ディスクレビュウ・ライト #18




真夏の音頭カーニバル
-THE ONDO GROOVE-


TECN-25914
2003年

1. 東京五輪音頭
2. イエロー・サブマリン音頭
3. 笑点音頭
4. 地下鉄音頭
5. ゴマスリ音頭
6. 21世紀の宇宙音頭
7. よしみ!の招き猫音頭
8. 全日本当選音頭
9. 長野冬季スポーツ音頭
10. しんちゃん音頭
  〜オラといっしょにおどろうよ!〜
11. うわさの音頭
12. もちもち音頭
13. まんまる音頭
14. ルパン音頭
15. 怪獣音頭
16. 政子ちゃん音頭
17. これから音頭
18. 恐竜音頭
19. ブースカ音頭
20. 寅さん音頭
21.デンセンマンの電線音頭
22. 新二十一世紀音頭

 
 日本の夏〜秋にかけての音楽といえば「音頭」でしょう。日本人の最大公約数的リズムの結晶として全国で、そして流行歌として、現在はそれほどではないですが沢山生産されました。
 そんな「音頭」の最適なコンピレーションがこの本作。ありそうで無かったCDです。テイチクという老舗から出ているのもイイ感じ。多種多様な音頭を楽しむ事が出来ます。「音頭王」三波春夫の国策音頭の代表1に始まり、世界のビートルズ・カヴァー曲中最大の珍品である2、そしてルパン三世史上最大の衝(笑)撃をもって迎えられた(最近のルパンに足りない物を思わせます)14。他ノベルティ、コミック度の高いものから最近の物までめじろ押し状態。各曲の解説も充実していて、最近のコンピレーション物の質の高さをうかがわせます。
 
その中で、この盤に収録されている度合いは少ない(もっと夏を彩るアニメ作品の音頭群を収録して欲しかったです)のですが、僕が注目したいのは子供番組の「音頭もの」です。夏の時期になると、アニメ・特撮のエンディングには音頭が取り入れられてきました。現在復権の兆しが見られない事もないですが、多分町の盆踊り大会ではかからないでしょう。哀しい事です。
 
 後、最近なんでもかんでも「GROOVE」という言葉を使いたがる傾向にありますが、音頭には似合わない気がします。「音頭にあわせて」とか歌詞に出てくる様に音頭という言葉自体にもう「GROOVE」が内包されている事でそんな英語(このCDのタイトルみたいなもの)が出てくる余地がないのではないでしょうか?音頭は音頭で世界共通にしていきましょう。