狂乱西葛西日記96年11月23日〜28日


【11月29日(金)】

 週末が使えないので、今日は一日原稿。ミステリマガジンのスタージョンが癌ですね。ぜんぜん終わらない。ううむ、参ったね。とか思ってると水鏡子師匠から電話。
「西葛西の駅にいるんやけど」
 って、そうか今日から来るのか。相手はさいとうにまかせて仕事。夜食だけいっしょに食べて、あとはまあ勝手にやってくださいモード。


【11月30日(土)〜12月1日(日)】

 朝から起きて原稿のつづき。2時からシバノコン2なんだけど、ようやく「ヘリックス・ザ・キャット」の翻訳が終わったのが2時前。すぐさまメールで送って、会場の霞ヶ関東京會舘に出かける。いやあ、霞ヶ関ビルに東京會舘が入ってるとは知らなかった。今週は東京會舘ハシゴな人たちが大勢いた模様(笑)
 今日の会はガタコン(新潟でやってるローカルコンベンション)系列なので、ふだん会わない人がけっこういる。宇宙塵デビューってことで、梅原克文氏もきてて、またしても菅ちゃんが戦ったらしい(笑) わざわざ戦闘結果報告に来てくれたけど、聞いたはずの名台詞を忘れちゃってすみません。
 梅原さんの新作(角川の書き下ろし)は大幅なリテイクが入り、刊行はかなりのびそうとのこと。うーん、新刊のタイミングでSFマガジンのインタビューを申し込むつもりだったんだけどなあ。
 久しぶりに会ったのは東京創元社の新藤克巳夫妻。奥さんはすっかりヤンキーな髪になってて、ぱっと見るとまるで援助交際のコギャルを連れてるようである(笑) セールスの人とかに「お母さんは?」と言われちゃったりすることもあるらしい。恐るべし、新藤敬子。
 青心社の小笠原さんは、今晩関大SF研20周年の宴会に参加するというのに、わざわざこのパーティのために上京(そりゃま、水鏡子師匠もこのパーティのために上京した組だけどさ)。終わったらとんぼ返りで大阪にもどり、合宿に出てから、日曜日の夕方また東京に来るんだそうである。
 遅れていったこともあって、グレープフルーツジュース一杯飲んだだけで会費一万円の一次会はお開き。そのへんの人々としばらくうだうだしてから、二次会場の喫茶店、穂高へ。
 二階はSF者で埋めつくされててちょっと壮観。しかしわたしはゲームウォーカーがまだ終わってないので、ひとり離れたテーブルで仕事。30分でかたづけて、ようやく遊べる体になる。
 ってことで、河野佐知、三村美衣、水鏡子、白石朗、山岸真、小浜徹也、さいとうよしこのメンツで西葛西。とりあえずミストラルに行って、あとから合流する柳下毅一郎、野崎岳彦を待つ。あともうひとり、野崎の友だちの大竹くんって人がM:TGナイトのためにやってくる。白石・山岸・小浜・さいとうはカラオケに去り、残り7人でデュエル会場の別宅へ。
 まだ星野(早川書房)が来ないので、とりあえず手持ちデッキでタイプIIトーナメント。ゴブリンキング書き換えデッキで参加したら、速い速い。30分あれば余裕で3デュエルって感じで勝ち点稼ぎまくり。けっきょく全勝でダントツの優勝を決める。ほっほっほ。ってこのメンツで勝っても自慢にはならないか。
 メインイベントは、日本語版4thによるブースタードラフト・トーナメント。ドラフトで引いたカードは自分のものになる方式をとったので、物欲に支配された醜い葛藤が頻発(笑) まあでも神の怒りとかあったらしょうがないよな。あたしゃレアリティはあまり気にしないので、平常心で飛行クリーチャーとエンチャント中心に三色デッキをつくる。京フェスのときにくらべるとドラフトの出来は悪かったかなあと思ったけど、やはり強かった。マッチは全勝、デュエルも星野のファイアーボール一発にやられて一本落としただけでまたしても優勝。みんなもっと強いデッキつくれよ。
 まあしかしデュエルに負けても欲しいレアが手に入ればあきらめがつくって気がするので、このシステムも悪くないかも。しかしリアルアンティ制なので、愚かな柳下毅一郎くんはドラフトで引いたセラ天をデッキにつっこみ、一本目のアンティでとられてしまいましたとさ。ちなみにとったのは大竹くんです。
 トーナメント終了後は、ダブルス4チームを編成してクロスファイア戦。柳下・水鏡子組は二人合わせてカウンター20枚とかバカなことをやってました。んでライブラリ勝ちだって。まったくこの人たちって……。
 わたしはゴブキンデッキで三村美衣のミノタウロスデッキと組み、スピード勝負な展開で大竹・河野組を撃破。柳下・水鏡子組にも、悲惨な展開をかいくぐって勝ち、いや、今日はほんと全然負けなかったな。よしよし。

 とかやってるうちに7時半。午前9時ののぞみで大阪に行かなければならないので、あわてて自宅にもどって荷造り。水鏡子・三村美衣といっしょに出て、大手町で降りて東京駅。爆睡しつつ新大阪につき、茨木へ。
 大阪はめちゃくちゃ寒く、びゅうびゅう風が吹いている。いきなりペギラが来襲したようである。泣きながらてくてく歩いて伯父宅へ。12時過ぎに着いたら、お寺さんの都合で30分早まったとかで、去年亡くなったお祖母ちゃんの一周忌の法事はすでにはじまっていた。
 法事が終わってから、木枯らしの中を墓参りして、茨木京都ホテルで精進落としの会食。新幹線で爆睡したせいか、あまり眠くなくてラッキー。
 4時ぐらいに終わって、とんぼ返りで新大阪。帰りの指定券とろうと思ったらなんと満席の嵐で、あきらめてのぞみのグリーン。ここで自由席にしないところが我孫子さんとの違いですね(笑) いや、こだまの指定ってのも考えたけどさ。
 おなじくとんぼ帰りの弟、さいとうよしこ、これから飛行機で高知に帰る両親とお茶を飲んでから、6時ののぞみに乗るべくホームに向かったところ、なんととなりの車両には青心社の小笠原さん。夕方の新幹線とは聞いてたけど、おなじのぞみになろうとわ。
「ほな、ついでやし紹介しとこか。こちらが士郎さん」
 というわけで、士郎正宗氏を紹介される。いやはや、小笠原さんの東京行きはてっきりアイドル追っかけ関係だと思ってたのに。失礼しました、仕事だったんすね。
 帰りの新幹線もふたたび爆睡し、8時半東京着。士郎さん、小笠原さんとうちの家族三名で大丸の8階だかの蕎麦屋に入り、「ID4」「モスラ」その他のバカ話で盛り上がる。
 さすがに倒れそうに疲れてきたのでタクシーで帰宅、40時間ぶりくらいにベッドに入って寝たことでした。いやはや、長かった。

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