ディスクレビュウ・ライト #20




秋やすみ

CooRie

LHCA-5001
2004年

1. はじめに
2. センチメンタル
3. 大切な願い
4. あなたという時間
5. 秋やすみ
6. ステレオ
7. 流れ星☆
8. 未来へのMelody
9. 存在
10. 想い出トランク
11. 小さな手紙
12. えんぴつ

 
 邦楽ポップスとしてはとても手堅く、良く出来ています。全方位良好なバランス感覚ですか。
 でも、そんなポップス感覚がアニメではメインになり得ても、一般的にメインにはなり得ないのは哀しいところ。
 しかしながら、僕の様なポップマニアが聴いてもとても楽しく感じちゃうんですよ、これ。
 感じるツボは、せつなさキュンみたいな軽やかさ溢れるポップなメロディをさらに加速させる、流れる様なストリングス。所謂、私的恋愛情景慕情歌詞とあいまってとってもイイ感じ。

 アップテンポの曲の方がストリングスの使い方は面白いかな。CooRie節とも言える2、7はその典型。しっとりとした曲では非常に外さない使い方。でもその外していない塩梅が曲想にあっていますね、前述の手堅さですか。
 最初の頃はヴォーカルのrinoと作・編曲の長田直之のユニットであったのですが、rinoのソロユニットに変更。楽曲的には変化は何故かほとんどありませんが、デジタルの微妙な緊張感と奥行きを深める様な響きがアレンジ面での変化でしょうか。多少ギターサウンドをナチュラルにしてメリハリをつけたのもその一因か。あと、バランスをボーカル面に少しシフトしたかな。
 これはこれでいいと思うけど結局手堅いんですよね、発展性ではもう少しってとこですか、次のアルバムがあれば期待したいところ。主題歌関係ではその手の事は出来ないと思うから、アルバムオリジナル曲で頑張って欲しいです。