【2月25日(金)】


 1時、半蔵門の東條会館で、第2回「四万十デジタルビレッジ・クリエーターグランプリ」の一次審査会。応募221作品を会場にずらっと並べ、それを審査員が見てまわって採点するという方式。
 ネットワークコンテンツ部門、キャラクターコンテンツ部門、土佐四万十コンテンツ部門と3部門あるわけですが、基本的にはボード1枚なので、アイデア勝負。
 審査員は、河口洋一郎氏が欠席で、あとは橋本大二郎高知県知事以下、平林久和、香山リカ、浜村弘一の各氏と、スクウェアとコナミ(この二社が特別協賛)の開発の人。審査委員長は東京大学新領域創成科学研究科の月尾嘉男教授。
 全員の採点を集計し、候補を絞るって基本は小説の新人賞と同じですが、あんまり議論が白熱しない。自分の採点理由を理路整然と述べる平林氏が印象的だったぐらいかな。初対面だったんですが、実物は柳葉敏郎似だと思った。話し方もけっこう似てたり(全然関係ないけど、哀川翔って生島ヒロシに顔もしゃべりかたも似てると思いませんか)。
 橋本知事の採点は独自路線を貫いていたが、こういうところでは議論しないらしい。そりゃそうか。
 このグランプリはヒューマンメディアの仕切りなので、小野打さん以下、スタッフ多数。高知県庁のスタッフには、土佐中学校卓球部時代に大森の先輩だった人が混じってたりして、なんだかわけがわからない(笑)。
 最終審査は、今日の一次審査を通過した人たちを呼んでプレゼンテーションしてもらって決める仕組み。4月9日に南国オフィスパークで開催予定。というわけで、4月はまた高知に帰ります。

 香山さんはゼロコンに呼ばれてるんだそうで、「日本SF大会では主にどんなことをするか」という質問に回答する。いきなり「香山リカの部屋やってください」って依頼状が来ても、そりゃ困惑するでしょうね。

 終了後、飯田橋で柳下毅一郎と落ち合い、貸し出し中だった535を受けとる。修理が終わってもどってきた535EがFDを認識しないので、ドライブのせいかもしれないからFDDを貸してくれ――と言われてうちのFDD持ってきましたが、やはり認識せず。また修理に出さなきゃ(笑)。FDなんかめったに使わないので、不具合があってもわからないという。しかしドライバのインストール時にはやっぱり必要か。ドライバ類なんか、みんなウェブ上から直接インストールできるようにしておけよ。
 IBMとMSに関する忌憚のない意見を交換して、あとはサッカー話。




【2月26日(土)】


 グレッグ・ベア『ダーウィンの使者』(さらに遅れて4月10日刊行予定になりました)の再校チェックに着手。再校だからすぐ済むだろうと思ったのに全然終わらない。8時間かけてやっと上巻。初歩的な誤訳があちこちに残ってて笑っちゃいますね。これだけ長いと注意力が持続しないのか。




【2月27日(日)】


 夕方起きて再校チェックのつづき。
 夜中にいったん帰宅して、NHK BSでバリャドリード×オビエド。金曜日の予言が的中し、城がリーガ・エスパニョーラ初ゴールを決める。1点めは、7試合で1ゴールも決めていないフォワードとは思えないほど落ち着いたボールコントロールでした。平瀬だったら絶対はずしてるね。左足だったのがかえってよかったかも。
 2点めはヘッド。決まりはじめるとどんどん決まる。これでしばらく安泰かな。




【2月28日(月)】


 徹夜で下巻の再校チェックを終え、ピックアップのバイク便を出してもらって一段落。寝床で飯田譲治+梓河人の『アナン』を読みはじめたら止まらなくなり、上下巻一気読み。帯に「スピリチュアル・ファンタジー」とか書いてあるとどうも読む気がしなくなるんだけど、ニューエイジ臭さはかなり抑えられている。子供版『岬一郎の抵抗』という雰囲気だが、もっとほのぼのしてますね。視点のとりかたや人物設定、文章の端々にかなり荒っぽいところが残っているものの、北上次郎絶賛も納得できる出来。完成度では『アナザヘヴン』以上か。
 目が覚めてしまったので、12時間遅れのユベントス×ローマ戦。格下相手では危なげない中田の守備も、さすがにユーベの攻撃陣を向こうにまわすとボロが出る。ファウルでしか止められなかったり、肝心なところでダビッツをフリーにしちゃったり。攻撃参加は合格でも、守備はちょっとね。
 ……とか思ってるとスポーツ紙では絶賛されてたりしてよくわからない。ボランチ出場して守備でがんばってた試合はさんざんの定評価だったのに。
 スポニチはサッカーの比重がどんどん大きくなってて、国内・海外ともに大きな試合がないときでさえ、一面がナカタ、終面がトルシエだったり。この時期は、各紙、一面トップが全然ちがってたりするのでけっこうおかしい。

 全国紙でも、新潟県警の接待麻雀事件の報道は各紙それぞれで笑いました。毎日新聞が異様に細かく麻雀の経過を取材してて、順位まで載ってる。中田局長がじつは最下位だったとか。つまり接待麻雀じゃなかったってこと?(笑) メンツで呼ばれた県警幹部が「えらい人と酒を飲んだり麻雀したりしてもつまらないから、行きたくないといったんだが……」と述懐してるのも爆笑。立場上断れなくなると、「しょうがないだろう。あんたとおれで行くしかない」ともうひとり無理やり連れてってたり、まさに日本社会の縮図。
 図書券を賭けたとか言ってるのもウソに決まってる――の声も出てますが、ディテールはけっこうリアル。500円券を20枚買って、満貫上がると図書券一枚とか、ほとんどチップ扱い。差し馬ぐらいはあったかもしれないが、さすがにその場で現金やりとりはしないのでは。しかしなぜ図書券。
「大人の麻雀は金を賭けるのが常識なんだから、見えすいたウソを言うな」と言っておいて、「警察の幹部が賭け麻雀とはけしからん」って言うのはどうか。
 ワイドショウでは、「図書券麻雀完全再現」とかやってないんでしょうか。「もらった図書券でなにを買ったか」調査とか。




【2月29日(火)】


 午前5時起床。ジョナサン、MAG TIME、ミストラルとまわってひたすら原稿。ダーウィンのゲラで週末の予定が狂ったのが敗因。アスキー《3D Graphics》、《プレミア》、《小説すばる》、《月刊アスキー》、《毎日中学生新聞》と書き殴る。油断してたら2月は短いのだった。400年に1度の閏年って言うから、てっきり今年は2月が31日まであるもんだと思ったよ。



「SF 関係者の生年は昭和37 (1962) 年 ± 1年辺りにピークを持つ」説が盛り上がってるようなので、比較対照のために、SF/ミステリ関係者生年表・暫定版を公開しました。数年前、いいかげんにつくった「海外SF関係者生年表」のいいかげんな拡張版です。
 一応、公開情報をもとに作成したはずですが、重大な秘密が暴露されていたりする場合はすぐに抗議してください。もちろんエラー訂正も歓迎。ミステリ系とかアニメ系の名前はすごく適当につけ加えてて、掲載基準は全然はっきりしません(一応、「商業誌に執筆経験がある」ぐらい境い目か?)。《SFマガジン》に書いてる人はわりとマメに拾ってある(執筆者紹介が生年つきなので)のに対して、ミステリ方面、ヤングアダルト方面は激しく落ちてます。あと100人ぐらい追加するとまあまあ役に立つものになるかも。
 これをもとにミステリ版、ウェブマスター版などを勝手に編集してもらっても全然かまいませんが、追加・訂正・苦情はなるべくメールまたは伝言板で報告していただけると助かります。
 あ、あと、「この人がなんで入ってないの?」って言うときは、その人の生年を教えてね。

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