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【お知らせ】
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コニー・ウィリス『航路』、発売中(大森望訳/ソニー・マガジンズ/上下各1800円
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『航路』ネタバレ感想・議論用掲示板を設置しました。あんなことやこんなことを心おきなく語りたい人はどうぞ。




【4月4日(金)】


 都内某所で某映画の内覧試写のあと、添野邸で渡辺麻紀主催のゲーム大会。UNOなんて十数年ぶりにやったけど、10ゲームトータルの成績で順位を――とか言うとつい勝ちに行ってしまうのだった。あとは三村美衣が持ってきたドイツもののボードゲームを少々。メインディッシュのSWモノポリーにたどりつく前に帰宅。



【4月5日(土)〜16日(水)】


 右肩痛はあいかわらずだが、そうも言ってられないのでスタージョン仕事を本格化――というか、「孤独の円盤」をエサに、一部短編の翻訳を白石朗に「まあ3月末ぐらいを目処でひとつ」と頼んだところ、きっちり月末には「もう終わったよ」と言われてしまったのでしかたがない。あんなに忙しそうなのになあ。迷惑な話――じゃなくてありがたい話である。
 スタージョンを訳すのは基本的には楽しいんだけど、スタージョン節が全開になるとたちまち翻訳能力の上限を超えてしまうのが最大の問題。ふつうじゃない文章をふつうじゃなく訳すと、ふつうにはただの読みにくい悪文になってしまうのである

「もう一人のセリア」はいったん訳し終わってから、35年ぐらい前の《推理界》に伊藤典夫訳が存在することを新保博久氏から教えてもらい、あわてて該当号をネット古書店に注文し、それが届いたと思ったら、シンポ教授がわざわざコピーを送ってくれたので、自分の翻訳をそれと照らし合わせたり。さすがに35年前は伊藤さんもけっこう誤訳が。というわけで、原文に対する忠実性は、二種類の既訳より多少なりとも向上している……はず。

 晶文社版のスタージョン短編集『海を失った男』の収録作が藤原編集室のサイトで公開されているので、河出書房新社版の収録作もここで公開しておきます。一部はまだ仮題ですが、そう違ったものにはならないはず。

高額保険 Heavy Insurance (Milwaukee Journal 1938/7/16)
不思議のひと触れ(「奇妙な触合い」改題)
裏庭の神様
影よ、影よ、影の国 *白石朗訳
雷と薔薇(「雷鳴と薔薇」改題)*白石朗訳
タンディの物語 Tandy's Story (Galaxy 1961/4)
閉所愛好症 The Claustrophile (Galaxy 1956/8)
ぶわん・ばっ! (「ワム・バップ!」改題)
もうひとりのシーリア (「もう一人のセリア」改題)
孤独の円盤 *白石朗訳

 配列と短編集タイトルは未定で、原題の入ってるやつが本邦初訳。最初のは新聞掲載のショートショート・ミステリで、たぶんスタージョンの処女作というか、初めて原稿料をもらった作品。「裏庭の神様」はSFM、「ぶわん・ばっ!」はHMMに掲載された大森訳の改訂版。本邦初訳の残り2本はGalaxy初出のジャンルSFなので(ただしスタージョン流)、全体としては『海を失った男』よりSF色が強めかも。



【4月17日(木)】


 HDDレコーダーが導入されたので、今期のアニメ新番をかたっぱしから録画して視聴。
 掲示板にも書いたけど、イチ押しはサーカス少女のスポ根出世物(?)、『カレイドスター』(TV東京 木/17:30 原作・監督:佐藤順一)。
 マンガ原作物では、(原作読んでないけど)『金色のガッシュベル!!』(フジTV 日/09:00 監督:中村哲治)がいい感じ。『D・N・ANGEL』も原作読んでないので、予備知識ゼロで1話を見て、あまりのことに腰を抜かしました。ある意味すごいけど、しかしどうするんだいったい。『DEAR BOYS』はバスケ場面があれではちょっとなあ。『成恵』は(キッズステーションの放送開始が5月なので)未見。
 小説原作物では『キノの旅』が原作の雰囲気をよく伝えてる気がするんだが、原作にもほとんど興味が持てないのでアニメになってもやはりたいして興味が持てないのだった。このシリーズはなんで人気があるんだか、個人的にはさっぱりわかりません。
『すてプリ』こと『スクラップド・プリンセス』は、キャラが'80年代風っていうか、中年にも見やすいアニメだが、強烈に来週も見たい気になるかというと……。
 SF系では『宇宙のステルヴィア』(TV東京 水/25:00 監督:佐藤竜雄 )が安心して見られそうな出来。めちゃくちゃ面白くなりそうな設定(だがいまいち生かし切れてない)なのが『ワンダバスタイル』(kids.st 月/24:00 監督:高本宣弘)。『GADGUARD』と『テクノライズ』はもうちょっと見ないとなんとも。
 WOWOWの『獣兵衛忍風帖 龍宝玉篇』もまだ保留。初回は、アクション場面はいいんだけど、日常描写がもうひとつ。
 雑破業ご推薦の『マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ』は、一回(だけ)は見たほうがいいアニメ。しかし今ごろ何故Ekara(いーから)なんだろう。バンクの変身シーンと歌って踊るシーンはもうちょっと気合いを入れてほしい。

 CSのフジテレビ721だかで『ラーゼフォン』の一挙放送をやってたので途中から録画して、見てなかった分をまとめ見。欠けてる分はバンダイチャンネルのブロードバンド有料ストリーミング配信で補完したんですが、1000kbpsだとコマ落ちしまくりで、500kbpsでようやくスムースに見られる。まあアニメなら、ストーリーを追う分には500kでも大丈夫だけど、TV放送を3Mとか4MbpsでHDDに録画してるのを考えると、あと5年ぐらいは、自分でDVD-Rなりなんなりに焼いて保存するスタイルが残るかも。
 本放送時には4話までしか見てなかったので、5話からつづけて一気に見たんですが、個人的に面白かったのは真ん中あたり。番外編的な15話「子供たちの夜」と、思いきり悲惨な19話「ブルーフレンド」もいい。問題は22話の「木星消滅作戦」以降、クライマックスになるはずの部分があんまり盛り上がらないこと。東京ジュピターの設定はSF的にかなり面白くなるはずなのに、どうもあまり理に落ちないというか、「そうだったのか!」感より「やっぱりなあ」感が強いというか。やっぱりエヴァじゃんと言われてしまうのは避けがたい感じ。年配のSFおたくでも抵抗なく見られるし、全話まとめて見るだけの値打ちはあると思いますが。劇場版のほうはどうなってるんでしょうか。

 と書いてから新宿ジョイシネマ3で見ました、劇場版『ラーゼフォン』。TV版の絵に違うセリフがかぶさり、微妙に違う話に。時系列どおりの順番につないであるし、マヤ神話関係の特殊用語はほとんど削除されているので、TV版よりわかりやすいとは思いますが、ラブストーリーとしてはかなり強引。ムーリアンに記憶を操作されてほんとうの過去を忘れているという設定をとばしてしまったので、遥がだれなのかなかなか気づかないのがすごく不自然に見える。
 山場の19話も、この構成では無理に入れないほうがよかったのでは。東京ジュピターにいきなり戻っちゃうのは唐突すぎだし、映画版のあの流れで朝比奈に転んでしまうと遥の立場はいったい。もっともラスト20分はTV版の最後より盛り上がります。いやあ、こんなことになるとは。



【4月18日(金)】


 夕方のJASで高知。バーゲンフェアで購入したのでひとり9000円と激安。結婚式とかだと事前の予定が立てやすくていいなあ。もっとも直前にトキオ社長が扁桃腺で高熱を発し、どうなることかと思われたんですが、今日になって全快。子供の病気は勝負がはやい。



【4月19日(土)】


 天気がいいので朝から鏡川べりの公園を散策。ものすごい勢いで中州に木が茂り、なんか来るたびに風景が一変してます。

 上町2丁目の城西館で岩郷重力の結婚披露宴。会場に着くと、清水厚監督がビデオカメラ担いで撮影してて仰天する。プロの映画監督に結婚ビデオ撮らせるとは恐るべし岩郷重力。講談社の(元講談社文庫編集部の)T氏が主賓挨拶、さらに乾杯の音頭をとったホーム社のT口氏(千葉あきお『キャプテン』の谷口のモデルらしい)が飛ばしまくりで大ウケ。こんな遠いところまでわざわざ来ていただいてすみません、と思わず新郎になりかわって深く首を垂れる。
 新婦については新郎から鋭く釘を刺されたのでなにも書きませんが、高知の人です。飲みっぷりは豪快らしいので、新婚家庭を訪問する人は覚悟すること。東京でも5月か6月にお祝い会がある模様。

 披露宴終了後、子守に呼び出されたうちの母親もまじえて、細美遙子・佐脇洋平一家その他と城西館のティーラウンジで昔話。



【4月20日(日)】


 昼寝からやっと起きた社長を連れて町に出る。中央公園でしばらく遊ばせてから、西澤さんといつものビッグエコー1時間。帯屋町をまわってゑり忠に寄り、社長・店長一家と、広末涼子パパの持ちビルに入ってる喫茶店でお茶。店長の長女は中学入試に無事合格したらしい。



【4月21日(月)】


 お昼のJASで羽田。空港から葛西経由で小岩に行くバスが出てるのを知って、はじめて利用。道が空いてたこともあって、所要時間は20分少々で、けっこう快適。妻子をタクシーに乗せて家に帰してから、東西線で竹橋。ミステリチャンネル《ミステリ・ブックナビ》の収録。国内編イチ押しは、歌野晶午『葉桜の季節に君を想うこと』で三人が揃いそうになったので、土壇場で舞城王太郎『九十九十九』に変更。ふつうのミステリ読者にすすめられる小説ではないような気がする……。

 終了後、渋谷で『ブックナビ』一周年記念宴会@花のれん。番組のベストセラー紹介コーナーにレギュラー出演していたブックファースト渋谷店の林香公子チーフと、後任の妹尾徳子さんも同席。ブックファーストの店内事情を根掘り葉掘り取材する。渋谷店は独身女性の宝庫らしい。書店業界と書評業界の合コン話で盛り上がり、トヨザキ社長の仲人魂に火が点いた模様(笑)。



【4月23日(水)】


 映画美学校で三本はしご。『呪怨2』は時間怪談ネタ(?)の扱いがうまく(ただし、『シックス・センス』ふうの謎解きショットがインサートされるのはやや興醒め)、ビデオも含めたシリーズ4本の中ではいちばんよくできている。すでに見飽きた定番のショッカー・シーンをフェイクに使う処理も悪くない。あっさり感が強かった前作より満足度はかなり上。
 なぜか宣伝担当はアルバトロス。アルバトロスと言えば、月9の「東京ラブ・シネマ」が話題騒然。まさか江口洋介が叶井俊太郎を演じる日が来るとは! これじゃ叶井俊太郎が女を口説くネタを増やすだけじゃん! 第三回には『ベッカムに恋して』まで登場するらしい(笑)←翌週見ました。財前直見が叶井セールストークをそのまま語ってて大笑い。
 しかし『ベッカムに恋して』の興行はさんざんな成績らしい。すばらしい映画なのに。

 雨がやまないので美学校から動かないことにして、引き続きアルバトロス・フィルム配給の『えびボクサー』。巨大えびがリングに上がって無敵の強さを誇る話かと思ったら全然違いました。意外とまじめにつくった青春コメディ。なぜ巨大えび(エビじゃなくてほんとはシャコだけど)なのかは謎としか言いようがない。アルバトロス本線(?)の映画だからこっちの興行は大丈夫か。しかし『ベッカムに恋して』だって試写室は満員だったから安心できない。

 最後の一本は『ハリウッド・ホンコン』。叉焼屋の一家がすばらしい。三人でトラックに乗ってる冒頭のショットなんか、まるでテリー・ギリアムの『ドンキホーテを殺した男』の幻のオープニングみたい。



【4月24日(木)】


 妙典のワーナーマイカルで『シカゴ』。週刊文春で愛人対談やってる山拓の元愛人、山田かな子さんのことを激しく思い出しました。このふたりでぜひミュージカルをやってほしい。二人組歌手デビューも可。CD出すとかどうですか。
「政治家の元愛人がひとりなら、この街じゃ珍しくないわ。でも、二人ならどう?」
 ミュージカルの場合、リチャード・ギアの役はもちろん山崎拓。宇野宗佑にはバンドマスター役でピアノでも弾いてもらおう。

 トキオ社長2歳の誕生日に、高知のお祖母ちゃんからBMW純正品のベビーレーシングカーが到着。まさかうちにBMWの新車が納車されるとは。

 右肩痛はようやく改善の兆し。なにが効いたのかさっぱりわかりません。結局時間が解決したような気も。



【4月29日(火)】


 落合で、故・二階堂奥歯さんの告別式。ですぺらで何度か同席した以外は、WEB上の文章を愛読していた程度。もっと突っ込んで『最後のユニコーン』とか『オルガスマシン』とかの話をする機会が永遠に失われてしまったのが残念でならない。いまはただご冥福をお祈りします。




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