SE/30(1990-)

HDD : 350M RAM : 20M CPU : 68030(16MHz)

 初めて購入した(出来た)Macで、初めて開腹したMacでもあり、最も投資金額の大きかったMacである。始めは100MのHDD、5MのRAMであった。それでもDOSに慣れた体には充分驚きのスペックだ。触ってまた驚いた。なんでもかんでもマウスで出来る(ちょっとおおげさ)。Iconを動かせばファイルが移動される。ごみ箱にファイルを捨てれば消せるし、フロッピーにファイルを移動すればコピーされるし。DOSでの苦労はいったい何だったのだろうか(DOSにはDOSの良さがあるんだけどね)。その後まずメモリーを8Mへ増強。この時もSIMMをはめればディップスイッチの切換無しに、何もせずにメモリーを認識して立ち上がってくる。FEPをどこかに飛ばす必要もない。そしてVimageで13'フルカラーへ。次にBoosterで030の50MHzへ。さらにメモリーを20Mへと拡張と増強をとげた。現在はVimageとBoosterを取り外され、替りにEtherボードを組み込まれてサーバー兼緊急用マシンとして動態保存されている。システムは購入当初はKT6.0.7、数カ月ほどでSystem7.0+GomTalkとなった。KT7.1になるのは遅く、Vi出現以降であった。その後英語システムでアップが続き、現在はSE/30としての最終バージョンであろうSystem7.5.5+JLKとなっている。誰かOS7.6を載せた人っていますか。

 こいつで初めてCriketGraphを使ってグラフを作った時にはぶっとんだ。あのレタリングや「花子」での煩雑さが一切なく、入れた数字がそのまま、しかもX軸がそのままの値でグラフになる。おまけにグラフの形式やポイントの形や大きさ、線の形式もやりたい放題。このときからパソコンはソフトだ、という思いが強くなった。
 SE/30は今だに人気があるが、触ってみると人気の秘密がわかるような気がする。非常に作り込まれたマシンで、あのコンパクトな筐体、モノクロ2階調ながら通常の会社で必要な事はほとんど可能だろう。おまけにモノクロ二階調なので妙に速い(^^)。同じ030、16MHzのPB140やClassic II、IIviと比較しても速いと思う(え、当たり前だって)。やはりぜいたくに作られたマシンだったのだろう。
 SE/30はPDSスロットの散在によって拡張性も持ちあわせている。Vimageなどのカラーボードやイーサボード、一部のアクセレレターなどがここに刺さる。おかげで散財出来た。惜しむらくはROMは32bitクリーンでない事だろう。System7.5xまではMODE32などの拡張機能によって8M以上のメモリーも使用可能で、2バンク8枚のSIMMを刺すことが出来るので128Mまでは拡張できるはずである。
 メモリーの増設はマザーボードを外さねばならないので結構面倒ではある。しかしSIMMをはめるだけでディップスイッチもソフトの設定も何もせずに拡張分を認識するのには驚いた。ああMACって簡単なんだ、と思った瞬間である。

 しかしこいつがいなければ現在の家の惨状も無かったであろう事も事実である。現在保守用にもう一台マシンを物色中。