【3月21日(金)】

 家で北川歩実さんの新刊『硝子のドレス』を読んでたら、携帯に電話。だれかと思ったら白石朗。
「どこにいるの?」
「どこって、うちだけど。どうしたの?」
「あのーみんな蒲田にいるんですけど」
 といわれてはっと思い出す。あちゃー、今日は黒丸尚氏の二周忌の会食の日だったじゃないの。喜多広明さん作のスケジューラ、WCal95立ち上げて予定確認して、あ、21日だったら空いてるよ、と幹事の小浜くんに返事をして、それっきりスケジュールを記入するのを忘れていたのだった。
 おおあわてで浦安の西友に行ってるさいとうよしこをPHSで呼び出し、一時間半遅れで蒲田の河童亭に駆けつける。ルーディ・ラッカーの日本旅行記にも出てくる由緒正しい料亭。参加者は美由紀さんアキラくん母子に小浜夫妻、白石朗、堺三保……って去年とおんなじだっけか。
 蒲田まで来てまだエヴァな話をするおたくな人たち。子煩悩な白石朗はアキラくんと遊ぶ遊ぶ。やっぱりプロのパパはちがうね、フフ。


【3月22日(土)】

 新聞見てたら近所のマンションでオープンルームのチラシが入ってたのでのぞきにゆく。バブル中の新築マンションはみんな賃貸にまわっちゃってたけど、ぼちぼちバブル後に手当した土地に分譲マンションが建ちはじめる模様。
 しかし引っ越し用にはいまいち広さが中途半端。いま住んでるとこはわりと気に入ってるので、やっぱ2000万台で60平米程度の中古物件を仕事場用に調達するほうが得策かも。現在書庫用2DK賃貸アパートの家賃を月に8万払ってるので、いまの金利ならおなじ支払額でもっと広い中古マンションが買えちゃうよねって計算。
 ついでに見てきた中古物件のオープンルームはロフト式でちょっと変。まあわりと使いやすそうであるけど、葛西橋近くまで行っちゃうからちょっと遠いよね。
 いまのマンションを買うときに仲介してもらった駅前の長谷工アーベストに行って相談してみると、元気のいいお姉ちゃんが出てきて面白かった。
 

【3月23日(日)〜24日(月)】

 えーとなにしてたんだっけか。二、三軒、物件見てまわってあとは仕事。小説すばるの書評とアニメージュの書評。前者が小野不由美『ゲームマシンはデイジーデイジーの夢を見るか』(ソフトバンク)で、後者が久美沙織『頭痛少女の純情』(徳間文庫)ね。
 小野さんのは水玉カバーとイラストが炸裂。めちゃくちゃ濃いっす。小野さんのゲームエッセイはお手本にしたいくらいですが、あたしゃとてもあーゆー境地には到達できないね。まあしかし自分よりハマってる人を観察するのは楽しいかも(笑)
 久美さんの新刊は買ったと思ったら徳間から書評用の献本が届いてたんだけど、これがなぜか本の雑誌経由(笑) 週刊宝石の編集者が集英社かどっかにいしかわじゅんの連載を問い合わせてきたという話があって、いつだったかいしかわさんが嘆いてたけど(いしかわじゅんは週刊宝石で長期連載中)、まあおなじ徳間でも毎号アニメージュ読んでるとはかぎらないからな。しかしこの担当編集者は元アニメージュらしい(笑)
 一方、小野さんの本は謹呈著者なんだけど、なぜか担当編集者からの「機会がありましたら書評よろしく」レターが入っている。だったら会社から書評用で送れよ>ソフトバンク。と思ったけどこれは小野さんが著者献本にこだわったのかも。
 著者が自腹を切る(印税差し引きの八掛け+送料負担がふつう)献本は、忙しくて読めなかったりしたときにわりと申し訳ない気持ちになるので、できれば書評用で送っていただきたい。というのがわたしの主張なんですが、事情通の著者もしくは気がきく編集者でないとなかなか書評用献本に一本化されない。角川とか講談社とかは、油断すると著者献本と書評献本がダブって送られてきたり。でまた担当者が不精だと発売から一ヶ月ぐらいして著者献本が届いたりするんですね。いやまあ発送業務はめんどくさいのでついあとまわしになりがちですが、配本日以前に届くように送るのが基本でしょ。
 しかし書評用でもノンノベル新刊全点とか、講談社ノベルズ新刊全点だと、十冊を越える書籍小包の中で読むものが一冊もなかったりすることが少なくなくて処分に困るわけですね。こういうのは、発送前に新刊リストをメールで書評担当者に送り、読む可能性のある本にマルつけて返信すると必要な本だけ送られてくる――っていうようなシステムになるといいんですけど。


【3月25日(火)〜3月26日(水)】

 3時の踊り子で翻訳勉強会@湯河原。伊藤典夫、高橋良平、内田昌之、中原尚哉、山岸真、小浜徹也……ってなとこが欠席で人数はわりと少なめ。古沢嘉通、水鏡子も来てないし。そのかわり細美遙子がSNEの子を連れてきてたので、最近のゲーム業界の内情を取材する(笑) あとの参加者は柴野拓美、浅倉久志、嶋田洋一、和久井博人こと塩沢快浩、山田順子、さいとうよしこ、ジーン・ヴァン・トロイヤー、白石朗etc.。
 あいかわらずあんまり調子がよくないので、露天風呂(せまい)に浸かってからひと眠り。本の雑誌を読むまで翻訳が出ていることさえ気づいていなかったディッシュの『M・D』をベッドで読んだり、下の食堂でバカ話をしたりでうだうだ。
 酔っぱらった順子さんが熟睡中の白石朗に襲いかかるなどの事件が起きる。
 午前3時、ほかの人間がみんな寝たころになって目が覚め、階下の談話室で朝まで仕事。有線が入ってて快適だったかも。

 朝飯を食うと猛然と眠くなり、とっととタクシーを呼んで速攻で帰って6時半まで熟睡。んで起きてエヴァの最終回。先週今週とまるでR・D・レインですね。「結ぼれ」とかさ。あれじゃおたく補完計画だよな。でもやっぱり学園編が好きだったり(笑) まあTVアニメであそこまで作家性が爆発した例は珍しいのでわ。TV版の25話、26話は貴重品なので、海賊版ビデオが長く出回りそうな予感。
 古畑スペシャルのほうは、もうちょっとまともなネタを用意しておいてほしかったと思いました。
 んでもって夜中はサッカーね。審判は偉いんだってことを再認識。やっぱりあそこは唾吐くとかしないと。まあでも「負けても余裕」の全日本だからな。それにしてもサウジは笑っちゃうくらい決定力がないぜ。


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