【7月10日(月)】


 ワーナー試写室でヴォルフガング・ピーターゼンの『パーフェクト・ストーム』。海の場面だけ30分にまとめてアイマックスで上映したら傑作かも。
 実話ってことなので最後は当然××ぐらいは××××と思ってのに。ぜんぶ想像? それにしても、はえなわマグロ漁は、30年前にうちの父親が取材で乗り組んだころ(室戸出たならマグロを追って赤道越えてインド洋まで行く「おいらの船は300トン」コース))と全然変わってないのでは。

 終わったあと、ベーグル・ベーグルで柳下毅一郎からソウル行きのチケットを受け取り、代金を払う。アシアナの便でひとり44000円。夏休みだからそんなもんか。

 さらに、どこからともなく出現した『エピソード1 ファントム・メナス』の香港製DVDも受け取る。世界広しといえどもep1のDVDが出てるのは香港だけじゃないかなあ。台湾製もあるかもしれないが。ソースは日本版LDらしい。世界で唯一の合法LDをソースにしてDVDに焼いたもの。なので最初から日本語字幕入り(笑)。中文の字幕はオフに出来ますが、日本語字幕は操作不能です。

 さあ帰って仕事をするかと思ったらいきなり携帯で呼ばれて新宿へ。ゴールデン街某所の三階で謎の宴会。最終的にたどりついたLuLuで週刊小説編集部T嬢の豪快な大業が炸裂、人々を感動の渦に叩き込む。いや、めでたい。




【7月11日(火)】


 ソウル旅行前にかたづけるべき仕事を猛然とかたづける。
《サイトで〜た》の連載コラム、「バベリズム連続体」の第二回は裁判シリーズのつづきでNagita Keiko Office Home Page
 e-NOVELSの田中哲弥特集用原稿は、トータル27枚に到達。70年代筒井康隆との文体比較というネタはタイムリミットで割愛。全短編レビューも省略。それでも27枚。だれが読むんだだれが。
 あとは週刊小説の上半期ミステリーベストテンを送り、小松左京賞一次選考通過作の残りをまとめて読む。一次は、大森担当分の箱が異様にアタリが多かった模様。ぜんぶこのレベルならすごいなあと思ったけど、さすがにそこまでではなかったらしい。

 bk1がオープン。SFの棚は「文芸・小説」のジャンルトップをずうっと下の方にスクロールしたところから飛べます。  bk1の書評は全体に短すぎて物足りない。情報に徹するなら、「あらすじ紹介(カバー裏や袖のストーリー紹介をまるまる引用するとか)+補足情報+評価」というように、スタイルを固定したほうが役立つのではないか。でなきゃ採点つきクロスレビューとか。  それぞれの棚に関して言えば、いちばんほしいのは新刊チェックリスト。一週間とか一カ月で区切って、そのジャンルの新刊だけを並べておいてくれるとチェック漏れがないんだけど。読んでみないと所属ジャンルがわかんない小説が多いので、それがいちばんたいへんだと思うけど、オレとしてはそれがいちばん必要な情報だな。TRC新刊情報案内の「小説」分野に関する、一カ月単位のジャンル別分類。




【7月12日(水)】


 MI:2の原稿を今月24日までに10枚でひとつ。みたいな電話がゆうべあり、「無理だと思いますが見てないんで明日見ます」とうっかり答えてしまったので、有楽町の日劇まで出かける。チケット売り場は長蛇の列。なんだそりゃ。と思ってるうちに「14:00の回は当日券は売り切れました。指定席のみとなります」だって。平日の昼間でこれですか。おそるべしトム・クルーズ。
 しょうがないので3000円払って指定席にすわる。ふたりで6000円。タクシーでお台場行ってメディアージュで観るほうがましかも。
 冒頭は「エイン博士の最後の飛行」(または「12モンキーズ」)かと思いましたが、結局007。ラストはまるで「Dead or Alive 犯罪者」。ざっぱーんと波がかぶるのは東映へのオマージュですか。コンティニュイティが無視される香港アクション的豪快さは、この映画の世界観とはいまいち合ってない気が。だいたい対決モノにするには悪役に魅力がなさすぎる。
 というわけでこの映画について10枚も書くのはオレの手に余ると結論を出して帰宅。旅行の準備とか。
 IDOの携帯電話を、ソウルと香港でも通じるグローバルパスポート対応のcdmaOne端末に機種変更(年内にはアメリカでも通じるようになるらしい)。ソウルで電話を受けると、受けたほうも1分180円だかの料金を負担しなきゃいけないんですが、それでもドコモよりは安いらしい。




【7月13日(木)】


 タクシー呼んで箱崎に出て、シティエアターミナルでチェックインと出国審査をすませる。全然並ばなくていいのですごく楽。
 手ぶらでリムジンバスに乗って成田へ行き、柳下と合流。ソウルまではアシアナ航空で2時間半の旅。大阪へ行くより近い。
 金浦空港で添野・堺組と合流。ターミナルのカウンターで、富川(プチョン)国際ファンタスティック映画祭のスタッフとしばし押し問答の合間に、添野・堺が携帯をレンタル。端末は古いが料金は安い。しかし、オレのIDO機から韓国製端末には問題なく電話がかけられるものの、なぜかIDO機側での受信はできない。日本の携帯からの電話は同じ番号で着信するのに、なぜ韓国の携帯からの電話を受けられないのか? 謎は多い。

 5人でリムジンバスに乗り込み、明洞のメトロホテルへ。以下、ソウル四泊五日の詳細は別ファイルで。


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