いや、僕にとっては(坂本さんの作品としては)とてもイイ展開になって来ました。3作目「LUCY」時の評(ディスクレビュウ#7)にも書きましたが、前作のミニアルバム「イージーリスニング」の路線より過激なエレクトロニクスと生ストリングスのバランスの絶妙さが、とてもイイ緊張感を醸し出し、前作の音空間に乗っていただけの感があった曲群に比べて格段の進歩が見られています。 まぁプロデュースが違うからなんだけど、坂本さんの歌は、変にお洒落っぽい(?)ルーズなエレクトロなサウンドよりも曲構成のしっかりしたサウンドの方が生える気がします。 んで、今作は詞も作品世界をしっかりと踏まえて(ある意味当たり前なのだが)いて、今の時代の混沌感や危うさ見たいなものが曲の緊張感と相まって表現されていて、主題歌としても良い出来だと思います。主人公の心の葛藤みたいな物がしっかりとこの主題歌で表現されています。 C/Wもとっても濃密で緊密な音空間。この歌も多分「本編中で使われるんだろうな」的な歌詞になってます。こちらの歌のほうがいくぶん穏やかな曲調ですが、普通に考えたら緊張感ありです。多分に内省的とでも言うのでしょうか。 ドラマとかの主題歌も「ありもの」・「タイアップ」を使うんじゃなく、アニメの主題歌みたいに作品にあったものをしっかり創って欲しいですね。 |