オヤジの店を用意するとか(笑)。
 魔法集めてパラメーター上げることに関してはおおむね取り返しがつきますが、G.F.は……。ま、似たようなアビリティ持ってるべつのG.F.を別の場所でとれるので、それほど凶悪ではないんだが、リバイアサンがいればこんなに苦労しないのに。

 アデル戦後はいきなりアルティミシア城。最初の封印だけ解いて、ラスボスをちょっと見学に。すまん、オレが悪かった。



【2月18日(金)】


 5時、東京會舘。7時から芥川賞・直木賞の授賞パーティなんで、その前にF.F.N.の収録を……という段取り。集合時間は6時なのでそれまでに一本原稿書くつもりだったんですが、5時半ごろ京極さんが到着。《小説NON》、《異形コレクション》、《怪》、《小説すばる》、《メフィスト》と中短篇書いてると書き下ろしが全然進まなくて困ったとかそういう話。恩田陸とおなじ状況かも。しかし月刊連載が多い分、恩田さんのほうがたいへんなのでは。《SFマガジン》《PONTOON》《小説すばる》が毎月で、ときどき《小説NON》《メフィスト》《異形コレクション》って、書いてる雑誌もずいぶん共通してますね。
「厭な子供」(小説NON)はよかったすね、あれ、SFファン的には『ソラリスの陽のもとに』ホラー・バージョンでしょ、とかの話をしていると、対談仕事を終えた井上夢人・我孫子武丸ペアが到着。
 4人でテーブル囲んでしゃべってるところに、ようやく徳間組が到着。文芸書籍のK田さんとアニメージュのW辺嬢、プラス福井健太。
 そのままなし崩し的に、我孫子・井上ご両所が今回のゲストってことになり、1時間ほど雑談。井上さんが「近未来でハードボイルド、主人公が14歳で悪と闘うなら、それはもう文化祭でしょう」と主張、なぜ文化祭なのかについて滔々と(その場で思いついた)自説を展開する。ディベートの天才かも。我孫子さんがおとなしいと思ったら、寝不足で疲れていたらしい(ごった日記参照)。

 7時になったので、ぞろぞろパーティ会場へ。いやもうたいへんな混雑。クロークに並んでると十分ぐらいかかりそうなので、先に受け付けをすませて中に入ると、すでに選考委員のスピーチが。人間の山をかきわけて前に出て、受賞者席でじっと耳を傾ける宮部みゆき&平野啓一郎を撮影。まわりはカメラマンだらけで、このへんがさすが芥川・直木賞ですね。宮部さんはすっかりお姉さんの気持ちだったらしい(笑)
 作家写真館の全面改修に向けて、アーカイブにない人の写真を撮影してまわる。しかし、すでにだれの写真が撮影済なのかよく覚えてなかったり。とりあえず、今年のSFセミナー出演も決まっている篠田節子さんとか、本の雑誌社を退社してフリーライター業に進出中のY田N子こと吉田伸子嬢とか。
 一段落したあたりで宮部さんに挨拶。ファイナル・ファンタジーはまだオープニングを見ただけらしい。

 9時過ぎ、東京會舘前からタクシーに分乗して二次会場に向かう。C塚嬢@集英社が助手席に乗り、奥に我孫子さん、その隣がオレ。発車間際、そのクルマに強引に乗り込んできた男がひとり。福井健太である。この状況がなぜ笑えるのか説明するのはむずかしいのだが、要するに福井健太は我孫子武丸の悪口を言いまくってるし、我孫子さんは福井健太が嫌い(というか、好きではない)なのである。
大森「いやあ、大胆な行動だねえ」
福井「もう最近開き直ってますから」
我孫子「開き直ってる? それ、どういうこと? 前は開き直ってなかったわけ?」
 と、ここから15分間、大森をあいだにはさんで展開された我孫子×福井会談は爆笑だったんですが、できれば二人の間じゃない場所で(3メートル以上離れて)聞きたかったな。しかし、本人がいないところでさんざん悪口言ってる相手とちゃんと話をする勇気は評価したい。
 ……というのが、ごった日記既報の「途中福井健太を巡って若干のエピソードがあったのだがめんどくさいので省略」の中身。「若干のエピソード」にはまだ続きがあるのだが覚えてたら後述。

 さて、宮部組の二次会は、銀座七丁目並木通り沿いの高級カラオケボックス《並木倶楽部》。どのくらい高級かというと、レギュラールームの部屋代だけで30分5000円とか。その7部屋を借り切っての大宴会は全額宮部さん持ち。ありがたいことである。
 で、大森が受賞祝いに持っていったのは、さいとうよしこが年末にどこかのビンゴで当てて、家で余ってたカラー版のゲームボーイ・ポケット(笑)。でもちゃんとショップで買った「ドラクエモンスターズ」と「麻雀王」を添付したので。
 しかしもっと立派なプレゼントを用意した人も当然いて、その掛け軸を広げて満面の笑顔の宮部さんがこの写真。

 さて、二次会七部屋のうち、オレが落ち着いたのは新潮社部屋。だいたいこんな感じね。歌ってるのは推理作家協会事務局のA嬢(じつはアニソン系)。真ん中の四人が新潮社組。右からH本(新潮文庫)、K村(大森と同期入社)、A井(京大推理小説研究会OB)、T村(『平成お徒歩日記』でおなじみのカメラマン)。右端のヒゲのひとが日下三蔵。
 この部屋が真っ先にカラオケに突入したのはオレのせいじゃなくて、A嬢とA井・H本のせいだと思うけどなあ。ちなみにソフトはNEON(日光堂BeMAX)で、なぜか採点機能がオンに。スローバラード系に甘い採点だったような気がするんだけど、我孫子さんが歌うと点がのびない。ウルフルズかなんかで50点台の採点に、編集者たちが首を傾げ、「この採点機、いったいなにを採点してるんでしょうね」とか口々に言ってると、なぜかその部屋にいた福井健太が一言。
「音程を見てるんですよ」
 開き直るとはそういうことか(笑)。とか突っ込んでると、「いや、もうオレ的には『勝った!』って感じですよ」とまたしても意味不明の発言。面白すぎ。
 しかし、『理由』直木賞受賞記念でオレが3年振りに「僕らが旅に出る理由」を入れたら、一言の挨拶もなくいきなりサブのマイクをとって歌い出す福井健太。許すまぢ。まるで仲良くデュエットしてるみたいじゃないか。そういうことは倉阪さんとやるように。

 一方そのころほかの部屋はどうなってたかというと、となりの角川部屋(というかS戸部屋)はほとんど編集者ばかり。その先の掘り炬燵な部屋は、いかにも濃い(真ん中画面奥が真保裕一氏、左隣が藤原伊織氏、眼鏡が覗くうしろ頭が志水辰夫氏氏)。さらにすさまじいのがメインルーム。逢坂剛、北方謙三、宮部みゆき、大沢在昌と並ぶと、ここは理事会ですか? みたいな。今野敏、花村萬月、我孫子武丸、井上夢人、京極夏彦の作家勢もこの部屋でした。

 午前零時をまわるとだんだんカラオケ率が高まってくる。いちいち書いてるとめんどくさいので、厳選したベストショット(うそ)を並べる。KGな人のためにおいしい写真も用意しました。  解散は午前4時半。例によって宮部さんとタクシーに乗って朝帰り。



【2月19日(土)】


 死んだように眠りつづけて夕方起床。ユタに行こうかと思ったが気力がない。NIFTY-ServeのFFVII会議室を見てたら、アルティミシア城から外出できることが判明。2時間かけてラグナロクまでたどりつき、魔法ドローとG.F.発見の旅に出る。



【2月20日(日)】


 午後8時起床。なんか頭痛がするのでクスリを飲み、だらだらFF。トンベリとサボテンダーを保護。体力80パーセントUPとかの詐欺くさいアビリティのおかげで主力3人(スコール、ゼル、リノア)のHPが9999でそろったので、解いてない封印を残したまま、魔女様のごきげんを伺いにいく。トリプル、シェル、メテオ、ヘイスト、アレイズ、ケアルガ、、フレア、連続斬りにラストエリクサー3回。なんだ、楽勝じゃん。リノアなんか、特殊技のヴァリー使ったら最後まで死ななかったので、アルテマとかライブラとかトルネドとか勝手にやってました。
 キングボンビーに捨てられた魔法がそんなに致命的なものじゃなかったので(シェルとかアルテマとか分散して持たせてたのが正解)ラッキーだったかも。まあしかし、クリーヴァの強引な惑星グランドクロス魔法で全滅しないだけのHPがあればオッケーでしょう。

 しかし0時ジャストからボス戦に入って、エンディングムービーが終わったのは1時半。ま、トンベリとるとか、エデンとるとかの枝葉ミッションより時間はかからないか。
 結末はあいかわらずプレーヤー置いてけぼり。サイファーくんは結局なにがしたかったんでしょうね。「時間圧縮」って、街に入れなくなる現象のことだったの?(笑)
 ラグナ大統領はもうちょっと複雑な作戦手順を演説していた気がするんだが……。しかしクレジットタイトル横に出る「家庭用ビデオカメラで撮影しました」的映像はお得。セルフィがあまりかわいくなかったけど。

 結局、総プレイ時間は60時間。アルティミシア城までは37時間ぐらいだったから、そのあと20時間ぐらい強制イベントと関係ないところで遊んでた計算になる。この20時間が、「ゲームしてたよね」と思える部分。キャラのHPが9999まで行ったのは、オレのFF歴では初めてかもしれない。
 結局、トンベリとかサボテンダーとかバハムートとかはあんまり関係なかったので、セイレーンとリバイアサンとパンデモニウムをちゃんと保護してれば、40時間少々で終わったんじゃないでしょうか。シュミ族の村でアルテマを300個ドローするとかしてきっちりジャンクションすれば、レベル30前後でのクリアも可能かも。なんか最初からきちんとやり直したくなるゲームではありますね。強制イベントがうっとおしすぎるからやり直さないけど。

 三村美衣から、城の封印のひとつに向かう途中の振子に乗れないとヘルプコール。そうなんですよ、立ち位置のあたり判定が異様に厳しいんです、このゲーム。

 なんだか仕事で『チグリスとユーフラテス』読んでるんだそうで、ルナちゃんがナイン最後の子供じゃなくてSF最後の子供だったらいやだね、とかそういうバカ話。
 人口減でSFが滅びたあと、ファンダムで最後に残ったSFファンが、冷凍睡眠で眠ってる昔のえらいSFファンを順番に起こしていくわけですね。未来の話だから、昔のSFファンの人となりとか当然記録が残ってなくて、うっかりまちがった人を起こしちゃう。堺三保とか。
三村「医療記録調べて余命がまだ二カ月あるとかわかったら、ぜったいその前に殺すね」
大森「今度こそと思って次に起こしたのが高橋良平だったり」
三村「えんえん説教されて」
大森「いやだなあ」
 だれを起こしたらいちばんいやか、という話で盛り上がる。逆バージョンもあって、最後に残ったのが梅原克文。SF滅亡の戦犯を順番に起こして糾弾するんですな。「SFがこうなったのもおまえのせいだ! だからオレが言っただろう!」とか。



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