【1月24日(金)】

 三村美衣がハイパーアリーナに行って四時からのタイプIIミニトーナメントでデッキの最終調整をするというので出かけてゆく。この二週間でいったい何回新宿三丁目に来たことか(笑) 着いてみると星野師範代、東北大SF研OBの佐藤義浩氏&羽鳥武志も来ている。よっちゃんこと佐藤さんとは初対面、羽鳥さんとは10年ぶりぐらいに会った気がする。SF研OB会なのか(笑)
 タイプIIトーナメントは参加者16人。トリスケリオンのロケットパンチ12連発とかが炸裂し(召喚、Animate Dead、Animate Dead、Shallow Grave)、一回戦は常連の強そうな若者相手に連勝。「この半年で最高の記録的な敗北だあ」とか叫んでました(笑)
 しかし二回戦の相手はおなじ黒トリスケデッキ。序盤に呼ばれた黒騎士を除去できず、こっちの大型にはContagion打たれまくりでなすすべもなく二回戦敗退。やっぱり黒相手には弱いよなあ。
 東北大三人組も25日予選出場組で、全員本気でデッキ調整中。星野師範代の「不思議のバザール」デッキはなんか全然勝てないみたい。だいたいわたしは星野バザールデッキと対戦してバザールを見たことがないのだった(笑) 三村美衣の借り物アーニゲドンデッキは、自分のカードが減るにつれて強くなり(笑)、いまはけっこう戦えるかも。しかしあまりにもふつう。自己主張はJuniperが入ってることくらいかな。あとはケンタとアリと根の壁と極楽鳥だし。あ、無理やりHall of Gemstone2枚つっこんでましたね。まあサイドボードならありみたい。
 東北大組は真剣に悩んでいる。勝つつもりの人はちがうなあと感心する。いや、わたしもちょっとぐらいは勝ちたいですが。というわけで、五十嵐名人を見習って一時入れていたアンクと冬の宝珠をやっぱりはずし、邪悪の気配も抜いて、グレイサー対策はChoking Sandだけの初期状態にリセット。かわりに軽量クリーチャーを復活させて、一週間前の状態に復帰させる(ちがうのはセンギア減らして黒騎士2枚足したくらいか)。トリスケリオン4体とMana Vault4枚は個性なので譲らない(笑)
 三村美衣は8時ぐらいで先に帰たので、東北大トリオとまたしても向かいの長春館。焼肉食べて終電帰宅。


【1月25日(土)】

 決戦は土曜日。遠足前日の子供状態で、午前7時半まで眠れなかったので(楡周平の新作『クーデター』のプルーフとか読んじゃったぜ。前のよりは面白いかな)、三時間睡眠で10時半起床。だめかも。柳下に貸すWrath of Godと自分のデッキを持っていざ出陣。
 なんかハイパーアリーアに行くと必ず見る顔がけっこうたくさんいたり。星野師範代によると今日のメンツはめちゃめちゃ濃いらしい。しかも人数はいままで最大の90人。予選5日間のうちでは最大難関かも。まああんまり関係ないけど。初出場だし。

 紙がまわってきたのでシートに構成カードを記入する。デッキ名を書く欄があったので、Rocket Summerデッキと名付けました(笑) こんなの。

●ROCKET SUMMER DECK
【メインボード】
沼 22
Lake of the Dead 2
暗黒の儀式 4
魔力の櫃 4
ネビニラルの円盤 1
Choking Sand 2
Shallow Grave 2
動く死体 2
Bone Harvest 1
Terror 1
Dark Banising 1
Contagion 2
Black Knight 2
hypnotic Specter 4
Sengir Vampire 2
Ihsan's Shade 3
Triskelion 4

【サイドボード】
Bone Harvest 1
ネビニラルの円盤 1
Dystopia 3
Terror 2
Contagion 2
Gloom 2
Ebony Charm 1
動く死体 2
Pestilence 1

 コンセプトはトリスケ徹底活用。ロケットパンチ2発を相手に打ったあと、1発を自分に打って自爆できるから、剣鋤も支配魔法もこわくない。動く死体とBone Harvestで使い倒し、最後は浅すぎる墓穴でとどめ、みたいな。前は黒騎士のかわりにSoldevi Adnateだったので、3発打ったあとのトリスケをサクリファイスして6マナ出して墓場のトリスケ呼ぶとか凶悪な技が使えたんですが。
 あと2ターン目にShade召喚が成功する確率がわりと高いので、これもキメ技。しかし相手に土地が並ぶとだいたい勝てない。7ターン以内に決着つけないと苦しい超速攻タイプなのだった。んでShadeをコントロールされるとその時点でほぼ終わりね(笑)

 さて、いよいよ一回戦。相手の人はなんか72枚デックの赤黒なんだけど沼は5枚しかないとかいう謎な構成。第一デュエルは、パーマネントが全然出ないので無視してセンギア呼んでShade呼んだら勝っちゃった。こっちのライフは20のままだし。次のデュエルはイカーンドゥ・サイクロプスが出てきてどうするのかと思ったらボールライトニングとアベック攻撃だって。ぐぐ。でもそれ以前にかなり削ってあったので、ドレインライフで勝ち。3本目も楽勝でとって、いやあずーっとこういうマッチならいいのにって感じ。
 しかし終わるのがはやすぎてちょっと退屈(笑) まあそりゃ柳下のデックは制限時間いっぱいまでやるよなあ。でも第一ラウンドは三村美衣も柳下も負けらしい。

 第二ラウンドの相手は、ハイパーアリーナで見たことのあるがちがちの青白カウンターアウトポストな人。いやあ、こりゃぜったい勝てないと思いましたね。しかし、神は初心者にやさしかった。1デュエル目の配牌にDark Ritual二枚。Force of Willにカウンターされる確率は5割弱だが、ええいままよ、これが通らなきゃどうせ勝てない、男だろ、ってことで、沼出してタップ、Dark Ritual×2で第一ターンにセンギア吸血鬼召喚。このばくちがみごと成功し、吸血鬼で4回殴ったところで相手が投了。一分かからずに先勝しました。
 これで一気に楽になり、第二デュエルは序盤の大型クリーチャーをばりばりカウンターされたものの、黒騎士2体で削りつづけて兵士トークンが大量発生する直前にとどめ。
 第三デュエルは3ターン目だかにCoP黒出されてほぼ決着がつき、Shadeをコントロールされたところで投了しましたが、マッチ二勝目。をを、これはひょっとして行けるかも。しかし心臓に悪い勝負だったな。

 柳下・三村は第二ラウンドもそろって連敗。すでに香港の希望が潰え去っている(笑) わたしはあと三つ勝つだけで本予選進出じゃん。ふっふっふ。と思ったが世の中はそう甘くない。第三ラウンドの相手は流行の赤青カウンターバーン。Thawing Glaciersでランドを抜きまくり、こっちのクリーチャーは片っ端から焼殺。マナが溜まるとHammerが回転しはじめる。そうなるともう手も足も出ませんね。第一デュエルは残りライフ3ぐらいまで追いつめたあとHammerで逆転。Glaciersが出遅れた第二デュエルはなんとか速攻勝ちしたものの、第三デュエルは速度負け。黒チャームを一枚しか入れてなかったのが敗因か。一応Hammer除去には成功したんですが、時すでに遅しでした。これでもう一敗もできない感じ。ま、三連敗してる人たち(もちろん柳下毅一郎と三村美衣である)もいるんだからと自分をなぐさめる。

 第四ラウンドの相手はいきなりランド事故。こっちは2ターン目シェイド召喚に成功して第一デュエルは楽勝。相手が平地出してGlaciers出して、3ターン目Glaciers使って平地引いたので、そうか、白単なのかと思って、サイドボーディングで白対策カードを大量投入。ところが第二デュエル、先手をとった相手は「んじゃ沼出してエンドです」だって(笑) じつはイーサンゲドン・デッキだったんですね。しかしシェイド召喚速度では白黒デッキに負けるわけがない。第二デュエルも3ターンでシェイドを呼び、ほぼ楽勝。白黒デッキだとシェイド除去方法がほぼ存在しないので(生命吸収で殺せるころにはデュエルが終わっている)単色の分だけこっちが圧倒的に有利でしたね。というわけでめでたく3本とって、これでマッチは3勝1敗。そうか、あと2つ勝てばいいのか。

 ってことではずみをつけて望んだ第五ラウンドの相手は、もっともあたりたくなかった黒単色。Shallow Grave、トリスケリオンが活躍するほぼ同傾向のデッキで、生命吸収を打ち合うきびしい展開。一勝一敗で迎えた第三デュエル、さいわいにも相手はランド事故でLake of the Deadの自転車操業状態。ヘビークリーチャーにらみ合いの膠着状態に突入したものの、こちらは生命吸収とLake1枚とDark Ritualを温存したままマナが溜まるのを待ち、最後はDrain Life 12で辛勝。いやあこれで4勝1敗じゃないですか。あと1勝すれば本選進出だ。
 星野師範代もプレイミスで1マッチ落としたショックから挽回して4勝1敗残り。東北大勢を含め、知り合い関係でまだ可能性が残っているのはわたしと星野だけ。寝不足と精神的疲労でへろへろになりつつも最後のラウンドに臨む。
 が、敵は強かった。赤緑アーニーバーンかと思いきや、Glaciersで平地を抜いてハルマゲドン。沼を手もとに残していなかったわたしはなすすべもなく緑クリーチャーに蹂躙されて第一デュエルを落とす。第二デュエルはいきなりノーランド・マリガン。このデッキつくってからマリガンしたことなんか一度もなかったのに……とぼやきながらリシャッフルして7枚めくったら、またしてもランドがない。いやあ、こうなったらもう笑うしかないですね。ま、これまでの配牌が順調すぎたから、一回くらいはこういうこともあるだろうって感じ。
 当然ほとんどダメージを与えられずに投了となり、この時点で香港にさようなら。第三デュエルもGlaciersに活躍されて三連敗。Choking Sands一枚も引かなかったし、これだけ高速で土地を展開されてはどうしようもないっす。やっぱりGlaciersは強かった。ま、Thawing Glaciers対策を捨てて速度に賭けたのだから、この結果は順当でしょう。

 星野も最終戦を落として、結果は星野・大森が4勝2敗、柳下が盛り返して3勝3敗、赤をカモにした三村美衣が2勝4敗(なんかディストピアにやられまくったらしい)。
 考えてみれば朱鷺田祐介師範が3勝3敗ですからね、初出場で4勝2敗は上出来でしょう。あーしかし疲れた。

 トーナメント終了後、柳下、三村、東北大勢と8人でプローストに入り、反省会(笑)。青白、緑白が意外に少なくて、黒がびっくりするほど繁殖していたのが今日の特徴か。あとやっぱり赤が強い。青赤カウンターバーン、赤緑アーニーバーン、青白アウトポストあたりが要チェックかも。結論としては、泣く子とGlaciersには勝てない(笑) まあしかし、けっきょく最後は、デッキ構築よりプレイの実力(とサイドボーディングの力)がものを言うんですね。きびしいデュエルを数多くこなしていけばもうちょっと強くはなるかもしれない。がしかし、やっぱりふだんは楽しく遊んでて、大きいトーナメントの直前だけちょっとがんばってみてとっても運がいいと決勝に出られるとか、そのへんで妥協しておくのが正解にちがいない。
 11時ぐらいまでうだうだしゃべって帰宅、速攻で寝る。


【1月26日(日)】

 今日はさすがにゆっくり休養――と思ったが、じつは香港予選に出られると判明する以前に申し込んであったブースタードラフトの草トーナメントが志村坂上であるのだった。
 会場は板橋区の古い集会室でたたみ敷き。サイコロ教団って名前のグループが毎月やってる半分仲間うちのトーナメントに混ぜてもらうかたちで、参加者は12人。クロニクル、4th、ミラージュの日本語版ブースター各一を使用するスイスドロー4回戦。考えてみたらドラフト他流試合はこれがはじめてか。仲間うちブースタードラフトではマッチ無敗を誇ってるので、実力を試してみたいって感じですね。
 しかしもうドラフトはじまったところからレベルが違うっていうか、まわってくるカードが超きびしい。ラッキーにも4thブースターの自分があけた一パック目に火の玉があったので、中級クリーチャーがそこそこまわってきた黒をメインに赤をサブにしてデッキ構築。
 対戦自体もきわめてきびしい戦いだったんですが、キメ技の火の玉があるおかげでなんとか勝ち残り、3マッチ全勝で優勝決定戦にコマを進める。
 が、しかし、やはり最後は経験の差。3色でバランスよく兵力をそろえてあったデッキにキメ技の差で1勝2敗と敗れて、12人中2位で終了。まあしかし、懲りずに出場した三村美衣は最下位、柳下毅一郎は11位だったんだから、一応面目は保ったと言えよう(笑)
 アンブロッカブルにする手段の重要性とか、膠着した場合の決定打の有効性とか、シールド環境の戦略についてたいへん参考になりました。うーん、アラジンの指環があんなに強いとわ。あとはやっぱりドラフトの戦略ですね。

 さて、地獄のM:TG強化週間も終わったし、明日から仕事だっ。


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