【5月26日(月)】

 帰国するトーレンを見送って(といっても仕事場の前からタクシーに乗るとこまでだけど)、ミストラルで食事&仕事。
 TP535の調子が悪い。ハイバネーションから復帰したときとかに、液晶がなんにも表示しなくなってしまうのね。dosから起動してもおなじ。ディスプレイドライバも関係ないみたいなので、ハード的な故障だろうな。
 と思ってたら、たたくと直ることが判明(笑)。どうも、信号を液晶に伝える部品の接触不良らしい。うーん、修理に出すと時間がかかりそうだしなあ。対策を考えなければ。


【5月27日(火)】

 6時、新宿東口の滝沢別館。我孫子武丸ごった日記、貫井徳郎私家版・ミステリ作家交友録既報の通り、我孫子・貫井の単行本打ち合わせにかこつけたいつもの宴会。メンバーは、我孫子、貫井、大森のほか、加納朋子、河内実加、喜国雅彦、国樹由香、京極夏彦、二階堂黎人の各氏と、集英社C嬢&T氏という大人数。
 先週末にリチャード・レイモンの『殺戮の〈野獣館〉』見本が届いてたので、鬼畜な小説が好きそうな人に配る。あ、今週には書店に並ぶはずなので皆様よろしくです。扶桑社ミステリー文庫から発売中。ただし、娘がいる人と正義の人は読まないほうがいいかも(笑)
 そういえば一時間ぐらい前に柳下毅一郎から携帯に電話があって、
「なんか須磨のほうで小学生の生首が見つかって、口の中に鬼とか薔薇とか書いた紙切れが入ってたんだってさ。なんかTV局から、元ネタを知らないかってコメント取材の電話ががんがんかかってきて、うるさくてしょうないんですけど。でもこれって本格でしょ。大森先生の守備範囲だと思ってさ」
 とかいう話だったので、本職の本格作家の知恵を借りよう(笑) と思ったら、二階堂さんのところにはすでにコメント取材の電話があったらしい。
「二階堂さんの『バラ迷宮』という短編集と関係あるんじゃないかと思うんですがいかがですか。なんか、鬼っていう字が出てくる短編もあるそうですね」とか。
 二階堂さんはけっこうむっとしたらしい。子供がいる人は違うね。ちなみに「鬼」ってのは「食顔鬼」のことらしい。28日の毎日新聞には二階堂さんのコメントと『バラ迷宮』の紹介が載ったそうですが、わたしは見てません。
 しかし生首一個で推理するのは、本格の世界では無理でしょう。やっぱり死体が2つ3つ転がらないと。
 しかし、みのうらさんが風虎日記で書いてる、「サカキバラくんの部屋でエヴァのLD発見! 『魍魎の匣』もあった!」とか言う話は冗談じゃないかも。ここから新本格バッシングの火蓋が切って落とされるってのはありそうだしなあ。
「殺人や死体切断をゲーム感覚で描く小説の流行によって、現実とフィクションの区別がつかなくなった若者が……」とかいう論理ね。清涼院流水、西澤保彦あたりが危ない。でもそうなったら我孫子さんが張り切りそうだな(笑)

 午後7時、大雨の中を、新宿文化センターそばの飲茶レストラン、滋味城に移動。点心食いまくり。以下、シダックス→747と移動して、午前4時解散。
 京極夏彦の歌う「残酷な天使のテーゼ」が聞けたのが収穫ですね。エヴァもナデシコもちゃんとビデオで見たらしい。
 それにしても、大部屋の片隅で、貫井くんと京極さんがツーショットで必殺を語り続ける姿はなかなか。語ってる対象がエヴァだったらすぐ本が出るんだろうけどなあ。でも必殺研究本もありかも。


【5月28日(水)〜29日(木】

 ひさしぶりに秋葉原。液晶が完全に死んだ場合に備えて、535を17インチモニタにつなぐディスプレイケーブルを買うのが主目的(前に使ってたやつが行方不明なので)。
 ついでにWZエディタの3.0もゲット。バージョンアップ通知が来ないけど、どうせ6000円とかのソフトだし。家に帰ってインストールしてみると、起動がめちゃくちゃはやくなっててびっくり。前バージョンの設定やインストール済みのマクロを100パーセント完全に引き継げないのが痛いけど(なんかペア括弧挿入マクロが組み込めなくなってしまった)、これだけ速くなるとすげえうれしい。
 しかしカスタマイズ画面を出そうとすると異常終了(ゼロによる除算)するようになったのはなぜだろう。謎が多いことである。


【5月30日(金)】

 今日、5月30日金曜日はケンタッキーフライドチキン提供のスター・ウォーズパック発売日。KFC西葛西駅店に朝から駆けつけた大森は、なにげなさを装った口調で一言、
「スター・ウォーズパックのBをください。あ、あとスター・ウォーズボトルもね」。
 ところが店のおねえちゃんがいぶかしげな顔で言うことには、
「あの、スター・ウォーズドリンクは500円になるんですけど(そんな高いものほんとに頼むんかい)」
「ええ、それでいいです。中身はコーラで」
「少々お待ちください」
 と答えていきなりストームトルーパーのボトルにコーラを注ぎはじめる小娘。
「あ、あのボトルの種類って選べないんですか?」
「今はまだ全種類ありますから、選べますが。どれかご希望のものが?」
「R2のにしてください。あ、それです」
「少々お待ち下さい」と店の奥に消え、R2D2の上半身(?)を持ってもどってきて、やおらストームトルーパーのカップに装着。おいおい。
「それ、カップが合ってないんですけど」
「は?」
「いやその、カップが4種類あってですね、上にのっけるやつとセットなんです(ってなんでおれがこんな説明をさせられんじゃ)」
「はあ。ええっと……」
 と、ディスプレイのカップをチェックするおねいちゃん。しかしディスプレイ見本は、ダースヴェイダーの上にR2が乗ってたり(笑)。
「あー、それまちがってて、そこのPOPの写真が正しいんですが」
「はあ。で、カップはおとりかえしたほうがよろしいですか(そんなのどうでもいいじゃん)」
「はい(きっぱり)」
 というわけで、R2D2カップを入手するのもたいへんだね。ああ恥ずかしい。しかしR2模型はアーム部分が可動式で、単体でも直立可能なグッドデザイン。頭のてっぺんにストロー穴があいてるのもナイス。難点はストローをR2の頭にさすと、長さが足りなくてR2ボディ内にもぐりこんでしまうこと――と文句を言ってから、これはぜったい変だとディスプレイを確認してみると、ちゃんと専用ストローがあるじゃないの。まったくあの娘は。ま、ちゃんととりかえてもらったからいいけどさ。
 SWパック付属のおもちゃは、ダース・ヴェイダー、チキンウォーカー、スノーウォーカー、デス・スター、サンド・クローラー(極小R2D2つき)、スペース・バランサーの6種類から、ランダムに1種類で選択不可。ぜんぶ集めるのはけっこうたいへんかも。
 ちなみに夜になってもう一回買いにいったら販売方式がすっかり改められて、朝のような目に遭うことはありませんでした。しかし3個しか買ってないのにもうチキンウォーカーがダブっちゃったぜ。これはトレードするしか。
 ってことで、SWの道も長く険しいのである。


【5月31日(土)】

 SWオールナイトのネタと昨日のKFCのネタでLove&PlayStationの原稿を書き、SFインターセクション用にバクスター・インタビューのテープ起こし。いつもはSFM編集部バイトの高梨嬢が薄給にもめげずベタ起こしをやってくれるですが、今回は英語なのでしょうがない。しかもバクスターの英語は、イギリス訛りはそんなにきつくないんだけどとにかく早口。テキトーに相づち打ってたとことか、テープで聞き直してもなに言ってるんだかわかんないぞ。まあいいけどさ。
 次のSFMにはセミナーのバクスター企画再録も載るそうなので、インタビューだけで合計10ページ。みんなそんなにバクスターが好きなのか。謎。
 ちなみに諸般の事情で《SFの現在を考える》は一回お休みだそうです。


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